コンセプトが謎すぎる... タミヤの過去製品「むかつくアイツを謝罪させる工作模型」が話題に

Jタウンネット / 2019年11月21日 17時0分

Yuki(@Yuki02512576)さんのツイートより(画像は編集部で加工)

「机をたたいて、おこって下さい。人形が頭を下げてあやまります」

なんだか奇妙な工作セットが見つかった。


ツイッターユーザーのYukiさんは、2019年11月14日にこちらの写真を投稿した。

木製のデスクと人形が描かれたパッケージと、説明書の一部だ。デスクの隅には「えらい人」と書かれたデスクサインが置かれている。どうやら人形がお辞儀をするおもちゃらしい。

Yukiさんに話を聞いたところ、近所のリサイクルショップでこちらを発見し、800円で購入したそうだ。

Yukiさんは「本当に申し訳ない」と前置きしつつ、こうつぶやいている。

「な に こ れ」

深々と頭を下げる人形

これは、模型メーカーのタミヤ(静岡県静岡市)が販売していた工作模型「『申し訳ない』工作基本セット」だ。商品説明のイラストを見てみると、その構造がわかる。

Yukiさんのツイートより(画像は編集部で加工)
Yukiさんのツイートより(画像は編集部で加工)

デスクの天板の下には音を感知するセンサーがあり、モーターと連動しているようだ。モーターには人形の足と接続した歯車が付いていて、デスクを叩くと人形が立ち上がり、深く頭を下げる形になる。

Yukiさんのツイートより(画像は編集部で加工)
Yukiさんのツイートより(画像は編集部で加工)

つまり、「えらい人」の机を叩いて怒ると、「申し訳ない」と謝ってくれる、というわけだ。商品説明には「いばったアイツにコラッ、といっぱつ。気分スッキリのエレクトロニクス工作組立てセットです」と書かれている。

結局、これはなんなのか。

Jタウンネット編集部は20日、タミヤを取材した。

対象は子どもだけじゃない?

取材に答えてくれたのは、タミヤの営業担当者・広報担当者の2人。営業担当者によると、「『申し訳ない』工作基本セット」はものづくり(模型工作)の楽しさを伝える「工作シリーズ」のラインアップの1つで、1986年~1995年に販売されていた。組み立てて遊ぶことで、センサーやギヤの動きを理解することができるという。

「この製品はユーモアの要素を加えることで付加価値を高めています」

とのこと。昔の商品のため、「なぜ人形に謝らせたのか」といった商品企画の背景などはわからないようだが、広報担当者が当時の販促チラシの内容を教えてくれた。ちょっと長いが、引用したい。

「たとえばの話しが、いばりかえった上役とか、宿題たっぷりの学校の先生。もちろん公約をちっとも守らない政治家もそうなら、お役所仕事の役所の係もそう。さらにせっかく応援しても負けてばかりのプロ野球チームの監督。まだまだあって、とかく世の中、腹の立つ奴は多いもの。そんな時には遠慮は無用、何も言わなきゃ体に悪い。机をたたいてコラッ、といっぱつ。天にかわってしかってやろう。イスにすわってふんぞり返ったアイツが、ペコリと頭を下げて平謝り。気分はスッキリ日本晴れ。タミヤの『申し訳ない』工作基本セット。明るい明日を約束しての新発売です」

なんとも調子がいい。特に中盤なんかは声に出して読みたい日本語だ。

しかし、「学校の先生」や「政治家」「プロ野球チームの監督」はまだしも、「いばりかえった上役」や「お役所仕事の役所の係」が例に上がるとは、これは子ども向けのおもちゃではないのだろうか?

不思議に思って広報担当者に聞いてみると、

「今回の製品に限らず、弊社製品全般について言えることですが『子供向け』と定義した物はありません」

とのこと。

「『申し訳ない工作基本セット』に限りませんが、弊社の製品は『おもちゃ(玩具、トイ)』として定義しておりません。
組み立て作業を通して、部品の機能や動きの仕組みを楽しみながら学び、さらに独自の工夫を加えて自由な発想や応用力を養う、教材としての意味合いも持つ工作模型です」

「『申し訳ない』工作基本セット」も、人形に顔を描いたり、彫刻刀で好きな形に削ったり、謝らせるのではなく「いらっしゃいませ人形」として使ったりと、好きに工夫して楽しめるようだ。

Yukiさんのツイートより(画像は編集部が加工)
Yukiさんのツイートより(画像は編集部が加工)

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