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クリスマスイブに突然家に来て土下座する彼、理由を聞いて愛想が尽きた/恋愛人気記事BEST

女子SPA! / 2024年12月23日 15時45分

「なんとそのバッグの中身、全部で10ホールのケーキが入っていたんですよ!」

 夏美さんが何事かと目を丸くしていると、郷里さんは玄関先で土下座をして「このケーキを全部なんとかなんない?」と言ってきたそう。その金額はなんと合計5万円。しかも今日中にその売上金をお店に持ち帰りたいとのこと。

「いつもはイケメンに見えていた彼が、途端に哀れな一人の男性に写った瞬間でした」

◆クリスマスケーキにノルマを出されていた

 そこから白状するように話を始めた郷里さん。実は郷里さんのお店は最近経営が思わしくなくスタッフにも販売ノルマが課されているそうです。しかも、スタッフ自身もノルマを達成することで時給が多少上乗せされるとのこと。

「実は私に声を掛けたきっかけも、ケーキが有名な店の紙袋を持って歩いていたことが理由だったみたいです。結局、私に近づいてきたのはノルマ達成が目的なのか聞くと、それだけではないと一応否定していました」

 しかし、なんだか急に気持ちが冷めてしまった夏海さん。急に体の力が抜けるのを感じたそうです。仕方がないので、夏海さんはとりあえず家賃支払い用の封筒から5万円を取り出し郷里さんに手渡したそうです。すると郷里さんは途端に安堵の表情を浮かべ急いで店に帰っていったといいます。

◆当分ケーキは食べられなさそう

「帰っていく後ろ姿を見て、結局私はケーキを買わせるだけの女だったとようやく気づきましたね。なので、その後すぐにLINEで別れを告げました。それから、身内と先輩の家が幸い近くにあったので気を紛らわせるために自ら配達に向かうことにしたんです」

 その帰りには夏海さんは悔し涙が止まらず、自分のバカさ加減にも腹が立って仕方なかったそうです。また、結局余ったホールケーキを持って職場に出向き、遅番のスタッフに振る舞うことにしたといいます。

「遅番のスタッフたちには喜んでもらえたので、せめてケーキが無駄にならなくてよかったと思いました。配達を終えて自宅に戻った後は、残った1個のケーキを一人で一気に食べきってやりましたよ」

 一人で食べるには少し量の多いケーキに胸やけを感じつつ、もう二度とこんな目には遭わないと夏美さんは心に誓ったそうです。

<文/大杉沙樹>

【大杉沙樹】
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。

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