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【追悼秘話】『ゴルゴ13』作者が語っていた「朝ステーキ」「家族観」「幻の最終話」

週刊女性PRIME / 2021年10月18日 16時0分

'21年9月24日に亡くなったさいとう・たかをさん(201巻世界記録到達記念の特設サイトより)

「10%の才能と20%の努力、そして30%の臆病さ、残る40%は“運”だろう……な」

 これは、人気漫画『ゴルゴ13』の主人公で超A級のスナイパーであるデューク・東郷が「プロとして成功する条件は?」と聞かれた際、作中で答えた有名なセリフだ。

 単行本が201巻を突破し、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定された『ゴルゴ13』を生んだ“劇画の父”と呼ばれるさいとう・たかをさんが9月24日、84歳で亡くなった。

「朝からステーキ肉を食べる」

「さいとう先生は中学卒業後、大阪府内の実家で営んでいた理髪店で働き始めるも、'55年に『空気男爵』でデビュー。当時流行していた貸本向け漫画の中心的な存在となっていきました。

 しかし、漫画に専念するために理髪店を辞めたところお母さまが激怒し、それ以降漫画自体を嫌うようになってしまい……。先生が漫画家として大成した後も、お母さまは亡くなる直前まで先生の漫画に触れることすらなかったそうです」(出版社関係者)

『サバイバル』シリーズや『台風吾郎』シリーズ、『鬼平犯科帳』シリーズなど多くのヒット作を世に送り出し、数々の漫画賞も受賞した“大御所作家”。さいとう先生の素顔もゴルゴさながら、紳士的な人物だったという。

「お酒が好きで、以前は石ノ森章太郎さんや藤子不二雄Aさんと、銀座のお店などによく通われていました。でも、ワインやシャンパンなどを飲んで派手に遊ぶという感じではなく、ウイスキーを飲まれて、2時間ほどで帰宅されるというパターンがほとんど。

 酔った姿は見たことがなく、ゆっくりと落ち着いたトーンでお話しする“ダンディ”な方でした。周囲に威張ることはなく、お店の従業員にも優しく接しており、人の悪口を言うことも決してありませんでしたよ」(さいとう先生の知人)

 お店で居合わせたほかの客からは「本当に80代?」と驚かれるほど、若々しかった。

「80歳を超えても、食とファッションにすごく興味がある方でした。お肉が大好きで、“朝から赤身のステーキ肉を食べている”と話していると聞いて驚きました。

 ファッションは基本的に奥さまがコーディネートしてくれていたそうで、それがとてもセンスがいいんです! 朝起きたら、ワイシャツとネクタイとジャケットなどの服装が用意されていたと聞きました。だから先生もファッションに関心が強いのかなって」(同・前)

実兄と揉めた過去

 プライベートで『ゴルゴ』の話を自分からすることはあまりなかったそうだが、やはり周りはその話を聞きたがる。

「数年前に外務省が作成した『中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル』と『ゴルゴ13』がコラボした際は、とても喜んでいましたよ。自分の仕事が国に認められたということを誇りに思っていらっしゃるようでした。

“『ゴルゴ13』の最終話はどうなるんですか?”としょっちゅう聞かれていたのですが、先生は必ず“頭の中にあるんだよね”と答えていました。今後はアシスタントさんたちが作品を引き継がれるようですが、先生が想定していた最終回を描いていただけるとうれしいですよね。

 ちなみに、ゴルゴが劇中で報酬の振り込みを求めることで有名なスイス銀行の話になると“(自分は)スイスの銀行に口座は持ってないよ”って教えてくれました(笑)」(別の知人、以下同)

 大御所漫画家にもかかわらず偉ぶることなく、ゴルゴのように紳士的でジョークもこぼしていたさいとう先生だが、時折、悩みに似た本音を周囲に打ち明けていたという。

「最期まで“雪解け”できなかったお兄さんとの関係を後悔しているんじゃないかな……」

 '16年に亡くなった兄の發司さんは『さいとう・プロダクション』の出版部門が分社化された『リイド社』の代表取締役を務めていた。

「あるとき、さいとう先生と發司さんが作品の権利関係で揉めてしまい、長年仲違いの状態になってしまったそうです。先生自身、結婚を3回、離婚を2回経験していることをよく話題にして“人というものは分かり合えないもの。それは親子でもきょうだいでも一緒だよ”と、寂しそうに語っていたのが印象に残っています」

 天国では兄弟仲よく、漫画の話題で盛りあがっていることを願いたい。

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