山下智久と亀梨和也「負け知らず」とはいかない“脇の甘さ”とふたりに必要なもの

週刊女性PRIME / 2020年8月21日 18時30分

山下智久と亀梨和也

 コロナ禍によって巻き起こったドラマの再放送ブーム。なかでもファンを歓喜させたのが『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)だ。

 亀梨和也(34)山下智久(35)が扮する高校生が「野ブタ」と呼ばれる女子高生(堀北真希)を人気者にしていくという大ヒットドラマで、ふたりは主題歌『青春アミーゴ』も歌った。ユニットの名は役名を生かした『修二と彰』。これもミリオンセラーの大ヒットとなり、まさに歌詞通りの「負け知らず」なブレイクを果たしたのだ。

 しかし、そこから15年、ふたりは苦境に立たされている。未成年女性のいる飲み会に参加したうえ、その女性と山下がホテルで合流したことが報じられた一件だジャニーズ事務所は山下に活動自粛、亀梨には厳重注意という処分を下した。

亀梨と山下の共通点

 そんなふたりは同学年で、今回のことでもわかるように私生活でも仲がいい。そして、これまでのアイドル人生もどこか似ている。それは、スキャンダルに何かと縁がありすぎるところだ。

 まず、山下からその歴史を見てみよう。

 '03年に9人グループ・NEWSの一員としてCDデビューした山下は当時、ジャニーズJr.の人気ナンバーワン。このグループ自体、山下を売り出すためのものだったとされる。のちに4人体制(現在は3人)になったとき、小山慶一郎がこんな皮肉を言われたと振り返っているほどだ。

『○○の愉快な仲間たち』の“愉快な仲間”だけしか残ってない」(TBS系バラエティ番組『桜井有吉THE夜会』)

 この○○に入るのはもちろん山下。しかし、デビュー直後に「愉快な仲間」のひとり・森内貴寛(現在はONE OK ROCKのTakaとして活動中が脱退してしまう。その3年後には内博貴草野博紀も脱退。内・草野は特に違法行為絡みでもあったため、グループは'06年5月から12月にかけて活動休止を余儀なくされた。

 ただ、この活動休止期間は、山下にとって必ずしもマイナスではなかった。主演ドラマ『クロサギ』(TBS系)の主題歌『抱いてセニョリータ』でソロデビューしたり、タイ出身の兄弟デュオと組んだユニット・GYMとして活動したり。特に前者の成功は、ソロとしての人気と実力を大いにアピールしたといえる。

 山下自身もソロの楽しさと適性を実感することに。これが5年後、NEWSを脱退してソロに転向、という決断につながるわけだ。

 一方、亀梨はといえば、'01年結成のKAT-TUNのメンバーとして'06年3月にCDデビュー。『青春アミーゴ』の数か月後でもあり、その追い風もあってデビュー曲『Real Face』はミリオンセラーを達成した。

 が、残念ながらこのグループの勢いはこのときがピーク。失速の原因はもっぱら、赤西仁だ。デビュー半年余りで海外留学に行くと言い出し、芸能活動を半年間休止した。

 とはいえ、亀梨も勢いをそぐようなことをしてしまう。デビュー翌月、小泉今日子との熱愛が発覚。話題にはなったが、ファンの盛り上がりに水を差すスキャンダルでもあった。

 やがて、'10年に赤西は脱退。その後、田中聖田口淳之介も脱退した。デビュー時の6人から3人に減ってしまったため、グループは'16年5月から1年8か月もの「充電期間」を設けることになる。

 そんな迷走気味のグループにあって、亀梨はエース格として奮闘。ドラマや映画に主演したり、スポーツキャスターにも取り組んだ。山下とは違う意味で、ソロ活動に力を入れざるを得なくなったわけだ。

これからを期待された「亀と山P」

 では、完全にソロアーティストになった山下はというと、こちらもドラマや映画に主演。バラエティー番組のMCにも挑戦した。ただ、音楽でのソロ活動はいまひとつ上手くいっていない。ジャニーズはもともとグループでの売り方のほうが得意だし、山下とSMAPのマネージメントを手がけていた大物女性が事務所を辞めたことも痛手だったのではないだろうか。

 しかも、'14年には、こんなスキャンダルも。真夜中の東京・六本木で一般人の男女数名と口論になったのだ。相手側が撮影してきたことに腹を立て、携帯電話を取り上げ持ち去ったところ、器物損壊で被害届を出されてしまった。

 そのとき一緒にいたのは、赤西錦戸亮。赤西はその数か月前にジャニーズを退所していた。事務所にとっても、眉をひそめたくなるような事件だったわけだ。

 とまあ、負け知らずどころか、いろいろ苦戦もしているふたり。しかし、'17年には12年ぶりにユニットを組んだ。共演したドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)の主題歌『背中越しのチャンス』を『亀と山P』として歌ったのである。

 これはグループが充電期間中だった亀梨をソロの山下が盛り上げる構図にも見えたが、かつての名コンビを復活させることで、ふたり同時にイメージ回復させる狙いでもあったのだろう。実際「青春アミーゴ」の再現とまではいかなかったものの、そこそこ話題にはなった。

 それゆえ、今年、ジャニーズはこのユニットを本格的に活動させることを決定。アルバムを作り、ドームツアーを行なうことを発表した。山下が「一緒にいると少年に戻れる、そんな空間をつくってくれる唯一の友人」と語れば、亀梨も、

10代前半から同じ時間を過ごしてきた。積み上げてきたもの、気づいたら積み上がってきたものをお客さんと共有できるというのを、僕らも楽しみたい」(デイリースポーツ)

 と、やる気満々だったが――。コロナ禍により、発売延期や公演中止に追い込まれていた。

 そのうえ、今回の不祥事だ。ジャニーズ史上最強というべきキラーコンテンツの価値低下は、ふたりはもとより、事務所にとっても大誤算というほかない。

「野ブタ」から15年。グループ運に恵まれず、脇もやや甘いふたりにこそ、輝きを取り戻すための「プロデュース」が必要なようだ。

PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。

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