《「終わってほしい」長寿番組ランキング》“徹子とおまかせ”を抑えた1位の拭えない不正
週刊女性PRIME / 2024年9月17日 11時0分
昨年11月に寄付金の着服が発覚し、批判が相次ぐなかでのオンエアとなった今年の『24時間テレビ』(日本テレビ系)。SNSでは、
《番組の冒頭でまず不正を謝罪すべきだった》《もういい加減に終わってほしい》と辛辣な声があがっているが、1978年から続く超長寿番組。おまけに多数の大型スポンサーがつくドル箱とあり、局としては簡単に手放せないようだ。
移ろい激しいテレビ業界で、同番組のように40年、50年と続く長寿番組は意外と多い。なかには「もう飽き飽き!」と言いたくなる番組も見受けられるが、視聴者の本音はいかに? そこで本誌では、30代以上の男女500人に「もう終わってほしい長寿番組」を聞いてみた。
司会が変わっても問題発言多発
第5位には同票で2番組がランクイン。まずは毎夏の恒例となった『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)。もともとは、日テレの『24時間テレビ』のパロディーとして'87年にスタート。意外にも、40年近く続く長寿番組だ。
「だんだん『24時間テレビ』に内容が似てきた気がする」(大阪府・35歳・男性)と、鋭い意見も!
「日テレのチャリティー番組に対するアンチテーゼのような形で始まったお笑いバラエティーなのに、最近ではマラソンも本家に負けないほど真剣(笑)。悪ふざけを極めていた往年の面白さは、完全に失われてしまったように思いますね」と話すのは、漫画家でテレビウォッチャーでもあるカトリーヌあやこさん。
今年度の総合司会は、土曜夜8時のバラエティー番組『新しいカギ』の出演者である霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコのお笑い芸人3組。クライマックスのダンスバトルでは感極まって芸人らが涙を見せるなど、またも本家の『24時間テレビ』を彷彿とさせる内容に……。
「楽しくなければテレビじゃない、というキャッチフレーズそのものだったフジテレビは、今は昔。今年に入り、ゴールデン帯の視聴率ではテレビ東京にも抜かれ最下位となりました。最近の失速ぶりを凝縮したような番組内容だったといえるでしょう」(カトリーヌあやこさん、以下同)
同数5位は、4月にリニューアルしたばかりの『サンデーモーニング』(TBS系)。36年にわたりメイン司会を務めた関口宏から、膳場貴子にバトンタッチした。
「司会者が変わっても、問題発言が多すぎるところは変わっていない」(東京都・63歳・男性)と、意外にも60代以上からの批判が相次いだ。
「膳場さんからは子育て世代の女性ならではの新鮮な意見が聞けるかと思っていましたが、ちょっと期待外れ。昭和感漂うセットやBGMもそのままで、これほど代わり映えしないリニューアルも珍しいかも(笑)」
若返りを図りたいが、高齢者の支持を失うのも怖い……。そんな中途半端さが、ランキングの結果にも表れたようだ。
4位は、来年で放送50年目を迎える『徹子の部屋』(テレビ朝日系)。
レジェンド女優の年齢がネックに
「徹子さんもお年のせいか呂律が回っていない」(鹿児島県・58歳・男性)など、今年で91歳となった黒柳徹子の体調を心配する声が多数。
「個人的には、この番組がランクインしたことは意外だしちょっと残念(笑)。たしかに最近はゲストとの会話も空回りぎみですが、それさえも楽しんで見てほしいですね」
同番組は、昨年9月の時点で“同一司会者による番組の最多放送”が1万2100回となりギネス世界記録を更新。今も記録を伸ばし続けている。
「徹子さんは体調不良で番組をお休みしたことが一度もないとか! 昭和のアンカーとして、このまま元気に走り切ってほしいという気持ちです」
3位は、平成元年の放送開始から35年を迎えた『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)。
「若手芸人、中堅芸人による、ベテランへの接待感が嫌だ」(東京都・53歳・女性)
「楽屋ノリが見苦しい」(千葉県・65歳・女性)など、前時代的なお笑いに厳しいツッコミが入った。
「この楽屋ノリこそが人気の要因だったはずですが、さすがにマンネリ化は否めません。『ガキ使』に限らずバラエティーでは出演者の高齢化が顕著で、30~40年とトップが変わっていない。時代が止まったままの印象ですね」
たしかに、出演者のダウンタウンはもう還暦過ぎ。同番組ではいまだに若手扱いされているココリコの2人と山崎邦正も、すでに50代半ばだ。
「ダウンタウンだけでなく、ウッチャンナンチャン、くりぃむしちゅー、バナナマンなど、主要なMCが何十年も同じ顔ぶれです。ドラマに例えるなら、月9の主役が30年間キムタクであり続けるのと同じで、あり得ないこと。バラエティーがアップデートできないことも、若者のテレビ離れの原因のひとつではないでしょうか」
第2位は、来年で放送開始から40年を迎える『アッコにおまかせ!』(TBS系)。「アッコさんに対する周囲の人々の気遣いが痛々しい」(京都府・49歳・女性)
「司会のアッコが的外れなコメントばかり」(福岡県・46歳・女性)と、女性からの批判が目立った。
「全盛期のアッコさんが、気兼ねなくズバズバと物を言う姿がウケていたのは何十年も昔のこと。今の時代にそぐわないのは明らかです」
8月には、パリ五輪女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花選手を“トド”呼ばわりし、炎上。番組内で謝罪に追い込まれたばかりだ。
「誰もアッコさんに意見できず、パワハラを具現化したような番組になってしまいました。もっと早くに勇退させてあげたほうが、アッコさんのためにもよかったのではないでしょうか」
不正があったチャリティー番組に疑問の声が
断トツの1位となったのは、やはり『24時間テレビ』(日本テレビ系)。
「チャリティーを謳いつつ、テレビ局に大金が入るのは偽善」(東京都・52歳・男性)
「募金の横領まで発覚したのに、続ける意味がわからない」(福井県・46歳・女性)と、厳しい意見のオンパレード。
「マラソンが恒例となっていますが、そもそもは'92年放送の第15回に、フルマラソンに本格的に取り組んでいた間寛平さんがチャリティーのために走ったことがきっかけ。マラソンをやったこともない芸能人が、猛暑の中で走る意味がわかりません」
今年はお笑い芸人のやす子がランナーに。10代の一時期を児童養護施設で過ごしたやす子の希望に基づき、同番組で初の目的別となる「マラソン児童養護施設募金」を開設。番組終了の翌日時点で、4億5000万円以上もの寄付金が集まったと報告された。
「募金の着服という悪印象がぬぐえないなか、やす子さんの真剣な思いだけは、嘘偽りがないものだったと思います」
とはいえ、チャリティー番組にもかかわらず出演者に高額なギャラを払い続けている疑惑も含め、同番組が岐路に立たされていることは明らかだ。
「このままではタレントにとっても、出演自体がもはやマイナスでしかありません。今こそ、まったく新しいチャリティー番組に生まれ変わるときではないでしょうか」
逆風の中、今年も高額な募金額と高い視聴率を記録したのは、ひとえに“やす子効果”によるものだろう。節目となる50回目の放送まであと3年、日テレの良心と品格が問われている。
カトリーヌあやこ 漫画家&テレビウォッチャー。著書にフィギュアスケートルポ漫画『フィギュアおばかさん』(新書館)など
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