長野・アニソンフェス殺人未遂事件の容疑者は警察志望者だった、凶行に駆り立てた“被害者への恨み”
週刊女性PRIME / 2024年10月3日 17時30分
「キャーーーー!」
野外フェスで鮮血が飛び散る事件が発生した――。
3連休中の9月22日、長野県警佐久署は自称アルバイトの吉田司容疑者(38)を殺人未遂の現行犯で逮捕した。被害者となった32歳の男性は、胸などを刃物で刺された。
前日の9月21日から長野県佐久市の『駒場公園』にて、『ナガノアニエラフェスタ』というアニメソングに関する野外フェスが開催。事件があった22日は、およそ4000人が詰めかけていたという。
「午後1時すぎ、フェスの真っ最中に事件は起きました。吉田容疑者は持っていた折り畳み式のナイフで、被害者男性を複数回、突き刺した。ナイフは胸に刺さった状態で、周辺は血で真っ赤に染まり、それに気づいた人の悲鳴があがったようです。吉田容疑者は周囲にいた観客に取り押さえられて、救急車や警察が駆けつける事態に。被害者は当初は意識があったものの、病院に搬送されて重傷。フェスは急きょ中止となりました」(全国紙社会部記者)
警察の取り調べに対して、吉田容疑者は「殺そうと思って刺した」と供述しているという。
吉田容疑者は、事件現場からおよそ150km離れた、電車を乗り継いで3時間半かかる神奈川県相模原市の住宅街にある自宅から来ていた。
「回覧板はいらない」希薄な近所づきあい
近隣住民によると、容疑者の一家は26年前に新築一戸建てに引っ越して来たという。
「元警察官の父親と、母親、兄、弟、妹の6人家族。兄と妹は現在、結婚して独立されています。事件を起こしたのは二男で、地元の中学に通っていたころは大人しかった印象があります」
住宅街だが、あまり近所づきあいはなかったという。
「町内会に入っているはずだけど“回覧板はいらない”っていうお宅で。だから、二男が今は何しているか知らないし、外で顔を見てもわからないかも」(前出・近隣住民)
吉田容疑者の父親に話を聞こうと、自宅のインターホンを鳴らしたが、
「事件があったばかりで、私たちもショックを受けており、頭の中が真っ白なんです……」
と、憔悴している様子。
別の近隣住民によると、吉田容疑者は地元の中学校を卒業後、県外の私立高校へ進学。卒業後は、プログラミング関係の専門学校へ通ったという。
「実家を出て、アパートを借りて、2年ほど専門学校に通ったけど、プログラミング関係の業界には就職しなかったようです。そこで、父親のすすめで警察官の採用試験を受けたけど、2年連続で不合格に」
被害者に「イジメられたから」
その後はアルバイトを転々としていたようだが、
「何の仕事をしていたのかは、わかりません。自転車に乗って朝早くとか、夜遅くに出かけて行って。背丈は高いほうだけど、身体が細くてヒョロっとしている。道で会っても目を合わせないようにしたり、急に自販機で飲み物を買う素振りをしたり。とにかく人と顔を合わせたり、話しかけられたりしたくない印象でした」(前出・別の住民)
自宅の2階が吉田容疑者の部屋で、真夏の暑い日でも雨戸は閉められていたとも。
前出の社会部記者によると、犯行の動機は“恨み”によるもとだと語る。
「吉田容疑者は被害者と知り合いで“イジメられたから”といった自供をしているようです。アニソンを通じた仲間なのか、2人の関係性は不明ですが、面識のある者同士のトラブルだと見られています」
犯行には計画性もあったという。
「凶器のナイフを犯行現場となったフェスに持ち込んでおり、事前に計画していたと思われます。動機などの詳細は、被害者の回復を待って、捜査していくとのことです」(前出・社会部記者)
アニメという夢の世界を楽しむフェスを一瞬にして悪夢に変えた容疑者。何が凶行に駆り立てたのか、事件の解明が待たれる。
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