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「残業禁止」がハラスメント!?承認欲求おばけの部下を気遣った結果…

女子SPA! / 2024年8月23日 8時47分

 また、他の仕事も進行している結佳さん。同時にできると本人は意気込んでいましたが、残業が増えることは必至。さらに、高いプライドで周囲と揉めるのではなく調和できるようになってほしいため、優秀な社員と触れ合うことができる既存のプロジェクトへ加えることにしたのです。

◆「昇給の機会を与えてもらえない」「正しく評価されてない」

 しかし、そんな上司たちの思いは届きませんでした。同期の女性が学歴もキャリアも年齢も結佳さんより下だったことで、「私だけ昇給の機会を与えてもらえない」「ハラスメントじゃないか?」と周囲にこぼしていたそう。

 さらに、参加したプロジェクトでも2回ほど続けて提案を却下されたことから「後から入ったからわかってないと思われている」「正しく評価してもらえる環境じゃない」と、ぞんざいな振る舞いが目につくようになったそうです。さらに、より認めてもらおうと必死になったのか、勝手に業務を増やし残業が増える日々。

「これでは彼女の精神も身体もまいってしまう。そうなる前にと必要のない業務はせず、残業はしないようにと伝えたのですが、それもまた『成長する機会を奪われている』と捉えてしまったようです。

 結佳さんは未熟ではあるもののよい視点を持っていたので、周囲がフォローしましたが、彼女の受け止め方が変わることはありませんでした」

◆会社組織では「スキル」以外の点も大事

 ホワハラで注目された「仕事を与えない」といった上司の振る舞い。個人的な感情を持ち込んだり、人間性を否定したり、部下にとって不利益になるとわかってやる等の行為は、もちろんハラスメントに値するでしょう。

 一方で、結佳さんのように、スキルはあってもその他の点を踏まえると任せられないと判断することはあります。引き取ったほうが総体的なコストダウンにつながるようなら、そうすることも。

 会社によって異なる部分はありますが、一概にハラスメントだと思い込んでしまうと、逆に成長の機会や上司の期待を手放す可能性もあるかもしれません。

◆客観的に見て疑問があれば、悩む前に打ち明けよう

  受け手の感情を重視することも大事ですが、適切なマネジメントかそうではないかは当事者が判断しにくいものです。

 ハラスメントではなくても、つらい、悲しいと感じるときは率直な思いを上司にぶつけて本心を聞いてみると、認識とは異なるものが見えてくるのかも。

<文/はつ>

【はつ】
各々が遭遇した小説より奇なる日常にスポットをあてるフリーライター。趣味は心理学的観点からの人間観察と全国の赤提灯巡り

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