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「弟に謝ってほしくて」旧ジャニの補償問題、被害者の実姉に聞いた東山紀之社長の対応

週刊女性PRIME / 2024年10月22日 12時0分

10月2日、記者会見に出席した東山紀之

 10月20日、NHKが旧ジャニーズ事務所の性加害問題を特集したNHKスペシャル『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』を放送した。

 番組には、被害に遭った当事者、元テレビプロデューサー、元ジャニーズ事務所関係者などが登場。なぜ“日本芸能史上で最悪の事件”が起きたのかを解き明かしていく内容だった。

被害者の姉「本当は円満に解決したい」

 その中でも衝撃的だったのが、男性4人組グループ『ジャニーズ』の元メンバーだった中谷良さんの姉・幸子さんと、SMIL−UP.“補償本部長”との電話でのやりとり。

 カメラの前で、幸子さんはスマホに向かって、

お金はいいんですよ。どういう謝り方をしていただけるのかなと思って

 と言うと、電話口の向こうにいる補償本部長は、音声は変えられていたが、次のように答えていた。

誰が何を謝るか、わからなくて。本人たちが死んじゃってるんで。被害者に東山(紀之)が会うときは謝罪をしているんですけど。本に書かれて、痛めつけられて、会社として、つらい目にあったのは間違いないんで

 中谷さんが所属していた『ジャニーズ』は、1962年に結成。当時もジャニー喜多川氏による性加害問題が一部で報じられ、民事裁判に発展。中谷さんは芸能活動に支障をきたすことを懸念して裁判では「被害は覚えていない」と証言。

 しかし、1989年に著書『ジャニーズの逆襲』を出版して、改めてジャニー氏による被害を告白していた。

 番組では、中谷さんが性加害を受けて通院していたことも明かされた。小学生のときから性被害を受けていた中谷さんは、その後も長らく苦しみ続けていたのだ。

 変化を求めて中谷さんは声をあげたにもかかわらず、本部長が語った「会社も痛めつけられた」とする言葉からは、何の反省も感じられない。

 番組の最後で、SMILE−UP.の東山紀之社長が中谷さんの遺族に謝罪したことが明かされたが、こうした謝罪に納得できたのだろうか。

 中谷さんの姉・幸子さんに電話で話を聞くことができた。

弟は、争ったりケンカしたくなくて、本当は円満に解決したいと言っていたんです。ただ、私が弟の本を読んで、謝ってもらいたくて連絡をしました

――東山社長からは、どのような謝罪があった?

金銭的な補償は、お断りさせていただきました。東山さんは、私たちの言い分をしっかり聞いてくださって、すごく低姿勢に対応をしてくださいました

――補償本部長との電話内容については、何か話をした?

(補償本部長と)電話したときは、もう怒りですよね。ただ、その点については、こちらからは何も伝えませんでした。弟のいろいろなことを話しただけで。東山さんが謝罪してくださったことは素直に受け止めています。私たちに礼儀正しく紳士的な対応してくださったので、それでゼロにしようと思いました

 被害から60年以上が経過。苦しみ続けた中谷さんは、すでにこの世を去った。生前に謝罪を受け、少しでも苦しみが救われる日が訪れなかったことが無念でならない――。

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