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風鈴、すだれ、アサガオ...まるで日本家屋の〝縁側〟だ 伊賀鉄道の夏を彩る「風鈴列車」がエモい

Jタウンネット / 2024年8月11日 8時0分

風鈴、すだれ、アサガオ...まるで日本家屋の〝縁側〟だ 伊賀鉄道の夏を彩る「風鈴列車」がエモい

「風鈴」といえば、夏の風物詩の一つ。その軽やかな音色を聞いていると、なぜか涼しさを感じてしまうから、不思議だ。

そんな涼をふんだんに感じられる電車が、2024年8月1~31日の期間に三重県北西部・伊賀市を走っているという。

こちらは、伊賀鉄道の公式Xアカウント(@igatetsu_ninja)が8月4日に投稿したポスト。

列車内を捉えた動画が添えられている。

ぜひ、音声をオンにしてご覧いただきたい。

ガタンゴトンという列車の音の合間に、チリンチリンという音がかすかに聞こえてくるだろう。吊り革の間には、ところどころに風鈴が下げられているのだ。

「伊賀焼風鈴列車」(画像提供:伊賀鉄道)

この涼しげな列車は伊賀鉄道の「伊賀焼風鈴列車」。

いったいどのようなきっかけで誕生した企画なのだろう? Jタウンネット記者は伊賀鉄道に詳しい話を聞いてみた。

涼しさ奏でる、伊賀焼の風鈴

伊賀鉄道・総務企画課の担当者によると、「風鈴列車」が始まったのは、2009年。今回で16回目の開催だという。コロナ禍でも途切れることはなかった、人気の定番企画だ。

「伊賀鉄道をイベント等で盛り上げようと、有志の方により組織されている『伊賀鉄道友の会』(事務局は伊賀鉄道)が、車内で何か特徴のある飾り付けを出来ないか検討し、揺れる車内に風鈴を吊り下げたらというアイデアが生まれたのがきっかけです。伊賀は伊賀焼が有名ですので、伊賀焼の風鈴としました」(伊賀鉄道担当者)

伊賀焼の歴史は古く、茶の湯が盛んとなった桃山時代、伊賀国領主であった筒井定次や、その後、伊賀を治めた藤堂高虎の時代に、豪放で力強い茶器や花器が焼かれたという。

18世紀の城主・藤堂高嶷は作陶を奨励し、土瓶、土鍋など日常雑器が焼かれ、全国に広まったそうだ。

「地元の特産品とコラボした列車を運行することで、伊賀鉄道の利用者の増加並びに地域の活性化に繋げることを目的としています」と、担当者は語る。

「伊賀焼風鈴列車」(画像提供:伊賀鉄道)

計30個の伊賀焼の風鈴が飾られ、地元絵手紙サークル「絵手紙いろは」が手掛けた短冊が吊るされているという。

短冊には、今年生誕380年の松尾芭蕉の俳句と、夏らしい花の絵が描かれている。芭蕉は伊賀で生まれ、29歳まで過ごしたそうだ。

また、より涼しさを感じられるように、アサガオの造花が吊り革付近に、すだれが一部の窓のカーテン付近に設置されているとのこと。

まるで日本家屋の縁側のような「伊賀焼風鈴列車」になるのは、ふくにん列車「伊賀の四季」号の1編成2両だ。

ふくにん列車「伊賀の四季」号(画像提供:伊賀鉄道)

伊賀鉄道マスコットキャラクターは「ふくにん」というらしい。忍者の化身と云われる「ふくろう」をモチーフにしたキャラクターだ。

そう、伊賀といえば、やはり「忍者」である。

伊賀鉄道にのれば、忍術資料を誇る忍者の博物館「伊賀流忍者博物館」(上野市駅)を訪れることも可能。江戸時代末期の土豪屋敷を移築した「忍者屋敷」では、忍者がさまざまなカラクリを案内してくれる。今やインバウンドの観光客にも圧倒的な人気を誇る観光スポットだ。

他にも、松尾芭蕉の旅姿をあらわす聖堂「俳聖殿」(上野市駅)、芭蕉五庵のひとつ「蓑虫庵」(茅町駅)といった芭蕉の聖地や、築城の名手と呼ばれた藤堂高虎が手掛けた伊賀上野城の高石垣(上野市駅)など、沿線は見どころ満載。

風鈴の涼しげな音色を楽しみながら、伊賀鉄道の旅はいかがだろう。

ただし、三重の夏も大変に暑いようなので、くれぐれもお気をつけて。

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