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《嫌いなタレント政治家ランキング》元アナと元アイドルを抑えた断トツ1位は“ミリオン歌手”

週刊女性PRIME / 2024年12月2日 11時0分

左から今井絵理子、生稲晃子、丸川珠代

10月の衆院選では自民党が予想以上の大敗、迷走が続く石破茂内閣は支持率もダダ下がり……。今井絵理子氏、生稲晃子氏の政務官就任が話題だが、国民からのタレント議員の評価は実際どうなのか。大人男女にアンケートを取った結果は納得!? 意外!? 令和の時代に好かれる政治家と嫌われる政治家、その差はいったい?

 石破茂首相が衆議院を解散したことに伴う、第50回衆議院総選挙が10月27日に投開票された。自民党の「政治とカネ」にフォーカスが当たった今回の選挙では、大物議員が落選する波乱が起きる一方で、具体的な政策を掲げる国民民主党が躍進するなど、国民のシビアな審判が下された。この影響は、来夏に行われる参議院選挙まで続きそうで、人気や知名度だけが先行するタレント議員たちは戦々恐々としているかもしれない。

 そこで本誌では、全国の30歳以上70歳以下の男女500人を対象に、「令和に入ってから実績を残したと思う(=好きな)タレント政治家と実績を残していない(=嫌いな)タレント政治家」をアンケート。実績や政策が明確ではないタレント政治家は、お役御免になるかもしれない!?

「裏金問題で有権者が裏切られたと感じた」

 まず、嫌いなタレント政治家の5位にランクインしたのは、「言動に品がなさすぎた。政治家が有権者にお助けくださいなんて言ったらおしまいです」(55歳・東京都・女性)といった意見が届いた丸川珠代氏。これまで環境大臣やオリンピック・パラリンピック担当大臣などを歴任してきたが、政治資金収支報告書に822万円の不記載が判明し、裏金問題の渦中の人物に。選挙中は、「どうかお助けください!」と絶叫する姿が注日を集めたが、むしろ反感を買ってしまったことは、このアンケートからも明らかだろう。

 政治や歴史に精通する評論家で国士舘大学大学院客員教授の八幡和郎さんは「丸川さんを元タレントとして扱っていいかは再考の余地があるが」と前置きしたうえで、「キャスターやコメンテーターといった肩書を持つ政治家は、クリーンで知的ととらえられるため好意的な票を集めやすい。だが、裏金問題で裏切られたと有権者が感じ、これほどまでの逆風が吹いたということなのでしょう」

 比例区への重複立候補が党から認められなかったため復活当選もできず、夫である大塚拓元内閣府副大臣も落選。今後どう信頼を取り戻すのか見ものだ。

 続く4位にランクインしたのは、れいわ新選組の党首、山本太郎氏。「消費税廃止や給付金支給などバラマキを訴えているが、聞こえがいいことばかり言っている。絵空事だけでは政治はできません。党の代表なのだから批判ばかりでなく、具体性のある議案を出すべき」(51歳・熊本県・女性)と手厳しい声が集まった。

「元おニャン子に何ができるんだ」

 トップ3は、第2位が同票。「年金未納はもってのほか。義務を果たさない社会人が議員なんてありえない」(59歳・福岡県・女性)といった意見が集まったのは中条きよし氏。2022年の参議院選挙で日本維新の会から立候補し、比例代表で当選。自身のヒット曲『うそ』になぞらえて、「うそのない政治」を掲げていたが、翌年に年金保険料の未納問題が明らかになり、有権者を「うそでしょ……」とあきれさせたのは記憶に新しいだろう。また、参議院文教科学委員会で自身の新曲とディナーショーの宣伝をしたことも非難の的となった。

 こうしたタレント気分が抜けていない政治家に対する嫌悪感は強く、中条と同じ年に東京選挙区から出馬し、初当選を果たした生稲晃子氏も、同票で「嫌い」の烙印を押されてしまった。その理由は、「最低限の技量や知識は必要。落ち目のタレントが政治家に転向する典型例。都合が悪くなったとき逃げる姿も悪印象」(42歳・茨城県・女性)

 自身の乳がん闘病経験から、治療と仕事の両立支援をしたいと打ち出してはいるものの、実行力が見えない限り「元おニャン子クラブに何ができるんだ」と後ろ指をさされても仕方がないかもしれない。だが八幡さんは、「元アイドルは仕事柄、他の政治家と同じことを言っても共感を得やすいのです」と話す。

「例えば、元女優・タレントで参議院議員の山東昭子さんは応援演説の名手です。生稲さんにも華やかさがあるのだから、政治のことを学びつつ、自分の長所を生かした政治活動ができるはず」(八幡さん、以下同)

 たしかに、故・アントニオ猪木さんは1990年に起きたイラクによるクウェート侵攻時に、人質となった日本人を解放するため奔走したし、北朝鮮との関係改善にも尽力した。国会議員は713人もいるのだから、全員に同じ路線など求めていない。元アイドルだからこそできることを実行すれば、今後の評価は変わるかも。

 そして、第1位は、ほぼダブルスコアで大差をつけた元SPEEDの今井絵理子氏。シングルマザーとして聴覚障害のある長男を抱えながら働く姿が支持を集め、2016年に初当選したのだが……。

「フランスの報告書、どうなったの? 子育ての上では同じ母として事情を察しますが、人の道に外れた行動が目立つ。国会議員として仕事をしてください」(55歳・山形県・女性)といった辛辣な声が後を絶たず。なお、本誌では3年前にも「嫌いなタレント政治家ランキング」を実施。このときも2017年に報じられた神戸市議会議員との不倫疑惑への非難が集中し、圧倒的な強さ(!?)を見せつけ1位に。3年たっても、汚名を返上できるほどの活動をしているとは見なされていないだけに、来夏は厳しい戦いが予想されそう。

1962年からあったタレント候補批判

 タレント議員に対して厳しい指摘が届きがちだが、「そうした存在は、50年以上前からいる」と八幡さんは説明する。

「1962年に、タレントだった故・藤原あきさんが参議院議員として当選します。この時代は、日本全体を一つの選挙区として扱う『全国区制』が導入されていたのですが、藤原さんはトップ当選を果たす。それまでも政治実績のない有名人候補はいましたが、学識経験者などが主流。知名度だけが取りえの候補が大量得票したことで、タレント候補への批判がわき上がりました」

 好きなタレント議員は、そうした“タレント享受”を感じさせない活動を行っているともいえる。

 第5位にランクインした「嫌いな」では6位の三原じゅん子氏には、「子宮頸がんワクチンの普及に尽力した。タレントから転向した政治家としては努力していると思う」(60歳・佐賀県・男性)といった意見が集まるように、元タレントであっても行動力があれば評価されることがわかる。三原氏は、2010年の参議院選挙で初当選し、これまで当選3回。こども政策担当大臣、少子化対策担当大臣などを歴任し、今ではベテラン政治家の風格すら漂いつつある。生稲氏を上手にリードしてほしい!

 また、第4位の沖縄県知事・玉城デニー氏は、ラジオパーソナリティー、タレントを経て、2002年に沖縄市議会議員に初当選。その後、衆議院議員に当選すると4期を務め、2018年に沖縄県知事となる。実績があるため、「沖縄の良いところを発信してきたことに加え、軍備増強に異を唱える人がある程度いたほうがいいと思うので賛同できる」(51歳・福岡県・女性)といった支持が集まった。

 また、3位の森田健作氏も、1992年に参議院議員に初当選すると、その後は文部政務次官などを歴任するまでに。千葉県知事選挙では一度苦杯をなめるが、二度目の挑戦(2009年)で当選。「地元の千葉を盛り上げてくれて、今の人口増加の礎を築いたと思う」(53歳・千葉県・男性)など千葉県民からも評価されている。

見事1位は小池百合子

 2位は「嫌いな」で4位になった山本太郎氏。いずれにせよ注目度が高いということが証明された。「今の腐った自民党政治に風穴をあけてくれる可能性がある人物だと思う」(60歳・愛知県・男性)といった期待も多く、賛否渦巻くタレント政治家であることは間違いない。

「典型的なポピュリストだが、演説は抜群にうまい。だからこそ、好き嫌いが分かれるのも納得」と八幡さんが語るように、エリート層を批判し、民衆へ直接訴える姿勢は、良くも悪くもクセがすごい。とはいえ、先の総選挙では議席数を9まで増加。弱小政党を着実に大きくしている手腕は認めざるをえない。

 たとえタレントであっても、議員として実績や経験を積めば一定の評価が集まることが示唆されたわけだが、見事1位に選ばれた小池百合子氏も例に漏れない。

「賛否両論はあるが、コロナ禍の対策や子育て世帯への支援など意志を持って取り組んでいる姿勢が見える。都政に真摯に取り組んでいて、一定の結果は残していると思う」(46歳・東京都・女性)

 今回の総選挙では、元タレントの森下千里氏が自民党から比例代表東北ブロックで立候補し、初当選を果たした。資質を疑う声もあるが、数年後、再びこうしたランキングがあったとき「好きな」に入っていることを期待したい。最後に八幡さんが、こんな提言を。

「今後はテレビ以外にもSNSやYouTubeで人気を集めた人が立候補することもありえる。知名度があればタレント化してしまうともいえるため、タレント“風”政治家も増えてくるのではないか。タレント、アスリート、キャスター、ジャーナリスト、俳優……というように細分化していることもあり、タレント政治家として十把一絡げに見なすのではなく、タイプをいくつかに分けて論じることも大事でしょう」

 はたして、来夏に行われる参議院選ではどのように明暗が分かれるのか。

※インターネットアンケートサイト「Freeasy」にて10月下旬、全国の30歳以上70歳以下の男女500人を対象に選択方式で実施

八幡和郎●評論家、歴史作家、国士舘大学大学院客員教授。1951年、滋賀県大津市出身。東京大学法学部を経て1975年に通商産業省入省。入省後、官費留学生としてフランス国立行政学院(ENA)留学。著書多数。最新刊は『紫式部と武将たちの「京都」』(光文社知恵の森文庫)


取材・文/我妻弘崇

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