「悪夢の再来」朝ドラ『おむすび』早くも懸念、局内は余裕姿勢でも隠せぬ“必死ぶり”
週刊女性PRIME / 2024年10月25日 6時30分
NHK連続テレビ小説『おむすび』が炎上中だ。
通称『朝ドラ』と呼ばれるNHK連続テレビ小説の第111作目にあたる『おむすび』の主演は、橋本環奈。彼女はドラマの舞台となる福岡県の“ご当地アイドル”だった。
2013年、橋本が中学3年生のときに地元のイベントで踊っている写真がインターネット掲示板『2ちゃんねる』や『Twitter』などで急速に拡散。その結果、“可愛すぎるローカルアイドル”、“千年に一人の逸材”などと称され、注目を浴びることになる。その存在がNHKのニュース番組やワイドショーなどでも取り上げられるようになり、その後の彼女はまさに破竹の勢いで芸能界を席巻していった。
25歳にして映画、ドラマ、舞台、CMの出演は数知れず。バラエティーのレギュラーも抱え、ついには2022年、2023年と2年連続でNHK『紅白歌合戦』の司会に抜擢された。今や、NHKの顔である。
「悪夢」の再来に心配声
そんな橋本が主演ということもあり、『おむすび』に対する期待度は爆上がりしていた。だが、第1回目の放送終了後に、ネットでは早くも「#反省会」というハッシュタグが立ち上がってしまった。
「#反省会」といえば、思い出されるのが2022年度前期に放送された『ちむどんどん』だ。Xのコメントには 《ちむどんどんの再来》《ちむどんどんの悪夢が》などと、同じハッシュタグで異常な盛り上がりを見せた同作のような“爆死”を心配する声も出ている。
SNSでは《頑張ったけどリタイアする》《もう無理》という書き込みも多いが、その後も『おむすび』に対する“ツッコミ”は毎日、目にすることができる。これでは、視聴者が“粗探し”をするためにドラマをチェックするという、本末転倒の状況に陥ってしまっているようにも思える。
それだけ非難を受けているのだから、ドラマ自体に改善が見られてもよさそうなのだが、特に大きな変化はまだ見られない。今か今かと登場が待ち望まれていた“伝説のギャル”・仲里依紗がついに現れたが、SNSでは“安堵”の声は聞こえてこない。
朝ドラの鍵を握る“子役”
NHKの関係者は、この状況をどう見ているのだろうか。
「それぞれの担当部署のことですから、局内でわざわざ朝ドラについて言及する人は意外といないんです。ネットで話題になっていることは知っていますが、ドラマ制作班がどうにかすることなので、多くの局員は特に心配などはしていませんよ。朝ドラは進行状況によって脚本が変わっていくので、まだまだこれからという部分もあります」
と、ネットでのネガティブな反応を深刻に受け止めている様子はない。しかし、民放でドラマ制作を担当する制作会社プロデューサーはこう語る。
「『おむすび』は番宣が目立ちますよね。ほぼ毎日、告知が流れています。もちろん、ドラマの番宣や告知はどこの放送局でも流しますし、それはNHKも同様。ただ、朝ドラに関していえば、過去の作品でここまでしつこくやっていた記憶はありません。先日は『朝ドラ名場面集』と銘打って、過去に放送された朝ドラの名場面を特集していましたが、そこに『おむすび』のメイキングやキャストのインタビュー映像も流れ、さすがに“このドラマを何とか盛り上げよう”としている意図を感じました」
中には例外もあるが、朝ドラはたいてい主人公の幼少期から始まる。そして、そこから多くの名子役が輩出されている。
「子役の名演技で視聴者を引き付けておいて次につなげたいところですが、過去には子役があまりにも芝居が上手すぎたために、本来の主演俳優に代わった途端、視聴率が低下した例もありました。“あの子を再登場させて”なんて声が出ることも多々あったので、“子役の出演は最初の第1週だけ”と決めた時期もあったんです」(前出・NHK関係者)
『舞い上がれ』や『ちむどんどん』も、子役時代は好評だった。だが、『おむすび』はいきなり成長した主人公から始まっている。“不評”を買ってしまった一因がそこにあるとは言えないが、ドラマはこの後、時代設定が『阪神淡路大震災』が起こった1995年前後に遡る。
高校生の主人公は小学生、伝説のギャルは高校生という時代だ。このトリッキーな演出と子役たちの活躍で盛り返す可能性は大いにある。“視聴リタイア”は、まだ時期尚早かもしれない――。
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