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51歳芸人が「日本のドラマ界に欠かせなくなった」3つの理由。“替えのきかなさ”はどこから来るのか

女子SPA! / 2025年2月2日 15時47分

『半沢直樹』においても、上司に頭が上がらずヘコヘコする銀行員・三木役は、まさに職場に“いそう!”な存在でした。物語のはじめは「残念な銀行員を象徴的に表す役どころなのかな?」と油断していましたが、まさかの大活躍! 追い詰められ切迫した角田の表情と演技は、忘れられません。超実力派俳優たちの演技合戦が人気だった大ヒットシリーズに、確かな爪痕を残しました。

◆理由2:フツメン風なのに、醸し出される唯一無二の空気感

どこにでも“いそう”な人という、作品の世界に馴染む力は確かなものです。しかし、それだけではないところも角田の魅力ではないでしょうか。気づかされたのは、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』での角田の佇まい。

松田龍平・岡田将生と並んで、松たか子演じる主人公・とわ子の元夫を演じました。どこにても“いそう”なおじさんの風体ながら、ただ者ではない独特の空気感に驚かされます。作中で、周囲からは「器が小さい」と思われていますが、憎めないチャーミングさがあり目が離せませんでした。

そして『ホットスポット』の高橋さん役でもまさしくその強みが発揮されています。角田が凄いと感じるのは、“中年男性”の佇まいと、“宇宙人”っぽくもある佇まいの両方を醸し出している点です。宇宙人としてまるでヒーローのような特別な力をもっているのに、その力を使うと発熱や関節痛、痒みといった副作用に見舞われると語る、リアルな中年男性感はお見事! 両方の属性に説得力を持たせる、角田の不思議な存在感はまさに唯一無二ではないでしょうか。

◆理由3:確かな演技力と作品に馴染む力のハイブリッド

東京03のコントを見た人なら誰でも、トリオ全員の演技力が高いことは分かるはずです。コントはある設定のなかで役を演じるわけですから、コントで頂点を極めた東京03の角田が、俳優としてドラマに出演し活躍することは決して不思議ではありません。実際に角田は、どんな役どころも実に個性的に、印象的に演じています。

しかし、コントとドラマを見比べると感じるのです。角田が絶妙に演技を使い分けていることを。観る者に役の特徴や台詞をオーバーに分かりやすく伝えるコント。一方でドラマや映画での角田は、作品の世界観や相手役に合わせてトーンを調整しています。

『ホットスポット』は、市川・平岩紙・鈴木杏の幼馴染3人を中心とした会話劇が人気ですが、同作においても、角田の力を強く感じます。「他愛もないおしゃべり」という非常に長尺のやりとりを自然に聴かせ、さらに視聴者を惹きつけることは実に難しいもの。そんな3人の女子トークを繰り広げる実力派女優たちの演技を、角田は自然に受け止め、3人の会話にすっと馴染んでいます。それは、簡単そうでとても難しいことのはず。角田が高い演技力を調整しながら、作品・場面ごとに使い分けている何よりの証拠です。凄まじい表現力の持ち主であると、改めて感じさせられます。

◆俳優・角田にとって新たな代表作に

宇宙人・高橋さんのキャラがあまりにもツボで、「ぜひお友だちになりたい!」と思っているのは、筆者だけではないはずです。『ホットスポット』は恐らく俳優角田にとって新たな代表作となることでしょう。

周囲に振り回されながらも、宇宙人として頑張る彼の活躍を、引き続き見守りたいと思います。

<文/鈴木まこと>

【鈴木まこと】
雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201

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