「予断を許さない状況です」がん闘病中の森永卓郎が“心から復帰を願う”元ジャニーズタレント
週刊女性PRIME / 2024年4月13日 17時0分
昨年末にステージ4のすい臓がんを公表した経済アナリストの森永卓郎氏(その後、「原発不明がん」と診断)。一時は「このまま死ぬと思った」というほどの不調に陥るも、今は闘病生活を送りながら、ラジオ番組や大学ゼミといった仕事にも精力的に取り組んでいる。
現在の治療状況や家族との日々をはじめ、ベストセラーとなっている新刊『書いてはいけない』に関するエピソードなど、知られざる思いを明かしてくれた。
がんをきっかけに家族関係は濃密に
「現在4週間に一度の『オプジーボ(がん免疫療法薬)』の投与と、2週間に一度の血液免疫療法を行っています。治療開始から1か月ほど経過した今年3月5日に造影CTを撮りましたが、がんは大きくも小さくもなっていないという判定でした。
見方によっては、ほんの少しだけガンの浸潤が小さくなっている可能性もあります。いずれにしても、免疫細胞軍団とがん細胞軍団の戦力が拮抗している状態で、予断を許さない状況です」
森永氏はがん治療の進捗をこう説明する。昨年末にがん宣告を受けた際、医師から「桜は見られないだろう」と告げられていたが、無事その時期を乗り越え、人生初という家族での花見が実現したそうだ。
「4月7日に子どもたちも集まって花見を楽しみました。これまで家族との交流がほとんどなかったので、がんをきっかけに関係は濃密になりましたね。ただ、まだ治ったわけではないのですから、いつ死んでも悔いのないようにやるべきことをやっておくというのが、いまの心境です」
家族と一緒に過ごす時間が長くなり、とくに奥様は闘病中の森永氏を献身的にサポート。その日々を振り返り、森永氏は感謝の言葉を述べる。
「結婚してからずっと働き続けて家に帰れないことが多かったため、妻と過ごす時間はほとんどありませんでした。41年たち、この4か月余りで妻と過ごした時間は、それまでの40年間すべてを合わせた時間と同じくらいになりました。
いまは要介護3の状態にあり、一人では着替えもできないので、妻は『介護士』として懸命に支えてくれています。この人と結婚して本当によかったと思います。その一方で、食べ物や着るものの嗜好など、ありとあらゆるところで、妻と違うことも明らかになってきました。ただ、いまは妻が随分と譲歩してくれています(笑)」
新学期となり、教鞭をとる獨協大学経済学部でのゼミがスタート。「体が動くうちに、ゼミ生たちにモリタクイズムを叩き込みたい」と熱く燃えている。
「教え子のために少なくとも半年、理想は2年後まで生きたい」と本音をもらす森永氏。病と闘いながら“遺書”となる覚悟で書き上げた新刊『書いてはいけない』も大反響を呼んでいる。3つのタブーに斬り込んだという内容に、読者からはどんな声が届いているのだろうか。
「(前著の)『ザイム真理教』は21刷り15万部、『書いてはいけない』は発売1か月で14万5千部となりました。とくに『書いてはいけない』は書店で在庫切れが続いたのですが、4月上旬に増刷分が出来て、再びアマゾン総合ランキング1位に躍り出ました。読者の皆さんからはたくさんの感想をいただいていますが、“これまで抱えてきた疑問がすべて氷解した”という声が多いです」
『書いてはいけない』のテーマのひとつはジャニーズ問題だ。複数のジャニーズタレントと共演している森永氏に、思い出深い人物を聞いた。
「ジャニーズのタレントさんは、個人でみると、才能豊かで、努力家であることがほとんどです。個人的に一番好きなのは、『Rの法則』(NHKEテレで放送された教養バラエティ番組)で共演した山口達也さん(元TOKIOメンバー)です。彼の復帰を心から願っています」
同書では日本経済を転落に導いた人物として、小泉純一郎氏や竹中平蔵氏などの名が挙げられている。その一人、元金融庁顧問の木村剛氏に対し“エール”を送る。
「木村剛氏は、いまでも10年に一度生まれるかどうかの天才だと思っています。その才能を正しい方向に使えば、いまごろ日本人の暮らしはとてつもなく改善していたはずです。ぜひ、財務省と戦ってほしいと思います」
そして最大のタブーといえるのは1985年に起きた日本航空123便の墜落“事件”。森永氏は事故ではなく事件と訴えて真相を述べているわけだが、同書のアマゾンレビューでも同事件に多数の関心が寄せられている。しかし日本のメディアの姿勢は変わらないという。
「これだけ本が売れても、大手新聞と東京キー局は完全無視を続けています。ジャニーズのときもそうでしたが、やはり日本の報道は、外圧がないと変わらないのではないかと思うのです。ただ、海外メディアに動きが出てきたので、いまはそこに期待しています」
すでに次なる書籍を執筆中。内容は残念ながら秘密とのこと。一方で「終活」を粛々と進めているそうだ。
「私の仕事の経済関係は長男、博物館関連は次男へと事業承継するように少しずつ準備を始めています。複数ある私の銀行口座は一本化し、いざというときに残された家族が困らないよう、生前整理をしているところですよ」
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