「私の顔写真がテレビで“木嶋佳苗死刑囚として紹介”された」…当事者が番組プロデューサーを直撃!
女子SPA! / 2024年12月30日 8時43分
同時に私は、この時点で番組側と対峙することは無意味であるとも考えていました。経緯の詳細も知らされていない状態で会ってしまえば、きっと私は彼らに自分の感情をぶつけてしまうだけ。そんな私に番組側はひたすら謝罪。手土産の菓子折り一つでも渡されて、すべて終わらせられてしまうであろう、と。
今の私は、さすがにTOKYO MXがそんなお粗末な対応はしなかっただろうと思います。ですが、この時の私の中で『5時に夢中!』ひいてはTOKYO MXへの信用度はゼロです。むしろマイナスめり込んでます。だからこそ、まずは書面という形で客観的な経緯説明を受け取りたかったのです。
◆「訴えれば?」の声もあったが欲しいものは慰謝料ではない
翌日には経緯報告書が届きました。なるほど、大まかな流れは把握できました。ようやく次のフェーズに移行できる状態になったわけです。
しかし、ここに来てなお、私はこの後でどの様な行動を起こすべきなのか、決めあぐねていました。
先方が番組をあげて謝罪や訂正を行っている以上、直で会って話を聞いた時点で一般的には手打ちでしょう。でも、私の中で「本当にそれで終わらせていいのか?」というモヤモヤが全く晴れてくれないのです。
「民事訴訟で訴えれば慰謝料とか貰えるんじゃない?」そうアドバイスをしてくれた人もいましたが、私にとってそれはあまり意味を為(な)すものではないと気付いていました。
確かに1分足らずのワンコーナーだったかもしれない。生放送という素人でもわかるほど忙しい現場にとって、大したことないと思うようなミスだったのかもしれない。
けれど、それがテレビという大きなメディアから発信されることによって、一人の人間に負の印象を与えかねないこと。大きな誤解を生むこと。心の傷になり得ること。番組を制作するうえで、私はスタッフの方々に一度立ち止まって考えて欲しかったのです。
12月9日、私は自身の夫と「女子SPA!」編集部の方々とともにTOKYO MXに出向きました。TOKYO MX制作局長、『5時に夢中!』プロデューサー、曜日担当のディレクターからは、まずは全面的な謝罪と、今回の経緯、さらに今後の対策の報告説明をいただきました。
私はもう心に決めていました。欲しいものは、繰り返される謝罪でもなければ、慰謝料でもないのです。会合中、私は一つの要望を口にしました。
「今回の一連を私の視点で記事化させてもらい、番組として取材を受けて欲しい」と。
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