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「お金返して」「詐欺だよね?」脱毛クリニック大手の破産に客ら悲鳴…アリシアだけじゃない“倒産するサロンに共通する予兆”

女子SPA! / 2024年12月25日 8時46分

「アリシアクリニックについては、2019年12月に無制限の“通い放題”プランを廃止した時点で危ないとは思っていました。その後、2023年内に湘南美容クリニックが料金を大幅値下げしたことで医療脱毛業界の潮目が変わり、低価格化が加速したんです。アリシアクリニックは、前受金(後述)と過去の無制限プランの負担の構造が、倒産した銀座カラーと似ていました。

そこに加えて、医療脱毛業界の一角として低価格化へとシフトせざるをえなかったのが、破産のきっかけになったとみています。そして、2024年7月にアリシアクリニックが姉妹店の『じぶんクリニック』を統合した時点では、すでに時間の問題で、新規契約が入りやすい夏にお金を集めてから、倒産へ向かうのだろうと見込んでいました」

 一部の専門家は、客が前払いしていた施術代金“前受金”を頼りにするずさんな経営方針が、破産の大きな要因となったと指摘。前受金による経営は、脱毛業界では一般的といいます。

「前受金でのビジネスモデルには、短期間で大きな資金を集められるメリットがあります。ただ、あくまでもお客さんからの預かり金で、いわば“借金”であると自覚しない脱毛サロンも少なくありません。一般的に、脱毛サロンでの契約時は数回分~十数回分を先払いするケースが多いです。サロン側はそれを新規店舗の開拓費用や広告費にあてて、規模拡大を図ります。

ただ、新規店舗をオープンしたとしても、延々と新規契約者が増えるわけではありません。いずれは新規契約数が鈍化しますから、次第に経営は圧迫されます。さらに、お客さんからの前受金をすでに使い果たしているとしても店舗では月々の経費がかかります。その時々に来る新規契約者の前受金をたよりにして経営する、自転車操業に陥ってしまうんです。アリシアクリニックに限らず、手元の資金が満足にないまま維持を続け、結果、倒産した脱毛サロンも少なくないのが現状です」

◆次第にサービスの質も悪化していった

 前受金で無制限に客が通い続ける体制を見直したのか、アリシアクリニックは2019年に通い放題のプランを廃止。それでもひずみは解消できなかったのか、同時期には「サービスの質が悪化しはじめた」と六條さんは振り返ります。 

「私のブログでもさまざまな倒産事例を紹介しているのですが、一つ、目立った変化としては、通い放題の廃止と共に新たな脱毛機器を導入したことがありました。他のクリニックでも導入されている機器で、導入コストが安く丁寧に扱えばそれなりの効果は見込めるものでした。ただ実際には、クリニック側の都合で施術時間を短縮するために導入されるケースが多く、結果としてサービスの質が落ちてしまい、クチコミでも『あまりよくない』という声が目立ったんです。

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