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『無能の鷹』『団地のふたり』カギはキャラクターにある? 続編が期待できるドラマ「3つ」のポイント

女子SPA! / 2024年11月28日 15時45分

かつては、『北の国から』『白線流し』『ふぞろいの林檎たち』などという、作家性ある名脚本家が手掛けたストーリー重視のシリーズ作品がありましたが、それは昔の話。WEBも含め、多くの媒体があり、働き方改革などが叫ばれる昨今は、多くの役者や監督・脚本家などのスタッフを再集結させるためのスケジュールを組むのは非常に難しいことです。

人気ある俳優は2年以上先までスケジュールが埋まっていることなどザラにあり、現に1本のドラマを作るにあたって、放映の1年半以上前から企画が動きはじめることが慣例のスケジュールとなっています。

しかし前述した、「わかりやすい設定と濃いメインキャラ」がドラマ内にあれば、軸のスタッフ数名と主役がそろえるだけで作品として成立するため、シリーズ化がしやすい。そしてシリーズ作品となればヒットの予想も立てやすく、スポンサーも集まりやすい。人気作となれば、ドラマ制作のための企画書も2~3枚程度で通るとも言われています。

◆秋ドラマでシリーズ化が期待されるのは『無能の鷹』

上記をふまえて、この秋に放映されたドラマで続編やシリーズ化が期待できるものとして挙げられるのは、ズバリ『無能の鷹』(テレビ朝日系)と『団地のふたり』(NHK)でしょう。

いずれもほぼ1話完結で、キャラクターが生き生きしており、設定も分かりやすい作品になっています。いずれも原作ものの作品ではありますが、『民王R』のように、世界観を壊さないことが前提で、原作設定の中で自由にうごける了承が得られれば、ドラマに限らず、映画など、多くの展開も期待できそうです。

◆シリーズものの最大の敵は「マンネリ化」

ちなみに、シリーズものの一番の敵は「マンネリ」だと言われています。

それを打破するために、『相棒』は水谷豊さん演じる右京さんの相棒を定期的に変えたり、『孤独のグルメ』は今期、様々な立場の人を主人公にした『それぞれの孤独のグルメ』という新機軸を打ち出すなど、試行錯誤を繰り返しています。しかし、それが必ずしも好評を得るとは限りません。

来年、シーズン8が放映され10年目の『ワカコ酒』の制作決定のコメントで、主演の武田梨奈さんは「変わる勇気、変わらない覚悟」と、原作にもあるモノローグを引用して、長寿シリーズになったこの作品に向けての意気込みを語っていました。

◆続編制作はスタッフ陣の努力のたまもの

ネタ切れ、出演者のスケジュール確保、変化する時代の中で変わらぬ世界観を保つこと、これらと戦いながらシリーズを長く続けることは、新しいものを作り出す以上に胆力のいるものです。

シリーズ作品の数々は、二匹目のどじょうを狙って同じようなものを安易に作っているのではありません。役者や制作スタッフの知られざる努力のたまものなのです。

<文/小政りょう>

【小政りょう】
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

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