「余計な知識をありがとう」批判殺到広告の『ダヴ』がまさかの回答、知りたくなかった“美の基準”

渋谷駅で合計64枚の駅ばり広告を実施（Dove公式HPより）

【目と目の間が4cm】
離れ目かどうかを判断する基準

【顔の大きさ17cm】
顔の大きさが17cm以下だと小顔だとされる通説

【スペ110】
（身長）−（体重）の数値。痩せているかどうかの基準とされる

【Eライン】
鼻と顎をむすぶ直線のこと。横顔の美しさの基準とされている

「余計な知識をありがとう」

　10月7日、スキンケアやボディケア商品などを扱う『Dove』（ダヴ）が、“私たちに必要ないカワイイの基準”として展開した広告に書かれた文言だ。

　公式のプレスリリースによると、“カワイイに正解なんてない”と発信する広告ということだが、ネット上では

《余計な知識をありがとう》
《こういう基準で人を判断する人がいるんだってことを知りたくなかった》

《どこの美容外科だよって思ってたけど、まさかのDoveで驚いた》
《「みんな◯ちゃんのこと人中短いブスって言ってるけど、気にしなくていいよ☆」みたいなもの》
《この広告を作った人たちはこの基準が正解だと思ってるからこそ否定してるんだろうね》

　といった批判や疑問の意見が噴出。

「広告に出てくる言葉や基準は、美容・美容整形界隈のSNSでよく使われている言葉です。“スペ○○”は、パパ活などで女性のスペックを表す際に使われているイメージもありますね……。私はほとんどの言葉を知っていましたが、業界と関係のないプライベートの友だちとの会話で使うことなんてないです。

　狭い界隈での“基準”をみんなが知っているものとした、その前提がすでにおかしかったのかなと思います」（美容ライター）

　世間の声や反響についての見解をユニリーバ・ジャパンの「Dove」PR事務局に対して尋ねたところ、7日に出されたキャンペーンのプレスリリースが添付されたメールに「こちらに記載のある内容以外はお答えしかねますのでご了承ください」という回答があるのみだった。

　“私たちに必要のない美の基準”として否定したはずが、その基準を、広く世間に知らしめる結果となったようだ。