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「私は劣等感のかたまり」認知症の母、ダウン症の姉と暮らす50歳芸人が行き着いた“幸福論”

女子SPA! / 2025年1月14日 8時47分

あれ、これ、今じゃない? この感じだと母も前向きだしと思って、私動きました。現在要介護認定を取ったので、これからはケアマネジャーさんに、私と家族の幸せのための相談ができるので、良かったあって思ってます。

◆今、幸せを感じる時間は

――先ほどの「(姉にとって)母の代わりにはなれない」というのも、現実問題としてありますよね。

にしおか:そうですね。姉の心の奥底まで理解できるのは、母だけです。私は自分ファーストです。自分の元気と幸せを一番に考えます。とはいえ母や姉も幸せでいて欲しいし、各々が自分ファーストでいてほしいです。自分たちの家なのに、母と姉が遠慮しながら暮らすなんて嫌です。でも、家族全員が幸せで大満足は難しい気がします。どこでどう折り合いをつけるのか。迷子中、模索中です。

――今、幸せを感じるのは、どういうときでしょうか?

にしおか:仕事で帰宅が夜中になった時に、姉と母が起きて私を待っているときがあるんですよ。姉がトランプをやりたいんです。私も疲れているので「もう遅いから1回だけね」て言って付き合うんですけど。3人でババ抜きするんです。つまらないじゃないですか。だって、だいたいババを誰が持っているかわかりますし。姉なんてババだけ、手持ちの他のカードより、ちょっと上に出してますし(笑)。でも姉と母はめちゃくちゃ楽しそうにケタケタ笑うんですよ。この景色好きだなって思います。

――発売時のイベントでは、「もう恋愛はよくわからなくなった」と言われてましたが、ご自身としての今後は?

にしおか:はい。恋愛は枯れています(笑)。今後の目標は3冊目を出す気です。まだ何も決定していませんが(笑)。まず夢は口に出すことからだと思っているので言います。好きなことができて、好きな人達と笑っていられたらなあと思います。

<取材・文/トキタタカシ>

【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。

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