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「画面の見すぎで老ける」スマホ老け顔にご用心、二重あご・口臭の原因にも

週刊女性PRIME / 2024年11月11日 6時0分

※写真はイメージです

いまや生活に欠かせない“スマホ”。実はスマホの長時間操作が原因で、顔はどんどん老け込むという。「表情筋が衰え、たるみやしわ、肌の弾力が失われます。口臭の原因にもなったりと、スマホ老け顔まっしぐらです」と現役医師がズバッと指摘。毎日の習慣に取り入れられる撃退ワザを、歯科医師で鍼灸師の中城基雄先生がレクチャー。

 加齢とともに小じわやほうれい線、肌のたるみなどが気になり、「鏡を見るのが嫌になる」というのは、多くの女性に共通すること。

表情筋のたるみが加速

「中には年齢以上に老け込んでしまう人もいますが、その原因のひとつに、実はスマホの使いすぎがあります」

 と指摘するのは、歯科医師で鍼灸(しんきゅう)師の中城基雄先生。

「スマホを使っているときは、誰とも会話をしないので『無言』になり、画面を凝視することで『無表情』になります。つまり、表情筋を動かさず顔面が長時間フリーズした状態に。

 顔面の筋肉は大きく分けて咀嚼(そしゃく)筋と表情筋という2つの筋肉で構成されます。咀嚼筋は食べものを食べるときなどに動かしますが、表情筋は笑ったり会話をしたりしないとまったく動かない筋肉。

 筋肉は使わないとやせ細るので、スマホに集中している状態が続くと、表情筋がやせて縮んで小じわができたり、筋肉のハリがなくなることで、ほうれい線が目立って老け顔になっていくのです」(中城先生、以下同)

口臭のキツさが老け顔のサインに

 中城先生いわく、小じわやたるみが目立ってきたときには、すでに表情筋が弱り切っているサインだという。

「筋肉は、例えば病気で寝込むなどして長時間使わないと、1日で3~5%も萎縮し、筋力が低下します。これを廃用性筋萎縮といいます。

 スマホの長時間使用による顔面フリーズ状態を続けると、特に頬、口まわり、あごの筋肉が廃用性筋萎縮を起こしがち。そうなると最初に述べたように小じわやほうれい線が目立つようになり、同時に筋肉がハリを失い肌がたるんでくるのです。

 足腰の筋肉が衰えれば、転倒しやすくなるといったわかりやすい変化が起こりますが、表情筋は関節の構造を持たないため、衰えによる動作の変化が起こりにくく、小じわやたるみなどが出てきて、初めて衰えに気づくのです」

 こうして年齢以上の老け顔を招いてしまうというわけだ。

特に50~60代の女性は更年期も含めて体質が変わってきます。東洋医学でいう陰虚と呼ばれる乾燥体質になると、皮膚などに潤いがなくなります。こうした体質の変化に加えてスマホの長時間使用という生活習慣が、肌の衰えを助長してしまうのです

 さらに、スマホを操作しているときは視線が下向きになるため頭が前傾し、背中も丸まった前傾姿勢になる。姿勢が悪くなるだけでなく、唾液の分泌を促す顎下腺(がっかせん)や舌下腺が圧迫され唾液の量が減ることで、口臭の原因にもなるというのだ。

「また、口まわりの筋肉を動かさないことや、画面の操作に集中して過緊張状態が続くことでも、唾液の量は減ってきます。その結果、口内で悪玉菌が増殖し、口臭が発生してしまうのです。ですからスマホの使用中にふと口臭が気になる人は、老け顔が進んでいるサインかもしれません

 中城先生は、口臭治療に特化した診療を16年以上続ける中で、5~6年前から、診察時に吐いた息を測定しても口臭を示す数値が上がらないのに、「どうしても口臭が気になって仕方がない」と訴える患者さんが年々増えてきたと実感。

「よくよく話を聞いてみると、『スマホをいじっているときに臭う』と言うのです。それでスマホを操作しているときに吐いた息を密封してもらい口臭の数値がわかる機械で測定すると、確かに数値が上がっていたのです。中には普通の状態の3倍近い数値の人もいました」

無言、無表情が老け顔を生み出す

 スマホによる老け顔を改善して若さを取り戻すには、表情筋を効率的に鍛えるのが一番の近道。

 そのために中城先生が考案したのが、「アゲアゲ歯ブラシストレッチ」と名づけた歯ブラシ1本でお手軽にできるストレッチ法だ。毎食後の歯みがきの後に行うことで習慣化しやすく、1回約3分、4つのステップで完結できる。

このストレッチを続けると表情筋が鍛えられるだけでなく、筋肉上にある美容に効果的なツボを口内から刺激することにより、肌のバリア機能である皮脂膜を再生させ、肌の潤いを回復させる効果もあります。実際、私の患者さんにも、このストレッチで老け顔や口臭の改善効果が得られています

 もうひとつ、簡単に取り入れられるのが、口の中で舌の位置を正しく保つこと。舌の位置なんて意識したことがない人がほとんどだろうが、舌の先端が上あごの前歯の付け根あたりから口蓋皺壁という、上あごの真ん中から横に広がるザラザラとしたしわに接しているのが、口を閉じているときの正しい舌の位置だ。

「これを意識するだけで舌の筋肉が鍛えられ、二重あごの改善も期待できますよ」

 ただ、歯ブラシストレッチや舌の位置の改善で、老け顔と口臭の対策はできても、原因であるスマホとの付き合い方を見直さなければ、根本的な解決にはならない。

私の病院で行った実験によると、スマホの連続使用で無言、無表情が続くことによって口臭を示す数値が出てくるのが、だいたい30分後くらいからです。そのくらいの時間が経過すると、口臭だけでなく表情筋にも負荷がかかってきます。

 なので、30分たったら、いったんスマホを置き、唾液の分泌を促すために少しあごを上げる姿勢になったり、会話をして表情筋を動かしたりしてください。また、できれば片肘をテーブルにつき、そちら側の手でスマホを持ち、肘で支えるようにして使うと、前傾姿勢になるのを防ぐことができます」

 まずは今日の寝る前の歯磨きから、歯ブラシを使ったストレッチを取り入れてみてはどうだろうか。

アゲアゲ歯ブラシストレッチ

 1回3分で老け顔を改善!

(1)歯ブラシの柄を使い、頬が膨らむように口の中から外に押し出す

(2)歯ブラシの柄を前後、上下に動かし粘膜をこすり上げる。ある程度力を入れ、イタ気持ちいいくらいの加減で行う

(3)膨らんだ頬を自分の力で押し返すように頬の筋肉に力を込め、歯ブラシを元の位置に戻してから、頬を普通の状態にする

(4)歯ブラシを縦にして上唇を持ち上げ、再び筋肉に力を込めて歯ブラシを押し返す。下唇も同様に行う。1か所につき、それぞれ5回を目安に

中城基雄先生●歯科医師・鍼灸師。1988年、中城歯科医院の2代目院長に就任。2004年に口臭専門のクリニックを開設。15年間で5000人の口臭を嗅ぎ分ける。著書に『スマホがあなたをブスにする』(大和出版)ほか。


取材・文/伊藤淳子

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