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「何をしたいかが重要」進路に注目の悠仁さま、受験失敗を乗り越えた姉・佳子さまから学ぶこと

週刊女性PRIME / 2024年11月3日 21時0分

悠仁さまと佳子さま

《幼稚園や小学校、中学校に通っていた日々がついこの間のことのように感じていますが、もう成年なのかと思うと、時が経つのは早いと実感しています。この18年の間、多くの方々が、その時々にさまざまな形で心を寄せてくださいました。深く感謝申し上げます。そして、今まで育ててくれた両親と姉たちにも感謝しています》

18歳成年の誕生日を迎えた悠仁さま

 9月6日、秋篠宮ご夫妻の長男で筑波大学附属高校3年生の悠仁さまは、18歳の成年の誕生日を迎えた。民法の改正で成年が18歳に引き下げられ、成年皇族となった悠仁さまは、誕生日前に冒頭のような感想を発表し、姉の佳子さまや両親たちに感謝の気持ちを伝えた。

 2014年12月、20歳の成年の誕生日を迎えた際の記者会見で佳子さまは、悠仁さまが生まれて非常にうれしかったと、次のように素直に述べている。

「弟につきましては、私は幼いころから弟か妹が欲しいと思っておりましたので、弟が生まれたときは非常にうれしかったことをよく覚えております。年は離れておりますが、ケンカをしたり一緒に遊んだりしております。最近は姉が海外にいて、また、両親も仕事で家にいないことが多かったため、2人で折り紙をしたり本を読んだりして過ごす時間もございました」

 悠仁さまが生まれたとき、佳子さまは11歳で、学習院初等科6年生だった。以前、この連載で紹介したが、紀子さまは、胎盤の一部が子宮口をふさぐ「部分前置胎盤」と診断され、予定日より約20日早い帝王切開での出産となった。

 佳子さまは、入院している母親をほぼ毎日のように見舞い、紀子さまのそばで学校の夏休みの宿題をしたり、留守中の家の様子やフィギュアスケートの練習について楽しそうに話してくれたと、紀子さまは記者会見で紹介していた。

 母親思いの優しい佳子さまだが、もしかしたら悠仁さまの誕生を、母のそばで、今か、今かと心待ちにしていたのかもしれない。悠仁さまが幼少のころ、室内でおもちゃを使って遊んだり、庭の滑り台で弟の面倒を見たり、あるいは木々が生い茂る赤坂御用地を悠仁さまが乗ったベビーカーを押して歩く佳子さまの写真や映像を、私は見たことがある。佳子さまは生まれたときから、可愛い弟のことが大好きだったようだ。

年の離れた弟と遊ぶ佳子さまたち

 そういえば、2015年12月29日のことだった。これもこの連載で触れたことがあるが、悠仁さまが9歳で小学生のとき、私は、佳子さまの誕生日祝いの記帳をするため午後、秋篠宮邸を訪れた。

 すると、玄関前で子どもたちが遊ぶ声がした。こうした場になぜ子どもがいるのだろうと不思議に思い、近づいてよく見ると、声の主は悠仁さまだったことがある。その後ろには、姉の佳子さまたちがいた。玄関前の車寄せは舗装されており、3人でローラースケートを楽しんでいたのだ。

 サイクリングで使うような頑丈なヘルメットをかぶり、キャッキャッと大きな声で姉たちと戯れる姿は、まさしく普通の小学生の男の子であった。

 当時、佳子さまは21歳で、年の離れた弟への面倒見のよさにも感心したことがある。このように、とても仲良しだった姉と弟。それだけに、悠仁さまの成年を、佳子さまは心から喜んでいると思う。

 高校3年生といえば、大学受験の真っただ中にある。世間では、「東京大学進学説」がしきりに取り沙汰されるなど、悠仁さまの進路が大いに注目されている。猛暑が続いたこの夏、受験勉強が忙しい合間を縫って悠仁さまは、公的な活動に取り組む両親と一緒に各地に出かけた。

 7月31日、秋篠宮ご夫妻と悠仁さまは、岐阜市で開かれた全国高等学校総合文化祭(総文祭)総合開会式に出席した。“文化部のインターハイ”と呼ばれるこの催しに悠仁さまは、1年生のときから3年連続で出席し、同じ世代の高校生たちと交流を深めている。

 8月25日には、京都市左京区の国立京都国際会館で行われた「国際昆虫学会議」の開会式に秋篠宮ご夫妻が出席した。この国際会議で悠仁さまは、トンボの生態についてポスター発表を行う研究グループに参加しており、主催者側からの招待を受けて私的に来場した。開会式後にご一家は、国内外の昆虫学者らから研究内容について説明を受けるなど、研究者たちと意見交換した。

父・秋篠宮さまが語った長男の進路

《今は(略)進路実現に向けて努めつつ、学校行事を含め、残り少ない高校生活を大切にしたいと思います。今後も一つひとつ経験することを通して学びを深め、さまざまなことを吸収して、成長していきたいと思います》

 悠仁さまは、18歳の誕生日前に発表した感想の中で、自分自身の進路についてこのように綴っている。父親の秋篠宮さまは、昨年の誕生日会見で、長男の進路について次のように語った。

「卒業して例えば大学に行くというときに、本人が何をしたいかということがやはり一番大事なのだと思います。そういうことができるような場所に行ってくれたらいいのではないかなと私は思います」

 人生の大きな節目である進路の選択は、誰しも思い悩むところである。以前、この連載で紹介したとおり、佳子さまは'13年春、学習院大学に内部進学したが中退している。その後、姉の母校でもある国際基督教大学(ICU)にAO入試で合格し、入学した経緯がある。佳子さまは'14年12月29日、20歳の成年を迎える前に行われた記者会見で、

「学習院大学を退学した理由ですが、私は幼稚園から高校まで学習院に通っており、限られた一つの環境しか経験できていないと感じることが多くございました。そのため、中学のころから別の大学に行きたいと考えるようになり、受験いたしましたが不合格となったため、内部進学で学習院に進学いたしました」

 と振り返っている。

 ある大学を受験して不合格となった体験を持つ佳子さまなら、両親や友人たちとは異なる視点から有意義なアドバイスをしてくれそうだ。弟思いの佳子さまは、悠仁さまの進路をとても心配しているはずである。失敗を乗り越え、こうして立派に活躍している佳子さまから、悠仁さまはたくさんのものを吸収してほしい。

<文/江森敬治>

えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に『秋篠宮』(小学館)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)など

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