松山ケンイチ『虎に翼』“一気見レビュー”が大反響。誤字脱字があっても説得力が異様に高いワケ
女子SPA! / 2024年10月11日 15時45分
◆登場人物に軽くツッコむことも
また、『虎に翼』はネガティブな意見が少なく、絶賛の勢いが批判を凌駕(りょうが)していたが、松山ケンイチは時々、軽くツッコんでいる。たとえば第93回の感想。
「ユミー!親の事はいいから自分の気持ち優先しろや!わがまま言ってくれるから親は切り替えられるんだよ!子供が子供の主張しないといつまでも親はかえって戻ってくるの時間かかっちゃうから!親のケツに火つけろ!知らんけど。」(松山ケンイチ投稿より引用、以下同じ)
子育てに関する自論を語る松山ケンイチ。寅子と優未独自の母子の生き方もあってもいいが、別の意見もあっていい。松山の感想は、ドラマの主張と違うことを書くときの匙加減(さじかげん)もいい。もっともそれは出演者だからゆるされるところもあるだろう。しかももう終わったものだし。
そして、俳優ならではの視点も興味深い。
◆俳優としての松山が感想の端々に滲んで見えるよう
例えば、10月1日の鼻をほじる芝居の話。
「お兄さんの息子。自然に鼻ほじってんな。自然に鼻ほじる演技は、第一関節位入れがちだけど、彼は鼻の穴付近でサラリとほじっている。鼻をほじる記号としてではなく、本人の心から生まれる生理としての鼻ほじり。」
また、10月2日の轟役戸塚純貴への助言のようなもの。
「轟!支柱に顔が被ってるよ!カメラ位置ちゃんと確認して!表情見えないから。」
俳優としての松山ケンイチが感想の端々に滲(にじ)んで見えるようで、ひじょうに具体性に富んでいて面白いのである。
◆いい意味で異端だった松山ケンイチ
俳優としての松山ケンイチは、『虎に翼』のなかで、いい意味でなかなか異端であったように感じる。『虎に翼』は法律という硬い題材をライトなタッチで描いていた。さらに“朝ドラあるある”のひとつで登場人物たちは50代になっても老けメイクは控えめ。ところが桂場だけはどんどん老けていき、松山はたったひとりでリアリティーを出そうとしていた印象がある。
演技とは様式だけでも心だけでも足りず、しっかり作った形に心が見事にハマったときが最高の瞬間である。あるいは心に合わせて身体や動きが変化していくのでもいい。松山ケンイチの芝居はいつもそこに到達しているように感じる。
法律を愛し、ついには最高裁長官にのぼり詰めるが、司法を尊ぶあまり、ブルーパージ(編集部注:リベラルな自主的組織に加入していた裁判官らに対し、左遷など冷遇した一件。ドラマでは「勉強会」を行った若者たちを異動させた)を行うなど、やりすぎなこともある桂場は、寅子とは次第に法律家としての生き方の道がズレていく(最初から意気投合はしていない。桂場はややひねくれ者設定でもある)ので、寅子たちとは違うアプローチを行ったことで良き差異となった。
この記事に関連するニュース
-
松山ケンイチ「虎に翼」一気見終了!最終回2日後から12日間で全130話完走「ありがとう!最高!です」
スポニチアネックス / 2024年10月11日 1時46分
-
「虎に翼」ロスを癒やす松山ケンイチのつぶやき… “桂場さん”の一気見ポストにファン大盛り上がり
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月2日 13時3分
-
松山ケンイチ出演した「虎に翼」終了後に視聴始め感想連続投稿「地面師たち」大根監督が理由類推
日刊スポーツ / 2024年9月30日 9時39分
-
松山ケンイチ意外な告白 「虎に翼」オンエア見ていなかった…突如一気見宣言「沙莉ちゃんに言われて」
スポニチアネックス / 2024年9月29日 22時18分
-
「虎に翼」松山ケンイチ、最後に記者へ語った桂場に込めた想い「僕は法曹界の人間でもないただの田舎のおじさんなんですが…」ラストの展開に言及【インタビューVol.3】
モデルプレス / 2024年9月20日 12時0分
ランキング
-
1TOKIO松岡、伝説的番組の“やらせ”をぶっちゃけ!「もう時効だから言うけどさ…」
スポニチアネックス / 2024年10月11日 16時29分
-
2「おむすび」で指摘される橋本環奈の「クマ」の変遷を公式Xの写真でたどる 5月はゲッソリ、10月はスッキリ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月11日 9時26分
-
3柳葉敏郎 「室井がいやだったから」 「踊る」シリーズ最新作出演は「断ろうと思いました」
スポニチアネックス / 2024年10月11日 19時15分
-
4アンミカ「干された」出来事を明かす「めちゃくちゃ怒られて」
スポーツ報知 / 2024年10月11日 15時25分
-
5大山のぶ代さん死去 芸能界から悲しみの声続々 親友・黒柳徹子「今頃天国で…」野沢雅子「ペコとは…」
スポニチアネックス / 2024年10月11日 14時35分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください