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夏ドラマ名作ベスト5。“西園寺さん”も最高だったけど、圧倒的な面白さのNo.1は

女子SPA! / 2024年9月18日 15時47分

だからこそ最終回は、冴木の台詞「繋がって来たのは暴力だけじゃない。誰かが誰かを守りたいという想いもずっと繋がってきたはず」。そして冷淡に描かれ続けた灰川が、子どもたちに見せた素顔の優しさが相まって、涙なくしては観られませんでした。あの一瞬で灰川の、物語の真髄を表現した小日向文世には脱帽です。

◆笑うマトリョーシカ

サスペンスでもう1本面白かったのは『笑うマトリョーシカ』。若き人気政治家・清家一郎(櫻井翔)と有能な秘書・鈴木(玉山鉄二)の“奇妙な関係”――彼らを取り巻く黒い闇に、主人公の新聞記者・道上(水川あさみ)が迫っていきました。

◆得体の知れない笑顔の櫻井翔がハマり役

原作は、日本推理作家協会賞や山本周五郎賞など数々の受賞歴を持つ早見和真の同名小説。未公開株を巡る「BG株事件」を中心とした政治の闇と、清家と鈴木の関係を探っていくなかで、清家という人物が浮き彫りになっていく展開は見応えがありました。

物語の展開と合わせて目が離せなかったのが、櫻井翔の得体の知れない笑顔。クリーンで完璧なイメージなのに、人間としての本質や意志が感じられない――まさにマトリョーシカのように張り付いたその笑顔には、不気味さを覚えぞくっとしました。ハマりすぎでしょう! それもそのはずです。原作の早見氏は櫻井をイメージして書いたというのですから。

政治家としての“仮面”を完璧にかぶる人物を、櫻井も完璧に演じています。そして一転、最終回で「見くびるな」と、はじめて自身の心情を吐露した見せ場は圧倒的。俳優・櫻井の力を見せつけました。

◆南くんが恋人!?

最後にベテラン脚本家の力を見せつけられた作品を2つ。まずひとつ目は岡田惠和氏脚本の『南くんが恋人!?』(テレビ朝日系)です。

1987年に刊行された内田春菊の人気漫画『南くんの恋人』が原作で、これまで何度もドラマ化されてきた作品を、初の男女逆転バージョンで映像化。主演のちよみ役を若手注目株の飯沼愛が、小さくなってしまう恋人の南くんを八木勇征(FANTASTICS)が演じました。

◆ただの令和版にあらず! 優しさに溢れた世界に涙

30年前の高橋由美子&武田真治主演のドラマも記憶に残っている筆者は「時代に合わせて男女逆にしたのか……どうせ若い子向け」と決めつけていたのですが、見事に裏切られました。まず、人が小さくなるというファンタジーに困惑しながらも、好きな人と四六時中一緒にいられることが幸せなふたりがとにかく愛おしい! 飯沼&八木が、好感度高く演じていました。

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