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《池袋暴走事故》裁判5回目、上級国民の“変節”と法廷内に響いた女性の“叫び”

週刊女性PRIME / 2021年2月2日 16時30分

裁判所を後にする飯塚被告(10月8日)

「(飯塚被告に)期待はしませんが、この現実は知ってください。本当に……」

 妻・真菜さん(享年31)と長女・莉子ちゃん(享年3)を失った無念を公判後にそう語ったのは、松永拓也さん(34)。

 2月1日、11人の死傷者を出した“上級国民”こと、飯塚幸三被告(89)による池袋暴走事故の5回目の裁判が開かれた。

 遺族の松永さんは前回の裁判で、被告に民事訴訟を起こしていることを公表。今回も犯罪被害者となった従業員の特別休暇を企業に義務付ける要望を出すなど、悲しみをこらえながら妻子の無念を晴らそうとしている。

 前回に続いて、警視庁交通課の交通事故専門官が検察側の証人として出廷。

 大破した被告の車からコンピューターなどを取り出して、分析した鑑定書などの証言だった。

 場内のモニターに映し出された写真や資料12点を指し示しながら、およそ2時間にわたる事故の詳細な解析結果を説明。そうした結果、

「車輌(しゃりょう)に異常があると、暴走できない。今回、故障はなかった」

 と結論づけた。さらに、

「(事故の)原因は、アクセルとブレーキの踏み間違い」

 とも断言。

 そうした証人尋問の間、車イスの飯塚被告は週刊女性が報じてきたように、法廷内で首をすくめて、うたた寝のような姿勢を決め込んでいたのだろうか――。

被告人に見られた「変化」

 実は、前回の4回目の公判から被告にはふたつの“変化”があった。ひとつは、グレーのベストをスーツの内側に着るようになったこと。

 もうひとつは、シャキッとしたように姿勢を正し、きちんと前を向くようになったのだ。顔色や目つきも以前とは、比べものにならないほどよさそうである。

 さらには、資料や書籍を手に取り、ペンでメモをとるようにもなっていた。冒頭の松永さんも、

「自分の裁判に向き合っているのか」

 と憤りを露わにしたことがあったが、反省したのか? 元通産省工業技術院院長という肩書きを持つエンジニアとして、コンピューターの解析は見逃せないと思ったのか? それとも、無罪を主張するにあたり、その材料を探していたのかもしれない。

 今回も左手に技術書のような本を握っていたが、そのところどころにピンクの蛍光ペンで印が入っているのも見え、最初のころに比べ、とても“前向き”な態度なのだ。

 そんな変節ぶりに不信感を抱いたのか、裁判が終わり、飯塚被告の車イスが押されて法廷を出る間際のことだったーー。

「人殺し……」

 それほど甲高くはない声で、傍聴席の中年女性の声。

 法廷内は一瞬、シーンと静まりかえった。すると、10秒ほどあとに再び、

「人殺し」

 と同じ声が。何かしら、恨みがこもったような重いトーンだった。その声が終わるや否や、廷内にいた警備員が傍聴席の前と横にさっと移動して、

「発言はやめてください。これ以上、発言すると退席させますよ」

 と今度は裁判長の声。もっとも、検察官や弁護人が先に退廷したばかりだったので、今度は傍聴人が退席する順番のときだったが……。

 関係者と思われる女性の静かな心の叫びは、はたして被告に響いたのだろうか。

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