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今なら炎上確実な平成の大人気ドラマ。鈴木保奈美が演じた、男たちのエゴに振り回された末路とは?

女子SPA! / 2025年2月10日 8時47分

 ……が、それも束の間。ある劇中最大の事件をきっかけに、時男は自分の人生を見つめ直します。健吾にだけ「俺は俺でありたい。ずっと俺でいたいんだよ」と本音を吐露し、貴子や仲間たちの前から突然姿を消してしまうのでした。

 半年後、貴子宛に時男から手紙が届きます。そこには一攫千金を狙ってアルゼンチンでダイヤモンド掘りをしていることが記されており、「いつか、またいつか会おう。みんなで会おう。変わらぬ仲間として。愛という名のもとに…」という、美談っぽい言葉で締められていたのです。

◆“いくつになっても夢を追う男はかっこいい”と美談化

 結局、プロポーズまでしてきていたのに政治家になりたいという我欲を優先させた健吾にフラれ、そんな健吾をぶん殴って傷心の貴子を支えようとしていた時男にも一獲千金の我欲を優先されて捨てられる――これが本作の主人公の末路。

 せめて健吾と時男が最低最悪のクズ野郎のように描かれているのであれば、まだ溜飲は下がったでしょう。しかし、なぜか自己中なエゴで主人公を傷つけただけの彼らのスタンスは肯定され、まるで“いくつになっても夢を追う男はかっこいい”、“青年の抑えきれない衝動は美しい”と言わんばかりの、きれいごととして片付けられていたのです。

◆もしこのストーリーのまま現代でリメイクしたら…?

 社会に出るまでのモラトリアム期間に友情を深めた仲間たちが、いざ社会に出て荒波に揉まれていく姿を、清濁併せ飲むバブル崩壊期の社会情勢を背景に描かれた名作であったことは間違いありません。

 けれど潔癖・誠実だった女性主人公が、利己的なクズ男たちに振り回された悲劇を、強引に美談化したような結末だったことも否めないのです。

 30年以上前の作品のため、今とは世相も価値観も違うでしょうが、もしこのストーリーのまま現代でリメイクしたら、確実に大炎上案件でしょう。

◆平成初期の名作ドラマにツッコミ視聴するのも楽しい!

 ……と、こんなふうに、現在の令和の価値観で、平成初期の名作ドラマにああだこうだとツッコミを入れながら視聴するのも楽しみ方のひとつ。

『愛という名のもとに』はフジテレビ公式動画配信サービス「FOD」で全話視聴可能なので、放送中の『プライベートバンカー』のストーリーを追いながらそちらも視聴し、唐沢さんと鈴木さんが演じたそれぞれのキャラクターを観比べてみるのも一興なのではないでしょうか。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『smartFLASH』、『文春オンライン』、『集英社オンライン』などにコラムを寄稿。LINE公式サービスにて、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。Twitter(@SakaiyaDaichi)。

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