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岩手で開催中の「地下アイドル総選挙」に1.6万人どう目 村一番のイケメン、八児の父...個性派メンバーそろい踏み

Jタウンネット / 2024年9月12日 6時0分

「マリンローズ野田玉川」公式サイトより

地下アイドルーー小さめの会場でのライブやイベントなど中心に活動するアイドルを、そう呼ぶことがある。

しかし岩手県には、文字通り「地下」で頑張るアイドルたちがいるらしい。

2024年9月5日、とあるXユーザーが次のように呟き、話題になっている。

「岩手で鉱山の地下アイドル総選挙を開催していたので会いに行きたくなってきた」

「マリンローズ野田玉川」公式サイトより

岩手で「鉱山の地下アイドル総選挙」とは......いったいどういうことだろう?

投稿者・津軽あむ(@kCDR0sMOoEiPNm5)さんは、こう続けている。

「岩手県野田村 マリンローズパーク野田玉川の観光坑道に彼等はいるみたいです。総選挙もネットで投票できるようなので皆様も是非」(「津軽あむ」さん)

マリンローズパーク野田玉川とは、かつて日本有数のマンガン鉱床だった野田玉川鉱山を観光施設として整備した博物館で、鉱山の中を約1キロ見学することができる施設だ。

館内にはマンガンの一種バラ輝石の鉱床や、採掘していた当時の様子の再現、国内外の鉱物・化石約900点などを見ることができる。

そんな場所に、アイドルがいるとは......。津軽あむさんのつぶやきには、1万6000件を超えるいいね(10日夜時点)のほか、こんな声が寄せられている。

「物理的な地下!」
「地下ってガチの地下だった」
「地下ってそういう。。。」
「アイドル推したことないけど、興味ありますねこれは」
「岩手最高」

地下420メートルからやってきた

マリンローズ野田玉川地下博物館の公式サイトによると、話題の地下アイドルグループ「マンガンボーイズ」は地下420メートルからやってきた。

普段は観光坑道で採掘している様子の再現をするなど、博物館スタッフとして働いている。

アイドルとしては、野田村をPRするために県内外のイベントに参加したり、YouTubeちぇんんる「野田村MANGAN BOYz」やSNSで情報を発信したりといった広報活動を行っているようだ。

マンガンボーイズ図鑑(公式サイトのスクリーンショット)

そんな彼らの中から、選抜メンバー5人を決めるために行われるのが「マンガンボーイズ総選挙」。2021年に初めて行われ、今回で2度目の開催となる。

選抜メンバーは来館者のお出迎えを行ったり、イベントなどに参加したりするという。

サイト上の「マンガンボーイズ図鑑」によれば、メンバーは37人。村一番のイケメン、8人の子を育てる父、その妻、スナックのママ......など、ボーイズとは言うものの、男性も女性もいる。バラエティ豊かなメンバー構成だ。

【No.13】お銀 十代の頃はアイドル活動をしていたが中々芽が出ず帰省。意地とプライドをかけて今日もマンガンを選別するかっこいい女。【前回2位】

まあ、ご覧の通り、みんなマネキンなのだが。

「マネキンのキャラを立たせて見る人の興味を惹かせるコメントが秀逸だと思いました」

投稿者・津軽あむさんは彼ら一人一人の紹介について、そう語っていた。

GINZAN BOYZがきっかけ?

さて、そんな総選挙を主催しているマリンローズ野田玉川を取材したところ、地下アイドル「マンガンボーイズ」はソニーミュージックからメジャーデビューも果たした兵庫県・生野銀山の"超スーパー地下アイドル"である「GINZAN BOYZ」に倣って生まれたグループだという。

GINZAN BOYZ については、2018年8月8日の記事『兵庫・朝来市の超スーパー地下アイドル「ギンザンボーイズ」 ついに2ndシングル&MVを発表!』を読んでいただきたい。

GINZAN BOYZ(シルバー生野のプレスリリースより)

「1905(明治38)年から鉱山の開発が始まった野田玉川鉱山は日本有数のマンガン鉱山でした。鉱山を観光施用に整備して『マリンローズパーク野田玉川地下博物館』としてオープンさせたのが1987(昭和62)年。以来、たくさんのお客様にご来館いただいておりましたが、東日本大震災以降観光客は減少していました」
「私たちの会社がマリンローズパークの運営に携わった6年前、暗い・怖い・寒いというイメージの鉱山を楽しんでもらうにはどうしたらいいだろうと考えていた時に生野銀山のGINZANBOYZをテレビで見て『これだ!』と思いました」
「その後、生野銀山に行きマリンローズパークの現状やマネキン達を使ってGINZANBOYZのように鉱山のPRをしたいとお話をさせていただき、野田玉川鉱山のマンガンボーイズが誕生しました」(「マリンローズ野田玉川」担当者)

駅いわて北三陸(久慈市)に出張中の鉱山の班長で元気担当の尾形(No.37)。観光コーナーで野田村のPR中。口癖は「サンキュー!」。画像は公式X(@manganboyz)の投稿より

マリンローズパークのPRのために活動を始めたマンガンボーイズだが、彼らには今や、もっと大きな目標もある。

マリンローズパークだけでなく、施設がある村そのものを盛り上げようとしているのだ。

【No.6】玉川助三郎 通称助さん。若くして子供が8人いる。家ではいい父だがそれなりに女好きである。酒・タバコはしない主義。それが助さん。【前回3位】【No.12】玉川しおり 子供が8人いる肝っ玉母さん。旦那の助三郎(No.6)とは職場が同じだが会話はほぼない。定時に上がる助三郎が家に帰ってこない。

「マンガンボーイズ総選挙」はマリンローズパークの認知度向上や野田村への観光客を増加を目的に開催されている。

「野田村は人口約4000人の小さな村ですが、特産品の、のだ塩、荒海ホタテ、山ぶどうワイン、マリンローズ、などたくさんいいものがあります。
マリンローズパークにご来館いただくことが1番の目的ですが、野田村に来ていただいて野田村のいいところをたくさん知っていただければ嬉しいです」(「マリンローズ野田玉川」担当者)

マンガンボーイズ目当ての来館者が増加

ボーイズの熱心な活動の成果も、見えてきているようだ。

「(2021年の第一回)総選挙以前の入館者は鉱物を好きな方が大半でしたが、総選挙以降はマンガンボーイズ目当てのファミリー層から若い女性などのご来館が多く、知名度上が上がった印象です」と担当者は語る。

第一回の総選挙は、投票総数777票。予想以上の反響だったという。1位 剛丼(ゴードン)、2位 お銀(ギン)、3位 助三郎(スケサブロウ)、4位 淳子(ジュンコ)、5位 紫誠(ムラサキマコト)という結果だった。

【No.1】剛丼 村一番のイケメン。初出勤の日、彼見たさで選鉱場から女子が消え一時生産が止まった。このことはGショックと呼ばれている。【前回王者】

さて、剛丼は二冠を達成できるのか。それとも、全く別のメンバーが1位の座を搔っ攫っていくのか。

オンライン投票も可能だが、現地で彼らの働きぶりを見てから投票先を決めると、より楽しめそうである。

「岩手県野田村は都市部からのアクセスが決して良いとは言えない地域ですが、いいところがたくさんあるので機会がありましたら足を運んでいただけたら幸いです」(「マリンローズ野田玉川」担当者)

【No.28】淳子 鉱山の仕事は定時で切り上げ、夜はスナック淳子のママになる。十七の夏が忘れられない。【前回4位】

投稿者・津軽あむさんは、実際に足を運んで投票したそうだ。

「涼しくて快適だしちゃんとみんな仕事してました。坑内でコウモリにも遭遇したよ」と投稿している。

投票期間は25年3月31日までと、まだ余裕がある。すぐには現地へ行けないという人は、「野田村 MANGAN BOYz」のYouTube動画で、予習しておくとよさそうだ。

あなたの"推し"も、見つかるかもしれない。

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