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「魅力は“適当さ”」『港区家賃3万7000円男』岡田康太、事務所社長はM-1挑戦

週刊女性PRIME / 2024年10月2日 14時30分

『株式会社パッチューネ』に所属する「港区家賃3万7000円男」ことお笑い芸人の岡田康太

『港区家賃3万7000円男』

 このキャッチーな異名を目にしたことがある人も多いのではないか。男の名前は、岡田康太。ピンで活動するお笑い芸人でありながら、自身のYouTubeチャンネル『岡田を追え!』の登録者数は78万人を超える人気だ。

 そんな岡田は、もともと中学の同級生と『オレンジサンセット』というコンビを組んでいた。2008年から2009年にかけて放送されたバラエティー番組『新しい波16』(フジテレビ系)への出演をきっかけに、当時アマチュアながら同局の『ふくらむスクラム!!』のレギュラーに抜擢。 “芸人史上最年少”でフジテレビのレギュラーを持ち、後続番組『1ばんスクラム!!』にもレギュラー出演するなどの活躍を見せた。

 その後はコンビの解散、新コンビ結成や元相方との再結成などを経て、2020年10月以降はピン芸人として現在まで活動している。そして、彼が2020年12月から所属しているのが、『株式会社パッチューネ』

岡田康太は「ただもんじゃねえな」

『ホリプロコム』や『吉本興業』など、大手芸能事務所に所属してきた岡田が現在所属している『パッチューネ』とは、一体どんな会社なのか。話を聞くと、岡田は事務所の代表取締役社長を務める伊波恒樹氏と2人でラジオ番組に出演しているという。なんとも珍しいスタイルで活動する、彼らの実態に迫った――。

――そもそも、『株式会社パッチューネ』設立の経緯は?

伊波「僕はもともと『ホリプロコム』でマネージャーをしていたんですが、30代半ばを越えたときくらいからビジネスに興味を持ち始め、YouTubeなどでオリエンタルラジオの中田敦彦さんや堀江貴文さんの動画を見たり、『NewsPicks』の会員になってビジネス動画を通して日々勉強をしていくうちに、色んな働き方があるんだなと思い”このままじゃいけない”と思いました。マネージャー業はやっていて楽しかったのですが、“自分で会社を作ってやったほうがもっと面白いことができるんじゃないか”というマインドになり、2020年の10月に『パッチューネ』を設立しました。そうして独立したところに、過去『ホリプロコム』に所属していて付き合いがあった岡ちゃん(岡田康太)に来てもらった形です

 伊波氏が岡田に声をかけた背景には、こんなやりとりが。

伊波「会社を辞めることが決まったタイミングで岡ちゃんに再会したときに“岡ちゃん、サブスクとか知ってる?”って聞いたら、“知ってますよ、サブスクリプションですよね”って言われたときに、“ただもんじゃねえな”と思ったんです」

岡田「どこがやねん!(笑) でも、まだそんなに流行ってない時期でしたもんね」

伊波「そうそう。当時、僕は岡ちゃんのことを芸人としてしか見ていなかったから、ビジネス的な感覚を持っている印象がなくて、サブスクとか絶対に知らないと思ってたんです」

事務所名を聞いて「めちゃくちゃダサい(笑)」

――『パッチューネ』の由来は?

伊波「イタリア語で“陽気なおじさん”を意味する“パッチョコーネ”という言葉があって、そこから作った造語なんです。僕の下の名前が“つねき”なんですが、妻に“ちゅーね”って呼ばれてて(笑)。あと、出身である沖縄の大スター・具志堅用高さんの“ちょっちゅね〜”のちゅね〜を取ったり、破裂音が入ると良いというのも聞いていたので、“パッ!”を取り入れてこれらを組み合わせました。こうやって聞いてもらえるのも嬉しいです」

 奇抜な名前に決めたものの、初めのころは抵抗があったという。

伊波「『ホリプロコム』をやめたばかりのころは、電話に出るとき“『パッチューネ』の伊波です”って言うのがすごく恥ずかしくて(笑)」

岡田「自分で決めたのに!?」

伊波「しばらくは“はい、伊波です”って言ってました。でも、今はみなさんが『パッチューネ』を面白く扱ってくれるので、自信が湧いて堂々としてます」

――岡田さんは『パッチューネ』の名前を初めて聞いたとき、どう思った?

岡田「めちゃくちゃダサいし、意味分からんなと思いました(笑)。関西テレビの『マルコポロリ』に出たときに、“事務所どこ?”って聞かれて、“『株式会社パッチューネ』です”と答えたら、MCの東野幸治さんに“いや、そんな事務所存在せえへんやろ”って言われて(笑)。その後、月亭八光さんも“芸能界の一番下の事務所”ってイジってくれました(笑)」

 まるでコンビのように軽妙なトークを重ねる岡田と伊波氏。2人がパーソナリティーを務めるのが、沖縄県・浦添市のコミュティーラジオ放送局『FM21』で毎週月曜午後1時から2時にかけて放送されているラジオ番組『ゆんたくラフテーナイト』。

――ラジオ番組を開始した経緯は?

伊波「僕が浦添市の出身で、浦添市は人口10万人ほどの小さな町なんですが、そこにコミュニティーFMがあることを知ったんです。ラジオの1枠、もしかしたら買えるかなと思って問い合わせたら“出来るかも!”って思いました。ちょうど岡ちゃんと一緒にいたので、“やってみない?”と。事務所の社長とラジオをやっているということが、岡ちゃんにとっても面白い要素になるかなと思ったんです。そこからスポンサーさん集めをしたら、意外とみなさんノってきてくれて、スタートました」

魅力は「適当さ」

 さまざまなスポンサーの中には、あの人気店も。

伊波「沖縄の小さな飲食店や足場屋さん、飲食店の厨房を作る会社、アパレルブランド、沖縄スイミングスクールなどに加えて、有名なアイスクリームショップ『ブルーシール』さんもスポンサーについていただいています。大阪の八尾にある町工場の鉄フライパンの会社『藤田金属』さんも、エンタメを応援する気持ちで最初の方から支援を続けてくれています。このラジオにまだ大きな影響力がある訳ではないのですが、みなさん“心意気スポンサー”として応援してくれています!」

――ズバリ、番組の魅力は?

岡田「“適当さ”ですね。TBSラジオの『マイナビLaughter Night』という人気番組の“姉妹番組”を勝手に名乗ってます(笑)。番組名も似せてつけたから、そもそも昼の番組なのに“ナイト”。毎回、収録は好き勝手に楽しんでやらせてもらってます」

 岡田と2人で故郷・沖縄県浦添市に笑いを届けている伊波氏。そんな彼がなんと、『M-1グランプリ2024』に出場するという。相方は岡田!……ではなく、友人の結婚式披露宴で再会した旧友・どキンジョー氏とのこと。芸能事務所社長の異例すぎる挑戦に対して、所属するお笑いコンビ『こゝろ』の2人にも話を聞いた。

――伊波氏が出場することを最初に聞いたときは?

こゝろ・横荒木「僕は“めっちゃいいな”と思いました。社長が板の上に乗ることって普通はないじゃないですか。芸人の立場に寄り添ってくれてる考えなんやなっていうのが、素晴らしいなと思いました」

こゝろ・山出谷「僕も最初に聞いたときは同じようなことを思ってたんですが、そのときはまだ自分たちが今年1回戦で落ちると思っていなかったので……。今となっては、まだチャンスがあることが羨ましいです(笑)」

 一方、岡田は『浅井企画』に所属する高垣雄海と『食べ物』というコンビを組んでM-1に参戦中だ。伊波氏の挑戦については、

岡田「僕は……完全に横荒木と同じです(笑)。1回戦を通過したんで、山出谷とはちょっと違うかな(笑)」

アンチの声も「楽しくなってきた」

――M-1出場にあたっての抱負は?

伊波「いや〜、こゝろの2人が1回戦で涙の落選をしたので、その仇を取るわけじゃありませんが、僕が2回戦に進んだほうが面白いと思うんです。まずは1回戦の景色を見るだけでも十分なんですけど、その先の景色を見たほうが、多分これからいろんな仕事にも活きていくと思うし、息子にも自慢できるので(笑)。頑張ります!」

岡田「僕は去年、3回戦で落ちて。3回戦の様子はYouTubeに載るんですけど、ほぼすべてが批判コメントだったんです。なので、最低でも3回戦には行きたいです。そしてどうかまた、YouTubeで批判のコメントをたくさん書いてほしいです。むしろ楽しくなってきました(笑)」

――M-1以外に、今後やりたいことや挑戦したいことは?

岡田「え…………ないです(笑)」

伊波「あれじゃない、“来年は阪神タイガースのキャンプを見に行く”とかじゃない?(笑)」

岡田「いや、それ見に行くのは別に誰でもできるじゃないですか!(笑) でも確かに……それかも。これまでは単独ライブが重なったりしてたんですけど、今はもう何にもなくなりまして(笑)」

伊波「僕はM-1の景色を見て、1回戦でまずは結果を出したいです! 2回戦には、こゝろからもらったユニフォームを着て出たいです」

こゝろ・山出谷「やめてください、僕ら別に引退しませんから(笑)」

伊波「これからもみなさまにいろいろな楽しいことをお届けして、地元である沖縄の方々からも応援される存在になりたいですね」

 所属タレントだけでなく社長まで新たな挑戦を続ける、チーム・パッチューネの今後に注目!!


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