失われていた福島県民のソウルフードが帰ってきた 材料も作り方も味わいも以前のまま...「おかえり凍天!」

Jタウンネット / 2020年9月30日 17時0分

「凍天」(画像は四季しのぶさんのツイートより、編集部で加工)

あの、福島県民のソウルフードが帰ってきた。

ツイッターで、そんな投稿が注目を集めている。

「おかえり凍天(しみてん)!」――。凍天とは、凍らせて乾燥させた餅「凍(し)み餅」を水でもどし、ドーナツ生地でくるんで揚げた菓子だ。

店頭の立て看板には

「木乃幡のオリジナル製法の福島名物・凍天。サク・フワのドーナツ生地は、ほのかに甘い。よもぎの香りがほのかに香る凍餅が絶妙の味わい。洋菓子と和菓子が融合した福島発祥のお菓子です」

とある。

「木乃幡(このはた)」とは、かつて「凍天」を製造・販売していた会社だ。11年の東日本大震災で工場が被災し、業績が悪化し、多額の負債を抱えることとなった。19年には事業停止し、ツイッターでは「凍天食べらない悲しいですね」「大好きな凍天なくなるの悲しい」など惜しむ声が寄せられていた。

そのため投稿者も「福島のソウルフードが約1年半ぶりに帰ってきたぞー!」と喜びを隠せない様子。他のユーザーからは、

「おかえりなさい!」
「行かねば!」
「凍天復活しましたか!待ってました、ずっと」

といった歓喜の声があがっている。

販売しているのは「国見名鉄レストラン」

写真を投稿したのは、ツイッターユーザーの四季しのぶ(@shikishinobu)さん。29日の13時頃に福島県の国見サービスエリア(東北自動車道)下り線にて撮影したものだ。

この日、国見SA下り線は約2年の工事を終えてリニューアルオープンした。その一角で、「凍天」は販売されているという。

29日、Jタウンネットが四季しのぶさんに話を聞くと「9月中旬頃に凍天が復活するという話を聞いていたので、復活当日を狙っていきました」と述べた。

「あの食感と味わいは紛れもなく凍天です。揚げたての衣のサクサク感と凍み餅のねっとり感が絶妙で、それらを包み込むほんのりとした甘さも素晴らしいです。お腹も心も幸福になれる福島が誇るソウルフードです!」(四季しのぶさん)


福島民友新聞のみんゆうNetが9月17日に配信した記事「東北道『国見SA下り戦』9月29日オープン!上り線10月28日」では、「テークアウトでは、(中略)昨年事業を停止した『木乃幡』の名物『凍天(しみてん)』も復活する」とある。

木乃幡が事業を再開し、「凍天」を復活させたということなのだろうか。

調べてみると、国見SAで「凍天」を販売しているのは国見名鉄レストランという店舗だった。

Jタウンネットは29日、同店の支配人・遠藤一夫さんに詳しい話を聞いてみた。

「元々、国見名鉄レストランでは2011年7月から、国見サービスエリアで凍天の販売をしていました。
当時、オープンに合わせて、木乃幡さんの社員がうちにきて、作り方を教えてくれたりしました。逆に、木乃幡の福島店へ弊社社員が作り方を学びにいったこともあります。
ところが震災等の影響で、19年に木乃幡さんが事業停止し、キノシタコーポレーションという会社が『木乃幡』と『凍天』の商標の権利を買い上げ、登録されました。そして国見サービスエリアの商業施設がリニューアルすることを受けて、元々凍天の販売をしていた弊社で木乃幡の凍天として販売してみないか、と声がかりました」

こうした背景から「木乃幡」と「凍天」を商標登録している会社と契約を結び、29日から「凍天」の販売に至ったという。

直接教わっていただけあって、国見名鉄レストランが作る「凍天」は、素材も作り方も木乃幡のものと一緒。国見名鉄レストランがSA内で運営する「串の棒 BEN-K」というブースで、牛タンや唐揚げ串、ソフトクリームなどと一緒に販売されているという。

オープン当日は、600個ほどの凍天が売れたそう。みなさんも国見SAの下り線に行った時は、復活を遂げた福島のソウルフードを食べてみてはいかがだろうか。

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