『暗号資産』で金持ち爆誕か!? トランプVSハリス、アメリカ大統領選の結果がカギ
週刊女性PRIME / 2024年10月24日 6時0分
2024年11月5日、アメリカ大統領選の投票が行われる。対決するのはトランプ前大統領(共和党)とハリス副大統領(民主党)の2人。この勝敗の行方が、ある投資商品の価格に影響を与えることをご存じだろうか。
暗号資産市場が注目を浴びるわけ
「トランプ氏が再び大統領に就任した場合、暗号資産の代表格であるビットコインの価格は上昇するでしょう」
こう予測するのは金融文筆家で暗号資産について詳しい田代昌之さん。
なぜトランプ氏勝利が暗号資産市場の盛り上がりにつながるのか。理由は大きく3つあるという。
「暗号資産に対して規制強化の立場をとる米国証券取引委員会の委員長を、自身が大統領になった時点で即日解任すると発言していること。暗号資産を新しく生成するプロセスを指すマイニングに注力し、メイド・イン・USAの暗号資産を世界にばらまくと公言していること。
さらに、アメリカの国家資産に大量のビットコインを組み入れるという主張。いずれも暗号資産市場にはプラスのニュースです」(田代さん、以下同)
自身も大量の暗号資産を保持しており、生粋のビジネスマンであるトランプ氏が市場をリードし、価格が上昇することも予測されている。
成熟期を迎える今、株と同様の投資資産へ
そもそも暗号資産とはどういうものなのか。
「暗号資産とは、インターネット上でやりとりする財産的価値を持つデジタルマネーを指します。少し前までは仮想通貨とも呼ばれていました。日本円や米ドルといった法定通貨ではないのですが、代金の支払いなどにも使えるケースが増えており、法定通貨と相互に交換できます。
デジタルマネーといえば電子マネーが連想されますが、これは法定通貨同様、資金決済に関する法律が適用され、性質はまったく異なるものです」
代表的な暗号資産の種類は、ビットコインをはじめ、イーサリアム、テザーなどが知られ、今では数千種類に及ぶ。この暗号資産の誕生は今から16年前。ビットコインが最も古い歴史をもち、その成長過程は大きく3つの期間に分けられるという。
「2009年の誕生から2015年くらいまでの間はIT系のマニアの人たちがビットコインに興味を示し、遊び感覚で取得していました。ビットコインはピザ2枚との交換が史上初の現物取引でしたが、突如現れた仮想の通貨に現実が追いついていない時期でもありました」
次は2016年から2019年くらいまで。
「この間はビットコインの値動きの激しさに関心が寄せられるようになりました。不確実ながら当たれば利益の大きい“投機”としての魅力にアジアを中心とした一部の投資家が目をつけ、こぞって投資した時期です」
そして2020年から現在まで。この間は、先の投機的な状況に代わる、新しい動きを指摘する。
「金融先進国のアメリカにおいて、暗号資産を資産の一部として保有する動きが見られるようになりました。一般の投資家に金融商品として認知され始めてきたのです」
暗号資産はここ15年で投資および運用の対象として信用を得て、なおかつ成熟してきたわけだ。
では、暗号資産の価格はどのような要因で上げ下げしているのだろうか。
「非常にシンプルで、“需給”によって決まります。すなわち、その暗号資産を売る人が多ければ価格は下落し、逆に買う人が多ければ価格は上昇するのです」
株式の場合、株価の動きは企業業績などによって左右される。だが暗号資産には業績などなく、実体もない。
「故に、投資家の心理のみで価格が上がったり下がったりします」
ここで冒頭の米大統領選挙の話を思い出してほしい。トランプ氏勝利が暗号資産市場にプラスに働くのも、投資家心理によるもの。
「トランプ氏の大統領再選は、暗号資産市場にとって明るいニュースに他ならない。そう考える投資家が多いことから、ビットコインの価格は上昇に向かうと予想できるわけです」
お小遣い程度で気軽に始められる
ビットコインの価格は近年好調に推移している。値動きを示すチャートは右肩上がりで、2024年3月、円ベースの価格が1BTC(ビットコインの通貨単位)1000万円を超え、史上最高値を更新した。誕生した当初の価格は1円以下。つまり1000万倍超も値上がりしていることになる。
「好調要因は、今年1月に『ビットコイン現物ETF(上場投資信託)』の取引がアメリカでスタートしたこと。金融商品として信頼度が高いETFの形でビットコインを買えるようになり、保有層の裾野を広げました」
現在は約920万円(9月30日時点)。そして11月に大統領選を迎え、トランプ氏勝利となったら──。
「マーケットは強く反応し、ビットコインの価格は再び1000万円を超えて大きく跳ねる可能性もあり得る」
となれば、その前に購入して仕込んでおきたいところ。
「暗号資産は、金融庁に登録された事業者が運営する販売所や交換所を通じて入手・換金できます。最小取引金額は、ビットコインでいえば1000円くらいからが多いです」
他にもビットコインを購入できる意外な場所がある。フリマアプリでおなじみの「メルカリ」だ。
「家の不用品をメルカリで処分し、その売上金でビットコインを買えるということです。交換所などと違って口座開設なしに取引できるので、手軽に取り組めるでしょう」
ただし、値動きの激しい暗号資産はハイリスクの一面を持つ。ギャンブル性の高さを認識する必要があるという。
「為替の影響も念頭に置かなければなりません。円に換金する際、購入時より円高なら為替差損を生じます。そういった注意点を頭に入れて取引に臨むのが絶対です」
近い将来の朗報として、SBIグループが日本でビットコイン現物ETFを取り扱う動きも見られると田代さんは明かす。はたして暗号資産市場は期待どおり伸びるのか否か。明暗を左右する米大統領選の結果に注目したい。
教えてくれたのは……田代昌之さん●金融文筆家。証券会社などを経て、金融情報会社でのアナリスト業務や暗号資産交換業者、証券会社の経営に携わる。IFTA国際検定テクニカルアナリスト3次資格を保有。ラジオNIKKEIでパーソナリティーを務める。
取材・文/百瀬康司
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