蓮舫VS小池百合子、フライング選挙活動疑惑と学歴詐称疑惑「勝敗のカギ」
週刊女性PRIME / 2024年6月21日 11時0分
6月20日に告示、7月7日に投開票というスケジュールで行われる東京都知事選挙。5月27日に蓮舫氏が出馬を表明。ほかにもタレントの清水国明、発明家のドクター中松氏など40人以上が立候補を表明するなど、盛り上がりを見せている。
蓮舫氏 vs 小池百合子氏
そんな中、東京都では今年初の真夏日が観測された6月12日、現職の小池百合子都知事が3選を狙って出馬することを明らかにした。
「小池さんと蓮舫さんの事実上の一騎打ちです。かつて都知事選で自民党を批判していた小池さんが、今になって政治とカネの問題が噴出する自民党とくっついてしまった。街頭演説で蓮舫さんは、そこに切り込んで批判していました」(テレビ局報道部記者、以下同)
しかし、蓮舫氏にも思わぬところで逆風が吹く。
「6月2日に東京・有楽町で行った街頭演説が、公職選挙法で禁止されている“事前運動”に抵触する可能性があるのです。都知事選における選挙活動ができるのは、告示日の20日から投票日の前日まで。なのに、街頭演説をした立憲民主党の枝野幸男衆議院議員と蓮舫さん本人が、都知事選における支援を呼びかけていたのです」
蓮舫氏は「政治活動」と主張をしたが、『選挙の特定』『候補者の特定』『投票依頼の呼びかけ』の3要件を満たすと“選挙活動”とみなされ、事前運動にあたるとされる。
「蓮舫さんは街頭演説で“この夏、七夕に予定されている東京都知事選挙に蓮舫は挑戦いたします。みなさんのご支援、どうぞよろしくお願いします”と話しており、3要件を満たしているという指摘があります。公選法違反となるのか、選挙管理委員会と警察の判断に委ねられています」
フライングをしたことで、情勢は一気に小池都知事へと傾いた──と思われたが、
「小池さんも公選法違反となる可能性がある“爆弾”を抱えています。それが学歴詐称疑惑です。小池さんはエジプトのカイロ大学を首席で卒業したと謳ってきましたが、'20年に“実は卒業していない”とする疑惑が報じられます。これにカイロ大学が卒業を認める声明を出したため、騒動は収まったかに思えました。
しかし、月刊誌『文藝春秋』5月号で、小池さんの元側近が《私は学歴詐称工作に加担してしまった》と暴露する手記を寄せたのです」
さらに元側近の男性は4月17日に都内で会見を開き“都知事選の選挙公報にカイロ大卒と記した場合には、公選法違反で刑事告発する”と訴えた。小池都知事も、一触即発の危機に立たされているようだが、ある国会議員の男性はこんなことを言う。
「有力者へのすり寄りや裏切りなど、持ち前の手練手管を弄して政界を泳いできた“タヌキ”ですから、今回もうまく乗り切るのでは。出馬表明した日に出演した報道番組で、学歴の問題について問われると“カイロ大学が認めている。これ以上のことはない”と余裕の表情でしたから」
仕分けの女王・蓮舫氏
そんな小池都知事に相対する蓮舫氏の評判はどうか。
「ハイレグ水着でクラリオンガールとして芸能界入りし、キャスターとしても活躍してきた人ですから、やはり光の当たる場所がお好きなんでしょう。誰かを痛烈に批判する瞬間が、一番輝いていますよ。一方で、テレビカメラが入っていないと、どこかやる気がないように見えることも。根っからのパフォーマーなんですよ」(同・議員)
そんな蓮舫氏で思い出すのは、'09年の民主党政権で行った、国の予算の使い道を見直す事業仕分けの“仕分け人”としての姿だろう。
「2位じゃダメなんですか」
と発言し、“仕分けの女王”と話題になった。当時の“仕分け”は、効果があったのだろうか。行政学が専門である龍谷大学の南島和久教授に話を聞いた。
「民主党政権で行われた事業仕分けは、行政事業レビューと名前を変えて現在も行われています。意味がなければ廃止されていたはずなので、その有効性が認められたのだと思っています」
民主党は、事業仕分けで3兆円の削減目標を掲げたが、実際に達成できたのは、'10年度予算の概算要求だった約95兆円に対し1兆3000億円ほどだった。
「だいたい財政の1~1.5%が仕分けの相場とされていますから、適正規模とはいえるでしょう。ただ、削減効果はあったのかと問われたら、そこまで大きな効果はないというのも事実です。
廃止されたさまざまな事業もありますが、意義があってやめられない事業もあって、自民党政権になってから復活した事業も多数あります」(同・南島教授、以下同)
結局のところ、民主党が行った“仕分け”は意味がなかったのか。
「蓮舫さんの“2位じゃダメ”発言で注目を集めたスーパーコンピューター『京』は、結果として運用を終了しました。しかし、その後に完成した『富岳』が、'20年に世界の性能ランキングにおいて4部門で1位を獲得しています。このように厳しく緊張感のある議論で内容の見直しを行ったため、いい結果を生んだ事業もたくさんあります」
蓮舫氏の舌鋒鋭い批判によって、立ち止まって考えるいい機会になったというわけだ。しかし、その舌鋒の鋭さこそが苦労の証しだと、ある女性国会議員が話す。
「政界は、まだまだ男性が中心ですから、さまざまな苦労があったはず。私も飲み会なんかで隣に座った男性議員から膝をなでられたりしたこともあれば、別の女性議員から“腰に手を回された”などと、セクハラを受けたとする話もよく聞きます。“あわよくば”を狙っているんでしょう。
また、女の敵は女ということもありますから、男性議員に取り入って、こちらの足を引っ張る人も少なくない。変な噂を流されたりね。“蓮舫は、あの男性議員といい仲だ”なんて噂を耳にしたこともありますよ。真偽は不明ですが、所詮は噂です」
そして、こう続ける。
「女性議員は政策能力に長けた人が、まだまだ少ない。ナメられることもしばしば。蓮舫さんは元来、勝ち気な人なのでしょうが、たくさん嫌な思いをして、より一層強くならざるを得なかったのだと思います。
あるとき国会で質問に立った女性の新人議員に“もっと勉強しなさいよ”と、蓮舫さんが鼻で笑いながら吐き捨てる場面を目撃しました。当時は嫌な人だなと感じましたが、今はご自身の苦しい経験を踏まえたうえでの、厳しい助言だったのではないかとも思います。その女性議員も“今は彼女に感謝している”と話していました」
勝利をつかめるか──。
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