千鳥・ノブ「スタッフに遊ばれまくる」新しいMCスタイルでさらなる躍進へ

週刊女性PRIME / 2020年8月28日 16時0分

千鳥・ノブ

 今、業界内でひそかに、「新しいスタンスの進行」「いちばん面白いかもしれない」と言われているのが千鳥・ノブのMC。

ノブ“独自”の
新しいMCスタイル

 ノブは現在、『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)、『華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!』(カンテレ・フジテレビ系)、『相席食堂』(朝日放送・テレビ朝日系)、『クイズ!THE違和感』(TBS系)など多くの番組でMCを務めている。

 さらに、『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK)のMCは有吉弘行だが、実質的な進行はCGキャラ・カネオくんの声を担当するノブ。「NHKの土曜20時台」というゴールデンタイムのど真ん中で進行を任されていることが、ノブへの評価を裏づけているといっていいだろう。

 ノブといえば、「クセがすごい」のツッコミが代名詞だが、MCのときに多用することはない。それどころか、相方・大悟とのコンビトークに頼ることも少なく、むしろ大悟のほうがノブに絡んで笑いを取ろうとする機会が目立つ。

 ノブのMCスタイルは独特であり、とりわけ「『クイズ!THE違和感』での進行は新しく注目度が高い」と言われている。業界内で注目されているMCスタイルとはいったいどんなものなのか。

『クイズ!THE違和感』におけるノブの立ち位置は単独MC。相方の大悟は解答者にまわり、さらに霜降り明星、かまいたち、ミキら勢いのある芸人がそろっている。

 MCのノブは、正解狙いの解答には丁寧(ていねい)に対応しつつ、無数に飛んでくるすべてのボケに反応。「そうそうそう……」とノリツッコミしたり、「アハハハハ」と大爆笑したり、珍解答に「それどういうボケ?」「あんた何の話してる?」「やりたい放題か!」とツッコんだり、次々にさばいていく。

 MCとしては、かなりカロリーの高いスタイルなのだが、「すべてのボケを拾う」だけなら、すでに上田晋也、今田耕司、東野幸治、後藤輝基らもしていることで新しさはない。ノブの新しさは「スタッフから遊ばれまくる」というMCスタイルにある

 その象徴はネット上の反響が大きく、クライマックスのコーナーとなっているクイズ「ノブ違和感」。AI技術でノブの顔をかぶせた有名人を当てるクイズなのだが、さくらまや、照英、水沢アリー、長州力らにふんして爆笑を巻き起こしている。つまり、クイズを解くよりもMCが笑わせることを優先させたクイズだ。

 その他にも24日放送分では、クイズ「歴史的映像の中に散りばめたノブを探せ」が出題され、金髪美女ノブ、女子アナノブ、音声ノブ、少女ノブ、ロシア人ノブ、少年ノブ、マダムノブ、キャンギャルノブが登場。クイズ「違和漢字」では、画面中に数十人のノブが現れるCGや、『北斗の拳』ケンシロウのコスプレ。クイズ「名曲! 当て字違和感」では、画面左下にCGキャラ“ちびノブくん”が動き回るなど、遊び心が満載。

 さらに、「世紀の泥仕合です」「クイズ番組のセルフカバー見たことない」「“Tube違和感”じゃない!」などの際立つツッコミが決まると画面いっぱいに文字を映すなど、随所にノブをフィーチャー。スタッフが視聴者に「一緒にノブをイジって遊ぼうよ」と呼びかけ、ノブ自身も「どうぞ僕をイジって遊んでください」と誘っているようなムードがある。

 スタッフと視聴者の間に「ノブで遊ぶ」という共通認識が育まれているだけに、こうなると「どんなイジリ方でも笑える」というゾーンに入りやすい。この番組ほどではないにしても、ノブがMCを務める番組には少なからず「ノブで遊んでいいよ」というムードが漂っていて、それこそがノブの強みだろう。

今秋の土日はノブのMCが話題に

 10月には単発番組として4回放送された『ノブナカなんなん?』(テレビ朝日系)がレギュラー化され、しかも土曜22時台というプライムタイムでの放送。同番組は「『なんなん?』な人々の人生をのぞき見してツッコミを入れていく」というノブのためにあるようなコンセプトであり、コンビを組む弘中綾香アナやスタッフから遊ばれるだろう。

 また、深夜帯の『テレビ千鳥』も日曜22時台に昇格するなど、今秋はノブのMCが今以上に話題を集めるのは間違いない。

 もともとノブはツッコミのうまさには定評があったものの、「聞き取りやすい」とはいえないしゃがれ気味の声を不安視する向きもあった。しかし、「どんなに遊んでもいいよ」という気安さや、「MCなのに顔だけで笑わせられる」という顔面の力で、今後も大きな仕事が増えていくだろう。

 これまでノブといえば、あきらめたように嘆く脱力ツッコミのイメージが強かったかもしれないが、すでに新たな武器を身につけているのだ。

木村隆志(コラムニスト、テレビ解説者)
雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各番組のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴。著書に「トップ・インタビュアーの「聴き技」84」「話しかけなくていい!会話術」など。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング