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「おこもり静養」愛子さま“不在”の那須御用邸、天皇・皇后両陛下が外出を控えた舞台ウラ

週刊女性PRIME / 2024年9月5日 8時0分

8月21日から30日まで、那須御用邸で、天皇陛下とふたりきりで静養された雅子さま

 8月30日まで、栃木県の那須御用邸で静養された天皇、皇后両陛下。今回、愛子さまは同行されず、'23年ぶりにおふたりのみでのご静養となった。

那須静養を楽しみにされていた雅子さま

「那須に到着されたその日、おふたりでの静養となったことについて記者から質問されると、“こういうのは久しぶりですね”と顔を見合わせながらお話しされました。滞在中の過ごし方についても答えられ、“自然が非常に豊富ですので、那須の自然を楽しむことができれば”と、おふたりとも自然に囲まれた御用邸で過ごされることを楽しみにされているご様子でした」(皇室ジャーナリスト、以下同)

 その言葉どおり、おふたりはゆっくり静養されたようだ。

「滞在中は外出を控えられていたようで、おふたりの時間を静かに過ごされたことでしょう。那須の御用邸は温泉が引いてあるので、ゆっくり楽しまれたのかもしれません。豊かな自然に囲まれながら、星を眺めたりされたのではないでしょうか」

 '01年以降、上皇ご夫妻や両陛下が那須にお越しになる際、何度も歓談されたことがある那須嚶鳴会の顧問を務める市村利男さん(79)によると、

「現在の両陛下が那須に来られる際は、奉迎する人を宮内庁に知らせるため、事前に栃木県の人事課から連絡があるのが通例です。ただ、今回のご静養はそうした連絡がなく、私も新聞で那須にいらっしゃったことを知りました。県や宮内庁から両陛下がどのようにお過ごしになっているかも聞いておりません。県から事前に連絡がなかったのは上皇ご夫妻のときを踏まえても初めてです。毎年のようにお知らせを受けていた県知事やほかの地元団体もニュースで知ることになったと思います」

 かつて市村さんは、両陛下が那須で過ごされる附属邸にエアコンがなかったことから、署名活動を行ったことがあった。

「天皇陛下が過ごされる附属邸は昭和時代の小学校のようなつくりで、エアコンもついていないのです。嚶鳴会のみんなは驚いていました。なにせ、ハチの巣まであったのですから。署名活動には那須の地元住民だけでなく、宇都宮の護国神社などにも協力していただき、約5万もの署名が集まりました。結局、宮内庁からは“受け取れません”と断られてしまいましたが……」(市村さん)

沈黙のご静養中に猛威

 地元住民にも知らされなかった沈黙のご静養中、列島を猛威が襲った。

「8月29日、鹿児島県に台風10号が上陸しました。過去最大級の大きさになるという予測も出る中、この台風は自転車並みのゆっくりとしたスピードで進み、列島を縦断するおそれがあったのです。

 九州南部で800ミリ、九州北部地方で600ミリなど、記録的な大雨になったところもあり、土砂災害や洪水災害の危険性も高まっていました。東日本にも台風の影響が出ており、那須でも時折、豪雨となっていたことから、両陛下を心配する声も上がっていました」(全国紙社会部記者)

 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授によると「両陛下が那須に滞在中、外出されなかったことは初めて」だという。

「愛子さまがご一緒の際は『那須どうぶつ王国』などにお出かけされていましたが、今回の様子を拝見すると、それは“愛子さまに楽しんでもらうため”という意味合いも強かったのだと思います。

 今年は元日の能登半島地震から始まり、8月8日に起こった宮崎県・日向灘の地震や今回の台風など、災害が続いていることを踏まえ、お出かけされるよりも、国民の身を案じていらしたのではないでしょうか。そういった理由から、今回は外出されずに、静養されることがいちばんの目的だったのでしょう」

 愛子さまが今回那須を訪れなかったのは、日本赤十字社(以下、日赤)の仕事で都合がつかなかったためと一部で報じられた。この時期の日赤の仕事について、河西准教授が説明する。

「8月は学生のボランティア活動が活発に動いている時期で、愛子さまが所属されている青少年・ボランティア課の仕事がお忙しいことは間違いありません。愛子さまが夏休みを取られるにしても、繁忙期を過ぎた9月などにするのではないでしょうか。大学を卒業し、学生から社会人となられたことにより、責任感も増したでしょうし“大人としての自覚”という点からも、今回はお休みを取られなかったのかもしれません」

愛子さまの配慮も

 おふたりでのご静養になったことについて、『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務めるつげのり子さんに話を聞いた。

「両陛下は6月に国賓としてイギリスを訪問され、秋には四大行幸啓のうち3つが予定されています。愛子さまは“おふたりでゆっくり静養させてあげたい”と配慮されたところもあったのではないでしょうか。今回のご静養は、両陛下おふたりで静かに疲れを癒し、英気を養うための大切な充電期間にされたのだと思います」

 愛子さまのお気遣いもあり、おふたりで心安らぐひと時を過ごされた両陛下。そんな中、ある宮内庁関係者は「両陛下が外出を控えられた最大の理由」について明かす。

「実は、9月中旬から再度、天皇ご一家で那須を訪問し、静養される予定なんです。そのときは愛子さまも同行され、ご家族3人で水入らずの時間を過ごされることでしょう。今回の静養で、毎年訪れていた場所や施設に足を運ばれなかったのは、再訪を控えているから。今回は皇居から車で御用邸まで移動されましたが、9月は例年どおり、新幹線で向かわれる予定なので、地元の方々と直接触れ合われると思います」

 これまでにも、天皇ご一家が1年に2度、那須を訪れたことはあった。

「'02年から2年連続で、1年に2度、那須を訪問されています。このときは何か理由があったわけではなく、那須で過ごす家族の時間が大切だったからだと思いますが、今年は別の理由があるのでしょう。8月に繁忙期を終えた愛子さまも、9月にはお休みを取りやすくなっています。両陛下としても、毎日のように日赤に出勤され、社会人1年目として仕事に奮闘されている愛子さまを“癒してあげたい”というお気持ちがあるのかもしれませんね」(前出・皇室ジャーナリスト)

 天皇ご一家は“那須のおかわり”計画を、さぞ心待ちにされていることだろう。

つげ のり子 西武文理大学非常勤講師。愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当。著書に『素顔の美智子さま』など
河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数

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