武田真治、服もキャラも脱ぎ捨て「フェミ男」から「マニ男」への脱却

週刊女性PRIME / 2020年9月16日 11時0分

服もキャラも“脱皮”していく武田真治

 “男の顔は履歴書”などといいますが、それを顔だけでなく身体でも見せつけてくれたのが武田真治さん(47歳)でしょう。アイドルとして一世を風靡した彼が、ときの流れとともに表舞台から降りていき、このまま消えていくのかと思いきや筋肉体操で見事に復活。

 そして、22歳年下の歯科衛生士との電撃結婚を発表して、世の中年たちの希望の星となりました。ファッションコーディネーターで自身もモデルとして活躍する中村康介によるこの連載。どん底からはい上がった武田真治さんの変貌を追いながら、男の生きざまとその美学について考えていきましょう。

 私たちは年齢を重ねていくたびに人に見せたくない場所が増えていきます。特に加齢とともに代謝は落ちていきますから、脂肪が身体につきやすくなりますね。35歳以上の女性からは、身体のラインが隠れるチュニックワンピースが支持を集めることや、中年男性には、縦ストライプがしっかり入ったスリム効果のあるスーツが好まれることなども、わかる気がします。

 若いころはあけすけに見せていた自分のダサい所や弱い所も、年齢とともに人に見せることに抵抗を感じていくものなのかもしれません。

 しかし、そんな大きな流れに逆行して、服を一枚ずつ脱いでいくことにより、今まで以上に輝いていく方がいます。武田真治さんです。今回は、武田真治さんのファッションを通じて、大人の生きざまを学んでいきたいと思います。

「フェミ男」の妖艶 < 「マニ男」の色気

 武田真治さんは、北海道旭川の高校生だったころに、今やスターへの登竜門である「第2回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを獲得。中性的なルックスが流行っていた当時、いしだ壱成さんとともにフェミニンな男子を意味する「フェミ男」の代表格でした。

 ドラマや映画の出演、CMや雑誌の表紙を飾るなど、その人気ぶりは凄まじく、当時中学生だった筆者も、チビT(小さめのTシャツ)やチョーカーを買い求めて「フェミ男」を目指しました。サックス奏者としても一流の武田さんは、22歳でCDデビューも果たし、23歳ではバラエティー番組『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)にもレギュラー出演。俳優・タレント・サックス奏者として、まさに破竹の勢いでした。

 しかし、あまりに多忙な毎日の中で、大きなストレスを感じていた武田さんは、心身の不調を訴え、3年ほどの間、表舞台から姿を消し、一時は芸能界を引退することも考えられたそうです。

 普通の人間のメンタルでしたら、そのまま挫折してしまうところ。しかし、武田さんは、ここからが違いました。身体を鍛えていくことで、健全な肉体と健全な精神を取り戻し、見事に復活されました。

 2018年のNHK紅白歌合戦にサックス奏者として出演された武田さんは、今までの「フェミ男」とは全く逆のイメージ。均整の取れた筋肉に、男らしい豪快なステージパフォーマンスを披露しました。より男性的という意味で言えば、「フェミ男」に対して、マニッシュ(男性的)な男「マニ男」とでも言うのでしょうか。中性的で、妖艶な魅力を感じさせる「フェミ男」時代よりも、むしろ、ヘルシーでありながら、健全なセクシーを感じさせる「マニ男」。成熟した大人の色気を纏い、男が憧れる男へと進化していったのです。

「脱皮」したのは服だけではない

「フェミ男」時代には、女性ものの服を着ていたこともある武田真治さんが、まるで「脱皮」するかのように「チビT」を脱ぎ捨て、タンクトップ一枚の「マニ男」へと見事な変貌を遂げられていました。

 しかし、武田さんの言動からは、外見的な変化は「脱皮」の一端に過ぎず、むしろ内面的な変化こそが、武田さんの真の「脱皮」であり、私たちが見習うべき点だと教えてくれます。

「フェミ男」時代は、若手イケメン俳優として大成功されていましたが、次々に若い世代が台頭してきます。それはどの世界でも同じですよね。なかでも芸能界は特に競争が激しい世界で、ある方は「芸能界はイス取りゲーム。100席しかない席を誰もが人生を懸けて取りにきている」と言いました。

 年齢を重ねていけば、若手イケメン俳優というポジションに居座り続けることはできません。そんな中、武田さんは、自身の健康のために始めた筋トレによって、心と身体の健康を取り戻していき、自分に対する自信も取り戻していったのでしょう。

 中性的で妖艶、若者特有の危なっかしさと屈託のなさが魅力だった彼が、精神的にも肉体的にもヘルシーで、謙虚でありながら堂々としていて、一時代を築いたスターであるにも関わらず「いじられキャラ」という、突き抜けた存在へと脱皮を果たしたのです。

アラフィフの星!「守破離(しゅはり)」な生きざま

 武田真治さんの生きざまは、武道でいうところの守破離(しゅはり)の典型です。武道では修行に当たって、まずは師匠からの教えられた型を忠実に「守る」ところから始まります。次にその型を「破り」、自分に合った型を模索する。最後は、自分オリジナルの型を見出し、師匠の型から「離れる」ことが、最上の在り方とされています。

 武田さんは、ジュノンボーイとして選ばれて、まずは世間が求める像である「フェミ男」に自分を合わせていく。いわば、「人気者の型」に自分をはめていったのです。そして、サックス奏者やバラエティー番組など、今までの俳優像の型と「チビT」を同時に破っていき、最後は筋トレを通して「フェミ男」から離れ、「武田真治」という生き方を提示していくことで、唯一無二の存在となりました。

 プライベートでは、47歳の時点で、22歳年下の歯科衛生士でモデルでもある静まなみさんと結婚されたことについても、アラフィフ男性の希望の星とも言えます。

 人生100年時代に突入し、生涯活躍し続けていくことが命題である私たちにとって、年齢を重ねていくことで、服もキャラも脱却して輝きを増していく、武田真治流「守破離(しゅはり)」の生きざまは、まさにお手本ではないでしょうか。これからも、50代、60代と年をさらに重ねていく武田さんの生き方から目が離せません。


中村康介(なかむらこうすけ)◎トータルファッションコーディネーター/人材クリエイター 株式会社アクエリアス代表取締役社長、株式会社日本仲人連盟顧問、株式会社パートナーエージェントPACコンサルタント 明治大学商学部在学中にスカウトによりモデル業を開始し、CM・雑誌・広告に数多く出演。主な出演作品としては、CM『三井住友銀行』『キリン』『SONYプレイステーションVR』ほか。現在は、【アクエリアスモデルズ】を立ち上げ、モデルとして活躍する一方、モデル事業・ファッションコンサルティング事業を展開。年間100回程度、ファッションやコミュニケーションをテーマとした婚活セミナー、ブランディングやプレゼントテーマとしたセミナーの講師として全国各地にて講演している。

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