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《三谷幸喜ドラマランキング》誰もが納得『古畑任三郎』が不動の1位!気になる2位以降の作品

週刊女性PRIME / 2024年8月24日 18時0分

松本白鸚、堺雅人、織田裕二、小栗旬

 日本ドラマ史に残る、ミステリー作品の傑作『古畑任三郎』。放送30周年を記念し、今年5月から関東ローカルで放映された再放送は昼の時間帯にもかかわらず高視聴率をキープ! 不動の人気ぶりを見せた。

 主演を務めた田村正和さんの個性的な演技や、豪華なゲスト陣で注目を集めた同作は、脚本家・三谷幸喜の出世作。ご存じのとおり、その後三谷は次々とヒット作を連発。

 また、最もチケットの取れない劇団として有名だった三谷幸喜主宰の劇団「東京サンシャインボーイズ」が30年ぶりに再結成し、新作『蒙古が襲来』が来年2月9日から3月2日まで、東京・渋谷のPARCO劇場で上演されることが決まっている。

 三谷幸喜はいまや日本を代表する唯一無二の脚本家だ。今回、編集部では30代~60代男女500人に“最も好きな三谷作品”についてアンケートを実施。ランクインしたのは、はたして?

三谷幸喜ならではの斬新な設定が印象的

 第5位は、'95年放送の『王様のレストラン』(フジテレビ系)。フレンチレストランを舞台に、九代目松本幸四郎(現・二代目松本白鸚)演じるギャルソン(給仕)や、筒井道隆演じるオーナー、山口智子演じる料理長らが繰り広げる人間ドラマが痛快だった。

「出演者が個性的で、つぶれそうなレストランをめぐる物語が見ていて楽しかった」(兵庫県・58歳・女性)と、女性を中心に評価が集まった。

「全11話がレストラン内のエピソードだけで完結し、登場人物が一度も外に出ない設定が斬新でした」

 と話すのは、漫画家でドラマウォッチャーのカトリーヌあやこさん。実は'22年に放送された、三谷脚本の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)を見てから気づいたことがあるという。

「レストラン関係者の役名が、『鎌倉殿~』の歴史上の人物と同じなんです。鈴木京香さんが演じた三条政子は北条政子を、山口智子さんが演じた磯野しずかは静御前を想起させますし、ほかにも梶原、和田、稲毛、畠山など、武将と同じ名字の登場人物が続々と出てきます。30年前から、三谷さんが歴史好きだったことがよくわかります」(カトリーヌあやこさん、以下同)

『王様のレストラン』で菓子職人だった梶原善が、『鎌倉殿~』で狂気あふれる善児役を演じたのも興味深い。令和の今、もう一度見たくなる作品だ。

 第4位は、'93年に織田裕二と石黒賢のW主演で放送された医療ドラマ『振り返れば奴がいる』(フジテレビ系)。

「三谷さんっぽくないシビアな作品だけど、熱い気持ちが伝わるドラマで面白かった」(埼玉県・54歳・女性)とあるように、三谷らしい喜劇色を排除した珍しい作品。三谷にとっては初の、ゴールデンタイムでの連ドラ作品となった。

三谷さんの持ち味がコメディー要素にあることを当時のプロデューサーが知らず、シリアスな脚本に変更してしまったという逸話は有名。

 とはいえ、主演の2人の複雑なキャラクターの描き方はさすが。単純な善と悪ではなく、その間を揺れ動く2人の様子が見事でした」

 この作品で評価を得た三谷が、翌年に手がけ大ヒットしたのが『警部補・古畑任三郎』だ。

「『振り返れば奴がいる』で織田さん演じる主人公を刺殺した西村まさ彦さんが、『古畑~』に今泉慎太郎役で登場したり、天才外科医役だった鹿賀丈史さんが『古畑~』に犯人役として登場したりと、何かとつながりがあったのもうれしい演出でしたね」

お得意の群像劇で人気を博した大河ドラマが3位

 3位にランクインしたのは、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。三谷にとっては3度目の大河作品。北条義時を主人公に、平安後期から鎌倉初期を描いた。

「歴史情勢や人物の心がこまやかに、時にはシリアスに描かれていて、とても興味深かった」(神奈川県・59歳・女性)と、三谷の十八番である群像劇の魅力が光る演出に多くの支持が集まった。

「序盤はまさに『サザエさん』のようなホームドラマ(笑)。それがどんどん闇落ちしていく流れが見事でした。終盤はけっこう残酷で、三谷作品の中でもブラック要素が強めの作品といえると思います」

 実は、今回の読者“裏”アンケートで、「がっかりした三谷ドラマ」の1位に選ばれたのもこの『鎌倉殿~』だった! とはいえその理由が「大泉洋の頼朝が嫌いだったから」(神奈川県・59歳・女性)など、役者冥利に尽きるものであるのも面白い。放送中は「#頼朝嫌い」がSNSのトレンドになるほど視聴者に嫌われていた大泉。いまだに尾を引いているとは、その演技力が逆にあっぱれ!?

 第2位は'16年放送の『真田丸』(NHK)。三谷にとっては'04年の『新選組!』に続く2作目の大河作品。堺雅人演じる真田信繁(幸村)を主人公に、三谷らしいユーモアを存分に交えながら戦国の世を描いた。

「真田の策略の描き方が面白く、毎週楽しみに見ていた」(北海道・44歳・男性)

「歴代の大河の中でいちばん面白かった」(埼玉県・67歳・男性)と、数多くの絶賛コメントが寄せられた。

「登場人物がそれぞれ魅力的で配役が素晴らしく、主人公の父親・昌幸を演じた草刈正雄さんも印象的でした。『古畑~』の田村正和さんにも通じますが、三谷さんは渋い二枚目俳優をコミカルに見せるのがとても上手な方だと改めて感じた作品でしたね」

 しっかりと史実を描きつつ、大河でありながら存分に笑わせてくれる三谷ワールドに、視聴者がすっかり引き込まれた1年間だった。

「何度も大河で描かれている戦国時代だからこそ、ひときわこの作品の面白さが際立ったように感じます。ディープな歴史ファンらからの高評価も納得の名作でした」

三谷幸喜作品といえばこれ!といえる知名度抜群の作品

 第1位はダントツで、『古畑任三郎』シリーズ!

「物語の展開が巧みで、伏線回収も見事だった」(大阪府・61歳・男性)

「三谷劇の基本である二人芝居を軸に、企画力や音楽効果も素晴らしかった」(福岡県・63歳・男性)と、その魅力は30年たった今も色あせない。

「最初に犯人を明かす“倒叙ミステリー”の手法は、三谷さんがファンを公言している『刑事コロンボ』シリーズから着想を得たもの。田村さんが視聴者に向かって急に話しかけてくる演出も斬新でした。新作を見てみたいけれど、田村さんが亡くなってしまったことが本当に残念です」

 続編への待望論はやまず、SNSでは“2代目・古畑”候補として木村拓哉、福山雅治、長谷川博己、阿部寛、大泉洋、堺雅人などの名が挙がっている。一方で「田村さん以外の古畑は見たくない!」というファンの声も根強い。令和の古畑は誕生なるか?

ハマった三谷幸喜ドラマランキング

1位 『古畑任三郎シリーズ』 169票

2位 『真田丸』 41票

3位 『鎌倉殿の13人』 34票

4位 『振り返れば奴がいる』 27票

5位 『王様のレストラン』 23票

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