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目黒蓮が『海のはじまり』で最もつらそうな顔をした瞬間、子どもの口から出た“鋭利な刃”の一言とは

女子SPA! / 2024年9月23日 8時45分

水季の実態がない代わりに海はブルーのイルカをぎゅっと抱きしめる。朱音は水季が落書きした鍋をぎゅっと抱きしめる。肉体が消えても、思い出は残るものだし、その人の存在をいつでも思うことができるけれど、抱きしめた感触を得ることだけはできない。だから、代わりのものを抱きしめるしかない。

夏と海はぎゅっと抱き合う。ふたりは生きていて、お互いの肉体を感じることができる。だが、抱きしめあう肉体があればあるほど、水季がいないことを海は痛感してしまうのかもしれない。

第12回まであるのは、昨今の連ドラでは長い(最近は、全10話が多い)。その分、じっくりと心情を描いていて、見応えがある。でもその分しんどさも2回分重い。ハッピーエンドを期待したい。

<文/木俣冬>

【木俣冬】
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami

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