「夫と口論した翌朝、ゴミ箱に皿ごと捨ててあった夕食。息子と2人で生きていこうと家を飛び出したが...」(40代女性)
Jタウンネット / 2024年10月18日 11時0分
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Nさん(40代女性)
看護師のNさんは今、息子と夫とともに幸せに暮らしている。
しかし、その幸せにたどり着くまで、彼女は辛い日々を過ごしてきたという。
<Nさんの体験談>
私は追い詰められていた。
15年前、結婚と同時に引っ越した茨城県。慣れない関東での生活。
仕事場でできた優しい歳上の同僚のお陰でなんとか継続できていた。パートナーは仕事が繁忙を極め話す余裕すらなくても、休日には同僚が遊びに誘ってくれそれなりの日々を過ごせていた。
そんな私に転機が訪れる。出産で退職する事になり家事、育児に専念せざるを得ない状況になったのだ。
パートナーは「家族の幽霊部員」
私は追い込まれた。
泣き止まない息子、帰宅の遅いパートナー。家事すらままならず、罵倒される日々。
ママ友ができればと奮闘するも、"転勤族でいつ離れるか分からない親子"と自分でレッテルを貼って空回りしていた。
何かに取り憑かれたように子育て支援センターに行っては、関西弁で何かノリの違う自分に嫌気がさす。それを知ってか知らずか、息子は周りが歩き出しても歩かない。ママ友達は、公園へ遊び場所を変えていき、私も誘われたが、歩かない息子を連れて行くことは躊躇われた。
パートナーは相変わらず、家族の幽霊部員状態。作った夕飯を食べてすらもらえない日も多くなっていた。そのため、口論が増えていったのは言うまでもない。
そんなある日、パートナーに消費者金融の借金が見つかった。口論の翌朝、ゴミ箱に皿ごと捨てられた夕飯を発見した。
行くあてなく家を飛び出し、タクシーに乗ると...
私は限界だった。一歳半の息子と家を飛び出した。行くあてなどないのに。
結婚、出産を喜んでくれた両親のもとへ戻ることははばかれ、東京へ向かおうとタクシーを呼んだ。
タクシーの運転手さんは何を感じたのか、依頼した駅からの行き先を聞いてきた。
私は思わず、自分の苦しさを吐き出し、「東京で息子と生きていく」と伝えた。
すぐに運転手さんに反対された。「とにかく、実家に帰るように」と言う。「両親に自分の状況を伝えなさい」と私に5000円を握らせ、そうすることを約束させた。
結局、私は恥をしのんで実家に連絡し戻ることとなった。
あなたの一言がなければ
あれから、子育てを両親に手伝ってもらいながら私は看護師になった。
息子と私を受け入れてくれる今の夫と巡り合い、幸せに暮らしている。
運転手さん、あなたの一言がなければ今頃、私はどうしていたでしょう。
親子で生きていたかも不明です。
本当にありがとうございました。
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