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「複雑な家庭でつらい思いをしていた幼少期。路上で泣き叫ぶ私を、見知らぬ女性が玄関先に招いてくれて...」(宮崎県・40代)

Jタウンネット / 2024年10月25日 6時0分

学校からの帰り道に...(画像はイメージ)

宮崎県在住の40代読者・Yさんは、複雑な家庭環境で育ち、幼いころは辛い日々を過ごしていたという。

そんな彼女の心の支えになったのは、小学生の時に泣き叫ぶ彼女に声をかけてくれた、母親ほどの年齢の女性の存在だった。

Yさんはその人に、感謝の気持ちを伝えたいと考えている。

学校からの帰り道に...(画像はイメージ)

<Yさんの体験談>

小学生時代の私は他人とのコミュニケーションが全くできなくて、人一倍無口で大人しく、友達もいない日々を送っていました。

学校へ向かう登校班はあるものの、帰りはいつも一人。その日も、放課後一人で帰宅していました。

声を張り上げ、泣き叫ぶと...

大好きな空想をしながら、下を向き歩いていると、地面へダイブするように、思いきり顔から転倒。突然の出来事で動けず、座り込んだままに。

顔が痛いと思って手でおでこを触ろうとした瞬間、ぬるっとしたものが鼻のあたりを流れました。

鼻血です。

膝も痛かったので見ると、すりむいて血が出ていました。出血量もとても多かったと記憶してます。

下校中に転んでけがをして...(画像はイメージ)

私は声を張り上げ、泣き叫びました。

すると、目の前にあった家から女性がでてきました。

玄関に招き入れられて...

「あらら、どうしたの? 大変! こちらへいらっしゃい」

私が怪我をしていることに気付くと、女性は私を玄関に招き入れ、そこに座らせました。

そしてお湯を張った洗面器やタオル、消毒液、脱脂綿などを持ってきてくれて、私の顔を何度も丁寧に拭き、鼻血が止まるまで詰め物を何度も替えて、大きくすりむいて出血もある膝も処置してくれたのでした。

時間にすると、1時間程だったと思います。

玄関に招かれて(画像はイメージ)

私は血まみれでしたから、玄関は血で汚れてしまっていました。

とんでもないことをしてしまった。そんな思いで頭がいっぱいになりました。

家族に言えないまま、数十年が過ぎ...

というのも当時、両親は不在がちで、私の面倒を見てくれていたのは、それはそれは厳しい祖母でした。

だから、こんなことをして帰宅したら叱責される、と思ったのです。

私はお礼も言えないまま、泣きながらその家を去りました。

手当をしてくれた女性は、私を心配そうに見送ってくれましたが、私はその日あった出来事を家族に言う事ができませんでした。

心配してくれた女性にお礼も言えず...(画像はイメージ)

中学生になり、一人でお礼を言いに女性のお家へ参りましたが、何度うかがってもご不在でした。

あの時、一言でも家族に伝え一緒にお礼を伝えに行っていたら、と結婚して地元をはなれ40代になった今でも時々思い出します。

複雑な家庭環境で精神的につらい幼少期でしたが、母親くらいの年齢の見知らぬ女性に親切にしてもらえた経験が、その後の私の心の支えになっていました。

あなたのお陰で私は少しだけ前を向くことができました。

本当に、ありがとうございました!


誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談内の場所や固有名詞等の情報を、プライバシー配慮などのために変更している場合があります。あらかじめご了承ください)

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