「マスコミとしてどうよ」日テレ『イッテQ』直前変更の理由に視聴者失笑、“やらせ”の反省はどこへ

『イッテQ』（日本テレビの公式ホームページより）

　波紋を呼んだ『世界の果てまでイッテQ!』（日本テレビ系）の“直前”の放送内容変更。

　夜の放送を控えた2月2日に更新された番組のXにて、《〈お知らせ〉撮影協力先について確認事項が発生したため、本日の番組の内容を変更して放送致します》と告知。3日には《〈2月2日（日）の放送内容変更について〉韓国でのロケ企画の撮影協力先について確認事項が発生したため、急きょ放送内容の変更を行いました。現在も確認作業を続けております。この企画を楽しみにしていただいた視聴者の皆様、出演者をはじめ関係者の皆様にお詫び申し上げます》と確認事項の内容について触れていた。

　騒動の背景をスポーツ紙記者が解説する。

「この日はタレントが韓国を訪れ、小中学生によって構成される芸術団に入門し舞踊を習うロケVTRが放送予定でした。しかし、この団体は旧統一教会と深い関わりを持つ『リトルエンジェルス芸術団』だったのです」

　旧統一教会は2022年7月に発生した安倍晋三元首相銃撃事件を皮切りに、信者が行う多額の献金などの問題が大きくクローズアップされ社会問題化した。現在は団体への解散命令請求をめぐって裁判所で審理が行われている。

《もうこのテレビ局は終わっています》

　こうした経緯もあり、直前というタイミングにも関わらず、放送内容変更に踏み切ったのだと思われる。だが、ネット上ではツッコミの声が相次いでしまった。

《まさか統一教会の舞踏団「リトルエンジェルス」を知らんかったの??》

《そもそもネットでちょっと調べればリトルエンジェルスの創設者が誰かなんてすぐ分かる。そんな簡単な調べもせずに韓国まで取材に行ってしまう。しかしも編集まで終えて、放送間際に番組差し替えなんて、もうこのテレビ局は終わっています》

《分かってなかったと言う事自体がマスコミュニケーションとしてどうよ?ーと思えてしまいます。ちょっと調べればすぐわかる事です。取材する場合相手の背景や歴史など調べてから訪ねるのは取材の基本と聞いてましたが》

　こうした声が相次ぐ背景を制作会社プロデューサーが解説する。

「ネット上では、やはり日本テレビと制作陣の圧倒的なリサーチ不足を指摘する声が相次いでいます。ただ『イッテQ!』のような海外ネタを取り上げる番組は、基本的には現地のコーディネーターが企画出しやロケの手配を行います。

　お祭り企画の“やらせ”疑惑が取り沙汰された時にも、日テレ側は現地コーディネート会社の主導によるものと強調し幕引きを図りました。コーディネーターに丸投げする体質は変わっていないのでは」

　ごく簡単なネット検索で出てくる情報を取りこぼすようでは、今後が思いやられるところだ。