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「一つ一つ丁寧に取り組む」佳子さま、新たな挑戦となった“令和”の活動を振り返る

週刊女性PRIME / 2024年10月6日 21時0分

「第71回産経児童出版文化賞」贈賞式での佳子さま(2024年6月5日)

「ここに皇位を継承しました。この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします。(略)歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研鑽に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」

令和は佳子さまにとって新しい挑戦

 2019年5月1日午前0時、第126代天皇が即位し、同じ時刻に「令和」がスタートした。陛下はこの日午前、皇居・宮殿で皇位継承の初めての儀式である「剣璽等承継の儀」に臨み、皇位の証しとして伝わる剣や勾玉などを受け継いだ。

 続いて、「即位後朝見の儀」で、国民の代表と会い、陛下は前述のようにお言葉を述べた。報道によると、「即位後朝見の儀」には、皇后雅子さまや秋篠宮ご夫妻、それに佳子さまら成年の皇族方が参列した。佳子さまは白いロングドレスに勲章をつけ、頭にはティアラが輝いていた。

 「令和」のスタートは、佳子さまにとっても新しい挑戦の始まりでもある。即位した伯父、天皇陛下の晴れの姿をどのような思いで見つめていたのだろう。

 元号が「平成」から「令和」へと変わる1か月ほど前、2019年3月22日、佳子さまは東京都三鷹市にある国際基督教大学(ICU)の卒業式に出席した。式の前、黒の帽子とガウン姿で取材に応じた佳子さまは「充実した学生生活を送ることができ、感謝しています」と、笑顔で答えた。また、大学卒業に際しての宮内記者会からの質問に文書で回答した。

「まもなく皇位継承が行われます。これまで象徴としての務めを果たしてこられた天皇陛下(現在の上皇さま、筆者注)と支えてこられた皇后さま(現在の上皇后さま)のご活動をどのようにご覧になってきましたか。

 新天皇、皇后となられる、皇太子ご夫妻(現在の天皇、皇后両陛下)へのお気持ちとともにお聞かせください」などと尋ねられた佳子さまは、このように答えた。

《両陛下(現在の上皇ご夫妻)は約60年の長きにわたり、様々なご活動に心を込めて取り組んでこられました。このことを、大変尊敬申し上げております。様々な事柄に対して、まるでご自身のことのように、時にはお心を痛められ、時には喜ばれるご様子に触れ、強く心に残るものがございました。公的な場以外でお目にかかる際にも、私たち若い世代にとって大切なことをお話し下さいます。

 このように、真剣な思いを持っていらっしゃる両陛下であるからこそ、ご活動の際にそのお心が自然と伝わってくるのではないかと思っております。皇太子殿下、皇太子妃殿下(現在の天皇、皇后両陛下)についてですが、両殿下は5月に天皇皇后両陛下になられます。私は大学を卒業し、皇族の一員としての活動が以前より多くなってまいりますので、そのような中で、少しでもお二方のお役に立つことができれば誠に嬉しく思います》

今後の進路と将来の夢

 また、「今後の進路と将来の夢についてお聞かせください」などと聞かれた佳子さまは、次のように回答した。

《公的な仕事は以前からしておりましたが、卒業後はその機会が増えることになると思います。どのような活動に力を入れたいかについては、以前にもお答えしたことがありますが、私が何をやりたいかではなく、依頼を頂いた仕事に、一つ一つ丁寧に取り組むというのが基本的な考え方です。(略)将来の夢は、あくまでも夢ですので、以前と変わらず自分の中で温めておきたいと思っています》

 大学卒業後は、大学院進学や留学はしないで、公的な活動などに専念した佳子さまは、この年の9月、初めての外国公式訪問として、日本との友好・外交関係樹立150周年となるオーストリアとハンガリーを訪れた。

 9月15日、東京・羽田空港を出発した佳子さまは、最初の訪問国であるオーストリアの首都ウィーンに到着した。報道によると、ファン・デア・ベレン大統領を表敬訪問したり、ウィーン日本人国際学校で、英語の人形劇の練習をしていた生徒たちに「セリフを覚えるのは難しくないですか」などと、声をかけていた。

 次にハンガリーを訪れた佳子さまは、アーデル・ヤーノシュ大統領を表敬訪問した。「ブダペストの景色はご覧になりましたか」と、大統領に尋ねられ、「とてもきれいでした」と、笑顔で答えたという

 また、世界遺産のパンノンハルマ大修道院などを視察し、25日に帰国した。「多くの方々により築かれてきた日本とオーストリア共和国、日本とハンガリーの友好関係が、これからも大切に、末永く引き継がれていきますことを心より願っております」などとする印象を発表した。その後もペルーや、今年のギリシャと外国公式訪問を着実に重ね、佳子さまは、国際親善の場でも大いに活躍している。

「本人にとってよい経験になったと私は思います。行く前にはずいぶん時間をかけて、その地域の専門の人から話を聞き、また本を読んで下調べをずいぶんやっていたという印象があります。

 また、これは実はその海外の訪問のときに限らずですね、国内で何か行事に出席するとか、あとは海外から来られるお客様に会う前とか、そういうときの事前の調べものというのは、もともとがまじめな性格なのかもしれないですね、よくやっているなという印象を、私は持っています。引き続き、そういう一つひとつを大事にするという気持ちを持っていってほしいなと思います」

 2019年11月20日、54歳の誕生日を前にした記者会見で秋篠宮さまは、佳子さまがオーストリアとハンガリーを公式訪問した感想を聞かれこのように娘を高く評価した。「もともとがまじめな性格」という父親の言葉どおり、華やかな容姿の佳子さまは、コツコツとまじめに勉強を積み重ねる努力の人でもある。

 この会見では珍しく父親が佳子さまに、「何か一つですね、(略)彼女のライフワークとして持てるものというものがあるとよいのではないかな」と、チャレンジを促している。令和となり、秋篠宮さまも皇位継承順位第一位の皇嗣という、より重い立場に代わった。

 秋篠宮さまと佳子さまの新たな挑戦の時代でもある令和も、今年で6年となる。

<文/江森敬治>

えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に『秋篠宮』(小学館)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)など

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