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実は“大物タレント”の父を持つ、朝ドラ出演の25歳俳優。困り顔の坊主頭が愛らしかったデビュー作も

女子SPA! / 2025年1月29日 8時47分

 ムロツヨシ主演でスカウトマンの世界を描く『ドラフトキング』(WOWOW、2023年)は、俳優として具体的な強みを得るきっかけになった。中山翔貴が演じたのは、ドラフト1位指名されるピッチャー。第2回、凛々しい眼差しで記者会見に臨む表情が印象的である。

 鈴木亮平演じる主人公が弱小高校の野球部を育て上げる『下剋上球児』(TBS、2023年)にも出演している。第8話で5番ショートに選ばれて「はい」と誰よりもはきはきと答えるさわやか球児の顔があざやかだった。

◆デビューから登板中であり続けるポテンシャル

 俳優自身が実際に実力ある野球経験者だったことで、野球を題材にした作品でのキャスティング候補に挙がりやすいのだろう。オファーがどんどんくる。野球ドラマ作品を活路として特化していくことは戦略的でもある。

 一方で野球選手のイメージが固定されれば、同じような役ばかりが回ってくる。橋本環奈主演朝ドラ『おむすび』(NHK総合)でも第12週第56回から社会人野球の大型新人選手・大河内勇樹を演じている。

 この役がこれまでとひと味違うのは、カットのリズムに合わせた演技を的確にアウトプットしていること。練習中の大河内が、球を打つ場面。ちょうどそのタイミングごとにカット割りされた画面上、中山翔貴は丁寧にはつらつと演じ込んでいる。

 野球ドラマではない『わたしの宝物』(フジテレビ、2024年)での会社員役もなかなかいい。デビューから現在まで登板中であり続けることに大きなポテンシャルを感じさせる俳優である。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】
コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu

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