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衝撃が走った米大物女優の「健康な乳房の切除」。乳がんサバイバーの私も同じ検査を受けてみると

女子SPA! / 2024年12月22日 8時46分

 BRCA遺伝子には1と2があるのですが、乳がんで言えばこの遺伝子変異を持つ人は80歳までのがん発症率がBRCA1で72%、BRCA2で69%。この遺伝子に該当する人は、保険適用で予防的切除を推奨されることになります。

 ということは、気軽に受けた検査でBRCA遺伝子変異に該当した場合、右胸だけを全摘していた私は、もう片方の胸と、卵巣も予防的に切除したほうが良いことになります。

 確率の問題なので、もし切除しなくても罹患せずに一生を終えるかもしれません。けれど知ってしまったら、果たして「切除しない」選択はできるのか?

 切除するならするでまた入院が必要です。卵巣はお腹に1センチ程度の小さな傷が数箇所で済むような腹腔鏡下のオペが主流で比較的負担が少なく済むそうですが、乳房に関しては全摘となるため、やはり以前のような大がかりな手術になるでしょう。となると、検査をすること自体で自分の生活が大きく変わることになるのです。

◆子どもにも50%の確率で遺伝する

 さらに、もしBRCA遺伝子変異がみとめられた場合、子どもにも50%の確率で遺伝します。わが家は息子ですが、前立腺がんなどのリスクがほかの人より高くなるなど、やはり注意しなければならないそう。

 子どもが大きくなり、成人してから遺伝子検査はできますが、間接的にその「精神的負担」を背負わせることにもなります。

 そして保険適用といえど、自由診療で約20万円ということは3割負担でも6万円程度かかります。決して安くはないお金をかけて、自分と自分の子どもへの悩みを抱えてしまう懸念もあるわけです。

 だから、保険適用といえど「あえて受けない」選択もあるということです。その選択をした場合はマメな検診で対処することになります。

◆検査を受ける決断をしたワケ

 じっくりお話を聞いた後、初回で決める必要はないと言われ、次回面談までに考えてくるよう伝えていただきました。大事なことだから何度も話し合ってもかまわないと言われました。

 家でじっくりと考え、わたしは「受ける」決断をしました。こういう検査があると知ってしまった以上、いま受けなくてもきっとずっと頭の片隅に残るでしょうし、もし検査をしないまま乳がんの再発や卵巣がんに罹患したとき、きっと検査を受けなかったことを後悔すると思ったからです。

 次回の診察でも想いを伝え「受ける」と意思を伝えたときは緊張で冷や汗が出ました。けれど検査をしてしまった後でも、もし知りたくないと思えば聞かない権利もあると教えてもらいました。ただ検査費用はかかるので、検査を受けたら、結果まで聞くつもりでいました。

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