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「逆スクワット」1日30秒で全身が若返る、“筋肉ドクター”考案の下半身トレーニング

週刊女性PRIME / 2024年6月15日 8時0分

※写真はイメージです

スクワットはキング・オブ・エクササイズといわれ、太ももやお尻などの大きな筋肉をまとめて鍛えられる効率のいい筋トレです

ペースも回数もお任せ!30秒の逆スクワット

 そう話すのは整形外科専門医の吉原潔先生だ。手っ取り早く運動不足を解消しようと、室内で手軽にできるスクワットに手を出したことがある人も少なくないだろう。

 ただ問題は、「キツイ」「ひざが痛い」などの理由で長続きせずに挫折してしまうことではないだろうか。

 そんなあなたにおすすめのメソッドが、吉原先生が考案した「しゃがんで立つだけ30秒」筋トレ。

 これは従来のスクワットのように、直立した状態から腰を落として再度立ち上がるというものではなく、しゃがんだところからスタートして立ち上がるという“逆スクワット”スタイル。

一般的なスクワットは、ひざがつま先より前に出ないように指導されたり、背筋を伸ばしたまま腰を落としたりなど、フォームややり方に縛りがあって難しいのですが、逆スクワットは、普段の生活で行っている動作なのでさほど悩むこともなく、まっすぐに立ち上がれば自然に正しい方法になります」(吉原先生、以下同)

 イメージは和式トイレでしゃがんで立ち上がる感覚だという。しゃがんだ状態から立ち上がるので可動域(上下動の幅)が広く取れるため、筋肉への負荷が大きくなり効果もよりアップする。

和式トイレや、畳に布団を敷いて寝るような日本古来の生活様式がなくなってきたことで上、下動をする機会が減っているんですね。この筋トレは、そうして使わなくなった下半身の筋肉を意識的に鍛えるのに有効です

 ポイントは“しっかり深くしゃがむ”、“まっすぐ立ち上がる”これさえ守ればOK。

体形はいわば運動と食事の通信簿

 30秒以上はやらなくていいというのも、今まで運動習慣が身につかなかった人にとってはうれしい。

回数をこなすことや長くやることを目標にすると、キツくなってフォームが崩れやすくなり、効果が薄れたり身体を痛めたりする原因になります。むしろ、30秒間、自分のペースで猫背にならないように意識してやるほうがひざや足首への負担が少なく、筋肉への効果は高まります

 30秒やってみて、もし余力があったら休憩を挟んでもう30秒やってみる。この積み重ねが大事、と吉原先生。

最初の敷居を低くすることで続けやすくなり、ムリなく習慣化していきます。1日30秒であれば2~3週間で習慣化していきます。すると、知らないうちに筋力がついて身体も変わっていきます

 スッと楽に立てるようになったり、ひざの痛みの緩和にもつながる。

「ひざや腰などに痛みがあるからと運動をしないと、筋肉はどんどん落ちてしまい症状の悪化を招きます。変形性膝関節症などは、大腿内側広筋という太ももの筋肉の一部を鍛えることで、痛み止めの薬を飲んだのと同じ効果が表れることがわかっています。

 痛みのある方は、ひざへの負担の少ないイススクワットを試してみるのがおすすめです」

 特に今回は、運動不足や筋力の少ない読者でもムリなく安全にできるやり方を紹介。毎日続けることで、基礎体力が高まり見た目も健康的に引き締まっていく。

体形は、今まで運動や食事改善をどれだけやってきたかという通信簿です。通信簿の数字を良くしたいなら、生活を変えないとダメ。その第一歩としてまず、30秒から筋トレを始めてみませんか

体験者の声「筋肉はいくつになっても裏切らない」

 都内の一軒家で暮らす86歳のAさんは「1日30秒、これなら家の中だけでできる」と一念発起し、筋トレを開始。最初は、深く座ろうとすると尻餅をつきそうになったり、呼吸を合わせるのも難しかったそう。
 でも、「筋肉は何歳になっても鍛えられる」と信じて日に2回を日課に。3週間も過ぎるころには太ももの前側にハリが出て、さらにほかの筋トレも組み合わせたところ1か月後には太もも全体が引き締まったそう。筋肉を信じて早速トライ!

たった2つのポーズを繰り返すだけ!しゃがんで立つだけ30秒筋トレ

 イスの背もたれやテーブル、壁などにつかまって行う逆スクワット。足元がふらついたり立ち上がるのが大変な人でもムリなくできる。つかまるのは、両手でも片手だけでもOK。

(1)しゃがむ

呼吸:鼻から息を吸いながら深くしゃがみ込む

 足を肩幅に開き、ガニ股にして、可能な限り深くしゃがむ。両手は前に伸ばしてイスの背もたれなどに置く。

(2)立つ

呼吸:口から息を吐きながら立ち上がる

 背もたれに手をかけたまま、頭から糸で引っ張られているようにまっすぐ上に立ち上がる。目線はまっすぐ前に向ける。手はもたれるのではなく、あくまで置くだけ。

(1)(2)のポーズを30秒間で繰り返す。1回30秒間きっかり。1日に何回やってもOK。

もう少し負荷をかけたい人は……

 手をイスの背もたれやテーブルに置かず、両腕を前に伸ばしたまま、しゃがんで立つを繰り返すと、身体の重心が安定してふらつきにくくなる。両手のひらは下にして重ねるとよい(どちらの手が下でもOK)。

ひざが痛い人や高血圧の人は……「イススクワット」

 変形性膝関節症などの既往歴のある人や、高血圧(最高血圧140mmHg、最低血圧90mmHg以上)の人も行えるスクワット。イスに座るときには、意識してゆっくり腰を下ろしていき、お尻がイスにふれたら、スッと立ち上がる。

※通院中の方は医師に相談のうえ行ってください。

(1)イスに座り、足先を肩幅に開き、つま先はガニ股にする。
(2)その場で素早く立ち上がり、ゆっくりイスに座る。
(3)(1)(2)のポーズを30秒間繰り返す。

これはNG!

×かかとが浮いている

 かかとが浮いていると転倒しやすく足首を痛める原因にも。地面につけられない場合は、丸めたタオルや新聞紙をかかとの下に入れて安定を。

×つま先とひざの方向が違う

 向きが違うと効かせたい筋肉に十分な刺激を与えられないばかりか、ひざ関節をねじって痛める原因にも。

×背中が丸まっている

 猫背になるとバランスを崩しやすくなったり、効かせたい筋肉に刺激を与えられなかったりする。腰やひざを痛めやすくなることも。

×立ち上がるとき反り腰に

 まっすぐ立とうとするあまり腰を反らせてしまうと腰痛の原因に。目線を正面にするとまっすぐ立ち上がれる。

教えてくれたのは……吉原潔先生●整形外科専門医、フィットネストレーナー。50歳を過ぎてからスクワットをきっかけにメタボ体形から脱却。ベストボディコンテストでの受賞多数。近著に『ドクターズスクワット』(アスコム)が。


取材・文/荒木睦美

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