クロちゃん破局オチに導いたスタッフの腕がすごい!今年も『水ダウ』“1人勝ち確定”と断言できるワケ
女子SPA! / 2025年1月25日 8時46分
クロちゃんのプレイヤーとしてのレベルが規格外に高いことで、「リアル人生すごろく」は大成功。さらに、クロちゃんにバレないよう3ヶ月間もドッキリを仕掛け続ける番組スタッフのテクニックも、視聴者から評価を受けた理由の一つだろう。
◆かつて『ロンハー』今は『水ダウ』
現在のテレビ局が制作するバラエティ番組で、ここまで壮大な企画を成功させられるのは『水曜日のダウンタウン』くらいだ。
かつて『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)に勢いがあった頃は同じようなドッキリを作ったが、仕掛け人のロンドンブーツ1号2号・田村淳がコントロールする形で企画を成立させていた。
しかし、「リアル人生すごろく」はあくまでクロちゃんが巻き起こす、偶発的な笑いで構成。完全にクロちゃん任せでギャンブル的な企画なのに、スタッフの巧妙なドッキリの作り込みで、番組として成立させる荒業を見せた。
数多く作られてきたドッキリの進化系であり、『水曜日のダウンタウン』が新たな歴史を作ったと言える。
◆最後はプロポーズして玉砕した「リアル」な人生すごろく
そんな「リアル人生すごろく」は、最終的に交際相手のリチにプロポーズして終結するのだが、クロちゃんに対して鬱憤が溜まっていたリチの感情が爆発し、結婚どころか破局する結末を迎えた。
スタッフはリチから不満を聞いていなかったと説明したが、クロちゃんの部屋に番組がつけたカメラがあるので、なにか不穏な空気は感じていたのだろう。クロちゃんの性格を知り尽くしたスタッフが、巧妙にバッドエンドに導いたのではないかと思う。
しかも、すぐれたプレイヤーであるクロちゃんは、最終的にスタッフへ「どう責任とってくれんだよ」とブチキレ破局をエンタメ化することに成功。結果、恋人同士の悲しい別れのはずが、なぜか笑ってしまう映像に仕上げた。クロちゃんを信じ、抜群におもしろいオチに導いた番組スタッフは神がかっていると言える。
◆この後も話題の企画が控える『水ダウ』が今年も一人勝ち
現在、規制が厳しくなったテレビのバラエティ番組はつまらなくなる一方だ。NetflixやAmazonプライムビデオでも秀逸なバラエティを配信し、おもしろいことは配信番組でやる風潮ができつつある。今年は、ダウンタウン・松本人志が復帰の場をネットに求めることを公表している。
そんな中で、規制をかいくぐりながら孤軍奮闘し、新たな笑いを『水曜日のダウンタウン』は作り続けていることを今回の「リアル人生すごろく」で証明した。
同番組には、昨年末に話題となった「電気イスゲーム」も、いまだに千原ジュニア、FUJIWARA藤本、今田耕司、東野幸治の戦いが放送されず温存されている。
他のバラエティ番組が同じことを繰り返している中で、常に進化を続ける『水曜日のダウンタウン』が2025年も一人勝ちすることになりそうだ。
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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