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《中年女性の婚活のリアル》10年不倫で気づけば50歳、初婚と再婚のカップルに持ち上がる問題点

週刊女性PRIME / 2024年12月13日 11時0分

※写真はイメージです

 最近は、50代、60代、70代の婚活も盛んです。この世代になると、初婚同士とは限らず、再婚同士、再婚と初婚のカップルの組み合わせもあります。この中で、お付き合いに入ったときに難しいのが、再婚と初婚のカップルです。
 仲人をしながら婚活現場に関わる筆者が、目の当たりにしている婚活事情を、さまざまなテーマ別に考えていく連載。今回は、再婚と初婚のカップルに持ち上がる問題点について、考えてみましょう。

10年の不倫がもたらした結末

 みゆきさん(50歳、仮名)は、これまで一度も結婚したことがなく、「この先ひとりで歳を取るのは寂しい」と、結婚を真剣に考えるようになりました。

 入会面談に来たときに、みゆきさんは言いました。

30代後半から10年、不倫をしていました。『妻とは別れて、キミと一緒になりたい』と言われていました。これって、不倫の常套句(じょうとうく)。頭ではわかっていても、相手のことが好きだったから、心のどこかで淡い期待を抱いてしまった

 そして、年月を重ねてしまったようです。しかし47歳になり50歳が見えてきたころから、「こんな付き合いをしていても、未来に結婚はない」と、冷静に考えるようになりました。

 ただ、一度結んでしまったご縁は、なかなか断ち切れません。また、その年月が長いほどに、関係を終わりにするには、きっかけと勇気が入ります。

 そんなとき、最愛の母が病気で亡くなりました。みゆきさんは、47歳になっていました。母ひとり、子ひとりの母子家庭で育ったので、一人取り残された気持ちになりました。

「そこで、目が覚めました。彼には法律で認められた家族がいる。でも、私はひとりぼっち。婚姻届ってたった1枚の紙切れなんですが、それがあるかないとでは、関係が大きく違う。

 私が病気で倒れても、彼は保証人になれない。保証人になってくれる母は、いなくなってしまった。彼とはキッパリ別れて、これからの人生をともに歩けるパートナーを見つけて結婚しようと思いました」

 そこで、みゆきさんから別れを切り出したそうです。

「彼は、少し悲しそうな顔をしましたが、別れることをすんなりと受け入れました。彼の薄い反応に拍子抜けしましたが、奥さんと私の間を行ったり来たりする関係に、もう疲れていたのかもしれません」

 こうして心機一転、新しい出会いを期待したのですが、40代後半になると、自分の生活圏内には、なかなか素敵な人との出会いがなかったようです。お花見やワイン会などのイベントを楽しみながら、40代、50代が婚活できるサークルに登録をしたようですが、そこではいい出会いがありませんでした。

「10年不倫にかまけていたことを、後悔しました。女性って年齢を重ねるとともに、手放すものが出てくる。40歳になったとき、『今彼と別れてほかの人と結婚したら、子どもも持てるかもしれない』と思いました。

 でも、実行に移すわけでもなく、ずるずると関係を続けていた。46歳になったときに、『私は子どもを持てない人生になったな』と、諦めました。また歳を重ねるほどに、いい出会いもなくなっていきました」

50代婚活で選ぶべき男性とは

 そこで、50歳になり、結婚相談所のサイトに登録をして、本格的に婚活をスタートさせたのですが、7人目のお見合いを終えたときに、こんなことを言いました。

「自分を棚に上げているは承知ですが、これまでお会いしてきた男性でいうと、50歳で初婚の方との結婚は、難しいと思いました。これまで恋愛をしてきた経験がなく、女性とコミュニケーションを取るのが苦手な方が多い。

 そして、そういう方は、真面目なのだけれど頑固で自分の考えを曲げなくて、女性を受け入れる懐の深さがない」

 どうも不倫していたお相手と比べているようでした。彼は、奥さんも子どももいて、そこに愛人を作るくらいですから、女性の扱いに手慣れたのでしょう。

 そこで、筆者は、こうアドバイスしました。

初婚者よりも、再婚者に絞ってお見合いをしてみたらどうでしょう。例えば、その方にお子さんがいたとしても50代ならば、お子さんも社会人なのでは? たとえ学生だったとしても大学生くらい。子どもが大きかったら、父親の再婚も大人の目線で認めてくれると思うんですよ」

初婚女性が、再婚子持ち男性に感じる嫉妬

 こうして、再婚で子どもがいない方、または子どもがいてもある程度大きくなっている方を中心にお相手探しをするようになりました。

 そんなときに、おさむさん(56歳、仮名)とお見合いをして、意気投合。仮交際にから真剣交際に入ることになりました。

 ところが、お付き合いが進むにつれ、気になることが出てきました。おさむさんには、25歳になる息子と23歳になる娘がいます。すでに2人とも働いていて父親とは別居しているのですが、関係は良好。

 ことに、娘は甘え上手で、服や小物などの欲しいものがあるとねだってくる。父親も娘には寛容で、一緒に買い物に行っては、それらを買ってあげているというのです。

「彼が、『今週末は娘と買い物に出かけるんだ。あいつは、全くちゃっかりしていて、俺を財布だと思っているんだよ』という言葉を聞いたときに、私、なんかモヤッときちゃって。娘さんにヤキモチを焼いていた」

 また、「再婚しようと思っている」と、おさむさんが娘に伝えたとき、それを「反対された」とも。娘は言ったそうです。

「もしお父さんが再婚したら、財産の半分は、その人のものになるんでしょ。お父さんとお母さんが築いた財産でしょ。何か嫌だな」

 おさむさんは、悪気なくそれらを伝えてきたのでしょうが、その言葉を聞いて、みゆきさんは、この交際を終了することを決めました。

シニアの結婚、再婚において大切なこと

「ほかのお相手を探します。私に子どもがいたら、彼の子どもの気持ちも理解してあげられたかもしれないけれど、私は初婚で、この歳でも結婚には自分なりの夢があります。

 相手の子どもに歓迎されない結婚はしたくないです。それに、もしおさむさんと結婚したら、何十年後かに彼が先立ち私が残されたときに、財産分与で揉める気がします」

 さらに、こう続けました。

「これからまた婚活の再スタートですが、選ぶお相手は、再婚でも子どもがいない方。子どもがいても、子どもは男の子に限定にします」

 子連れ同士の再婚なら、こんな問題は起こらないでしょう。以前、筆者の相談所で、子どもがいる51歳の女性が婚活をしているときに、こんなことを言っていました。

「子どもは、もう大学生で手はかかりません。でも、社会人になるまでは、私がいろいろと面倒を見たいし、なんでも相談に乗れる風通しのいい関係でいたい。再婚する相手は、子どもがいる男性でないと、私が子どもを思う気持ちを理解してもらえない気がします」

 シニアの結婚は、20代や30代の結婚とは異なります。それまで歩んできた人生の経験が長く、再婚者には1つの家庭を築いてきた歴史もあります。

 生きてきた時間が長いぶん、それまでのお互いの歴史や状況を全て受け入れ、そこから2人の新たな生活を築いていく結婚となるのです。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。新刊100日で結婚(星海社)好評発売中。公式サイト『最短結婚ナビ』 YouTube『仲人はミタチャンネル

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