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「羊水検査で障害児だとわかって中絶した」と話す友人に怒りが湧いてしまったワケ/2024年9月トップ5

女子SPA! / 2024年10月25日 8時44分

 Uに対して嫉妬するまでの憧れを抱いていた私はその変化に落胆し、おこがましくも苦言を呈したことがあるが、そんな私をUは「いつまでもサブカル」と一蹴した。Uが共通の女友だちの想い人とうっかり寝てしまったときも「酔っ払ってて断れなかった」と何の躊躇いもなく言い私を驚かせ、驚く私を鼻で笑った。

◆私を次第に見下すようになった友人

 社会人になって自由に使えるお金が増えるとUはますます凡庸になっていった。実家住まいのUは給料すべてが自分の小遣いで、年上の彼氏と付き合っていたのでデート代もかからず、いわゆる「自分磨き」に精を出した。

 ときたま会うUは完全に完璧に、ファッション誌が勧めるものすべてを身に着けており、顔にはシミも毛穴も一つもなく、爪は派手過ぎず地味過ぎないネイルがサロンで施してあった。

 会うといっても、その場所はホットヨガなどに指定され、私は体験クーポン五百円みたいなもので一緒に居させてもらっていた。Uがいつもの週末を過ごす、ゴルフやエステに付き合うほどの財力を私は持っておらず、Uが喋る呪文のような基礎化粧品の数々や誰かの噂話に私は全くついていけなくなっていた。

 でもそれは、ちゃんとした社会人になれていない私が悪いのだ。事実、Uの仕事の苦悩が私にはわかってあげられなかったし、いい歳こいてフリマで買った服を着ている自分とUのいつ会っても毎回違う最新流行のブランドバッグを見比べ落ち込んだりもした。

 そんな私をUは次第に見下すようになり、彼女なりのジョークに包まれたその態度は私がUを敬遠する理由の一つにもなった。それでも何かあると私を誘ってくれるUはやっぱり寛大で、それが大酒飲みの彼女の酒のアテであろうと、私はできる限り顔を出した。

 だから、その日の集まりも私は結構楽しみにしていたのだ。数年ぶりにUとその女友だちと数人で開かれた会に行くため、私は夫に数週間前から子どもたちを頼み、数日前から家族の好物だらけの夕飯を心がけ、朝早く起きて身支度を済ませ、意気揚々と出掛けていった。

◆久しぶりにあった友人の顔を見られなかった理由

 久しぶりに会ったUはお腹を大きくしていた。私が第一声「おめでとう!」と言うと、Uは照れくさそうに「ありがとう」と言ってくれた。三々五々、誰かが集まるたびにUは「最近全然集まれなくてごめんね」と詫びていた。

 私はそんなに定期的に集まっていたのかと驚き、更に1年位集まりに顔を出さなかっただけで謝罪するUに改めて社交性の高さを感じ、やっぱりUはUだな、すごいな、なんて思っていた。そして顔を出さなかった理由を述べようとする彼女に、誰でも色々あるしたった1年なのに!と彼女の律儀さにも驚き尊敬していた。理由を聞くまでは。

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