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幼い娘と3年間キャンピングカーで車中泊生活した男性「育児面でメリットしかない」と断言する理由

女子SPA! / 2024年9月1日 8時46分

でも、1つの空間にいる以上、見せないことは不可能です。我が家では、ケンカの後はハグをして『ごめんね』『ありがとう』を伝えることをルールとして、問題をみんなで解決していくスタイルに落ち着いています。こうしたやり方も、また1つの家族のかたちではないかと考えるようになりました」

◆子どもの教育や発達への影響は?

 東京で暮らしていた頃にくらべ、子どもと一緒の時間を大幅に得ることができたこみあげさん。とはいえ、車中生活では、教育面をどうケアしていったら良いか、最初は迷いもあったといいます。

「車中泊生活を始めるまでは、旅の終わりを決めていなかったこともあり、教育はどうしたらいいのかなと悩みました。出発前の私たち夫婦は、やっぱりより良い環境で育て、良いものを教えてあげたいと考えていました。具体的にはお金をかけていい学校に進学をさせてあげるとか、英語を教えるといったことです。僕自身、教育熱心で堅めの職業の親の元で育っているので、つい同じような価値観があったんです」

 自分の親の価値観を、知らぬうちに受け継ぎ、子どもにも同じように接してしまうことは良くあります。こみあげさんも例外ではなく、教育面においては、一般的に良いとされる考えを持っていた時期があったといいます。

「でも旅を計画しスタートさせる中で、子どもにとって一番大事なのは、親が隣にいて、子どもが安心している状態を作ってあげることだと思うようになりました。こうした環境を用意できれば、子どもは自然と興味のあることにチャレンジしていきます。

その証拠に、小学校1年生になった娘は現在、積極的で社交的な子どもに育っており、発達や教育の面では問題を感じていません。2歳頃の旅の記憶を、かなり鮮明に覚えていることがあり、親が驚くことも多いです」

 3歳以前の子どもの記憶は、一般的に残りにくいと言われています。これは海馬の発達が不十分なことに起因しています。それ以前の記憶を覚えているということは、濃密な経験がすでに人生に大きな影響を与えていると言えるのかもしれません。

◆子育てで不安だったことは「おむつ」と「友だちづくり」

 デメリットはないと語るこみがえさんですが、車中泊生活で育児をすることは、一般的な家庭と同じような準備や対応ができないことを意味します。こみあげさん自身は、「おむつ」と「友だちづくり」について不安感を持っていましたが、旅の中でそれを払拭していったといいます。

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