小学生向け雑誌の“デパコス紹介”に「ほんとやめてほしい」親の苦悩と学生のメイク事情
週刊女性PRIME / 2024年12月21日 12時0分
女子小学生向け雑誌『ちゃお』(小学館)12月号で、明らかに小学生向けではないコスメ用品“デパコス”が紹介されており話題になっている。
もともとは働く女性などをターゲットとしたデパートで販売されている高価なコスメが、女子小学生向けの媒体に載っているというのは、たしかに衝撃である。
“まだまだ必要ない”困惑する親たちの声
しかも雑誌で紹介されていた化粧下地「ポール&ジョー モイスチュアライジング プライマー30ml」は4070円(税込)、アイシャドウ「ジルスチュアート ブルームクチュール アイズ6g」は6380円(税込)と、社会人女性でさえ手が伸びづらい価格帯の商品だ。
小学生が使うなんて言語道断と感じる人は多いだろう。
Xではこの掲載について、次のような批判的な声が多く寄せられていた。
《化粧なんてひとっつも必要無い時期の子供に化粧品勧めるなって感じ。そして今の子供は、買ってくれないと毒親だの親ガチャハズレだの言うでしょ》
《こういうのほんとやめてほしい。この雑誌のせいじゃないけど、小学生からメイクするのが当たり前で、うちの娘もコスメばっかり(100均のがメイン)買ってる》
《全国の子どもたちへ。メイクに憧れる時期かもしれないけど、その化粧品の価値がわかる大人になってこそ、本当に素敵なメイクができるんじゃないかな。とおばちゃんは思います》
そもそもまだ幼い小中学生の段階で、コスメ用品を必要とする風潮があることに困惑する親の意見も多い。
《娘の中学でデパコスしか買ってないとか言うてる子がいるんだけどめんどくさい》
周囲の友人にデパコス商品を自慢しマウントを取る中学生が現れているというのだ。このXポストは中学生の娘を持つ母親の投稿のようだが、12月17日現在で10万“いいね”を集めているため、やはり共感する人が相当数いるようだ。
都内に住む現役女子中学生にインタビュー
女子中学生の恐ろしいコスメ事情が垣間見えるが――今回は都内の中学校に通う現役女子中学生に、中学生のメイク事情を聞いてみた。
都内の公立中学校に通う中学2年生のAさん。学校ではメイク禁止のため、休みの日に月2回程度メイクをして遊びに出かけるという。
「メイクしはじめたのは中2になったばかりのころ。メイクしている先輩に憧れていてずっと興味がありました。それから学年が上がってから部活の先輩と新大久保に遊びに行ったときに韓国コスメのおすすめを聞いて、自分で買うようになったんです。
同学年でメイクする子はまだほとんどいなくて、私の知ってる限り2、3人ぐらい。高校生になってからメイクするっていう感覚の子が多いんじゃないかな。だからいまはみんな、メイクよりもスキンケアや前髪のセットに力を入れていますよ。
購入するコスメはだいたいプチプラコスメ(安価なコスメ)か価格帯の低めな韓国コスメですね。デパコス商品は買ったことありませんし、使っている人はさすがにいないと思います」(中2・Aさん、以下同)
SNSでは美容関連の情報が溢れている
TikTokやInstagram、YouTubeなどのSNSでは美容関連の情報が溢れ、中高生に人気の美容系インフルエンサーがデパコス商品を紹介することも珍しくない。そのような発信を見て、無闇に商品が欲しくなってしまうことはないのだろうか。
「TikTokでスキンケアやメイクの情報を集めることが多いんですが、普段見ているインフルエンサーがデパコス商品を紹介していると『いいなぁ、使いたい!』と思います。でも買えない金額ですし、諦めます。高校生以上になったら『買ってみたいなぁ』と思う程度です」
Aさんのように「憧れはするけれど手が届かない」と冷静に受け止めている中学生も多い。お小遣いのなかでコスメのやりくりをしているのだろうか。それとも欲しいものがあったときに親におねだりするのだろうか。
「欲しいものがあるときに親に買ってもらいますが、5000円ぐらいする高いのはさすがに『ほしい』とは言い出せません……。どうしても欲しいものがあれば誕生日にお願いするかもしれません」
ちなみにAさんと同じくメイクをしている友人や先輩は、1か月5000円程度のお小遣い制の人が多いのだとか。
「5000円のお小遣いのなかで、コスメにかける金額は大体2000円~3000円だそうです」
――本来、小中学生には必要のない高価なコスメ。しかし、彼女たちが触れるSNSや雑誌では、そういった情報で溢れているのが現実なのだ。
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