『半沢直樹』新章のモデルになった航空会社は?ドラマをさらに楽しむ“ウラ話”集

週刊女性PRIME / 2020年8月23日 19時0分

香川照之、堺雅人、市川猿之助

 第5話までの視聴率がすべて22%超えと、絶好調の『半沢直樹』。物語も航空会社を舞台にしたシリーズに突入し、半沢を阻む新たな敵も続々と登場している。劇中の演出などをめぐって、ネット上でもさまざまな声が飛び交っているが、『週刊女性』では多方面から聞こえてきた専門家たちの独自の視点を紹介。大ヒットドラマがさらに楽しくなること間違いなし!

1:堺雅人に称賛の声! キャスター待望論も

 半沢直樹を演じる堺雅人の好演を受けて、思わぬところからオファーの動きがあるという。

「何人かの報道番組のプロデューサーが堺さんをニュースキャスターに起用できないかと企画を練っているそうです」(テレビ局関係者)

 役者だけでなく声優の仕事もこなす堺だが、まだニュースキャスターは務めていない。

「ドラマの影響で不正を許さない正義感あふれるイメージがつきましたし、あのハキハキとした話し方でニュースを語ってくれたら視聴者は大喜びでしょう。見る側の支持は間違いなしです。どうにか実現できないか、みなさんが試行錯誤するのもわかりますよ」(同・テレビ局関係者)

 熱視線を向けられる堺だが、当の本人はドラマの公式ホームページで自身の性格をこのように分析している。

《半沢の言う「やられたら倍返し」というのはタフでなければ言えない言葉で、ぼくにはとても無理ですね(笑)》

 あのキャラクターは、あくまで演技ということらしい。

 とはいえ、役にのめり込む堺ならニュースキャスターの仕事も精いっぱいやってくれるに違いない!

2:違和感なし!? 今度は歌舞伎界に逆輸入

 香川照之に片岡愛之助、市川猿之助に尾上松也と、今回のシリーズでも多くの歌舞伎役者が出演している。歌舞伎研究家の喜熨斗(きのし)勝氏は『半沢直樹』の魅力と歌舞伎は重なるものがあると語る。

「迫力ある表情や独特なセリフ回し、オーバーな演技などがたびたび話題になっていますが、これらは歌舞伎の伝統に通じるものがあります。本業が歌舞伎役者であるキャストの強みがドラマに活かされていますね。一部で “スーツを着た歌舞伎”と言われているのも納得です」

 さらに、こんな大胆な予想も飛びだした。

「歌舞伎にはチャップリンの『街の灯』を歌舞伎に置き換えた『蝙蝠(こうもり)の安さん』といった作品や、『ワンピース』や『風の谷のナウシカ』といった漫画やアニメをベースにした演目もあります。ここまで国民的な人気を得て、歌舞伎と融和性の高いドラマなのですから、将来的に『半沢直樹』を歌舞伎の演目として舞台化しても不思議じゃありませんね」(喜熨斗氏)

 もし実現した場合、半沢は誰が務めるのだろうか?

「ドラマにも出演した市川猿之助さんは、代々エンターテイメント要素の強い“猿之助歌舞伎”と言われる芸風の家柄。ワンピース歌舞伎も彼が中心となって企画し、主人公“ルフィ”も演じました。彼なら、ドラマの世界観をそのまま歌舞伎で演じられるかもしれませんね」(喜熨斗氏)

 化粧や隈取りをした半沢直樹が見られる日も近い!?

3:新章にはモデルあり、実際の航空会社は?

 原作の小説『銀翼のイカロス』で銀行に復帰した半沢直樹が新たに命じられたのは、破綻寸前の航空会社『帝国航空』の再建だった。

「モデルになっているのはJALこと『日本航空』です。’09年に経営危機に陥ったときの状況が、ストーリーのもとになっています」(航空アナリストの杉浦一機氏)

 今回のドラマでの登場人物も、実際の当事者をもとにキャスティングされている。

「国土交通大臣の白井亜希子役は江口のりこさん。毅然とした振る舞いと印象的な白いスーツ姿は蓮舫さんを彷彿させますが、当時、JAL再建に向けて動いていた大臣は前原誠司さんです。彼はドラマ同様に『JAL再生タスクフォース』を’09年9月に発足させて銀行側に債権放棄を要請しました」(杉浦氏、以下同)

 ドラマでは半沢の前に立ちはだかる大きな壁として描かれるが、実際の政府側の仕事ぶりはとてもお粗末だったという。

「前原さんにはJAL再建の明確なビジョンがなく、話をまとめることができないままタスクフォースは数か月で解散。銀行への債権放棄は果たせませんでした。結局、JALは’10年1月に倒産。半沢が勤務する『東京中央銀行』のモデルとされる『三菱東京UFJ銀行』は、514億円の債権が未回収となりました」

 そこまで経営が悪化してしまったのも、当然の成り行きだった。

「半沢は、帝国航空の負債は、多くの赤字路線や企業年金が原因だと指摘していましたね。しかし、JALの場合は放漫経営も原因でした。“半官半民”というポジションにあぐらをかき、何かあれば国が助けてくれるという甘えがあったんです」

 また、負債を抱えてしまった銀行側にも落ち度があったといえる。

「JALは巨大な企業ですから、銀行は信頼して融資を繰り返していました。回収できるだけの担保を設けていないということは、厳しい審査が行われなかったということです」

 経営破綻したJALだったが、’12年9月に再上場。ただ、再建を成し遂げた立役者は銀行ではなかった。

「迷走する前原大臣に代わって、首相官邸側は京セラやKDDIを創業した実業家の稲盛和夫氏を再生チームのトップに起用。社員の意識改革を徹底させて3年で見事V字回復を果たしました」

 JALの負債総額は2兆3221億円で、事業会社としては戦後最大の倒産劇だった。ドラマでは半沢の剛腕で帝国航空を立ち直らせるのか。

4:“見逃しフル配信”されない意外な理由

 インターネット上で、いつでもテレビ番組を視聴できる“見逃し配信”が近年、浸透中。TBS系のドラマも『Paravi』や『TVer』で視聴できるのだが、現在放送中の『半沢直樹』の本編はいまだに配信されていない。

「『半沢直樹』は現状、ネットではダイジェストと次回予告しか配信されていないんですよ。“テレビ離れ”と言われる中、ドラマが注目されたことでせっかく新しい視聴者を取り入れるチャンスなのですが……」(TBS関係者)

 話題のドラマなのに、なぜウェブ上で配信できないのか。そこには意外な理由があった。

「主演の堺さんが所属する事務所『田辺エージェンシー』は保守的なところがあって、上層部が、“テレビでしか見られないからこそ価値がある”という考えのため『半沢直樹』のフル配信を許していなんです」(同・TBS関係者)

 実際、今期放送中のTBS系ドラマ『MIU404』や『私の家政夫ナギサさん』は、通常どおり配信中だ。

 やはり、堺の所属事務所の意向が働いているのか。TBSに問い合わせてみると、

「番組制作過程は従来お答えしていません」

 と、否定はしてこなかった。

「現状ですと1回見逃してしまうと再放送を待つか、DVDになるのを待つしか視聴する方法はありませんね」(前出・TBS関係者) 

 ただでさえ見逃せないのだから、早くウェブでも視聴できるようにしてほしい!

5:逆境と熱意が生んだ名ゼリフの数々

 流行語になった「倍返し」は、今作でも健在。さらに“お、し、ま、いDEATH!”などの新しい決めゼリフも登場してドラマを盛り上げている。

「原作の小説には香川照之さんが演じる大和田常務は登場しませんが、ドラマではあの存在感の強さもあって続投。原作を忠実に再現するのではなく、作品をとことん面白くしようとする制作側のサービス精神が感じられますね」(テレビ解説者の木村隆志氏)

 意欲にあふれる現場では、俳優の演技合戦が盛り上がっているようだ。

「印象的なセリフの多くは、キャストのアドリブから生まれています。いろいろな演技プランのアイデアを持ち寄って監督やプロデューサーと意見を交わし合っているからこそ、セリフが生きた言葉になっているんでしょうね」(木村氏、以下同)

 モチベーションは高かったが新型コロナウイルスによって撮影がストップすることに。

「緊急事態宣言が出されたことで、3話の途中でドラマの収録は中断。再開まで期間が空いてしまいましたが、それでもキャストたちの作品に対する気持ちが落ちることはなかったようです」

 6月の撮影再開後に、困難な状況に立ち向かう心意気を示す名ゼリフが生まれた。

「第4話で半沢が“自分の仕事にプライドを持って、日々奮闘し、達成感を得ている人のことを、本当の勝ち組というんじゃないかと俺は思う”というセリフがありました。セントラル証券の社員に向けた言葉ですが、あれは頑張っている人たちへの応援と同時に、熱意を持ってドラマ制作に取り組んでいるキャストとスタッフ全員の気持ちも込められていますね。だからこそ、ここまで多くの人の心に響くのではないでしょうか

 世代を超えて支持される名言が生まれるのは撮影現場の気持ちがひとつになっているからなのかもしれない。

半沢直樹の主な名言(2020年版より)

・第1話・

「不平不満を愚痴ってそれで終わりにするのか。なにをしても無駄だと全部を諦めるのか……それを考えるんだ」

・第3話・

「大事なのは感謝と恩返しだ。その2つを忘れた未来は、ただのひとりよがりの絵空事だ。これまでの出会いと出来事に感謝をし、その恩返しのつもりで仕事をする。そうすれば、必ず明るい未来が開けるはずだ」

・第4話・

仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。その大原則を忘れたとき、人は自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためにした仕事は、内向きで卑屈で醜く歪んでいく

「大企業にいるからいい仕事ができるわけじゃない。どんな会社にいても、どんな仕事をしていても、自分の仕事にプライドを持って、日々奮闘し、達成感を得ている人のことを、本当の勝ち組というんじゃないかと俺は思う

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