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酸素を吸い取られそうなラッピング列車に10万人ビックリ 「乗車しても大丈夫?」「ソワソワしちゃう」

Jタウンネット / 2024年11月26日 11時0分

酸素を吸い取られそうなラッピング列車に10万人ビックリ 「乗車しても大丈夫?」「ソワソワしちゃう」

とても〝新鮮〟な気持ちで目的地に向かえそうな電車が、X上で話題になっている。

早速、読者のみなさんにもご覧いただこう。

こちらは、大阪府在住のXユーザー・お星さま(@STAR_Ohoshi)さんが、2024年11月7日に

「食べれない気動車きた」

という呟きと共に投稿した写真だ。

駅のホームに停車中の列車の車体は、見覚えのあるデザインでラッピングされている。

食品の袋の中によく入っている、アレである。正式名称は三菱ガス化学(本社:東京都千代田区)の脱酸素剤「エージレス」。

な、なんだこの列車は? 一体どこを、何のために走っているんだろうか。記者は8日、まずは発見者のお星さまさんに話を聞いた。

広告センスに感服

1人旅が趣味だというお星さまさんが「エージレス」デザインの気動車を発見したのは、岡山県倉敷市の栄駅(水島臨海鉄道・水島本線)。7日の午前11時ごろのことだった。

駅で列車を待っていたところ、反対方向のホームに停車したという。

「あまりのインパクトに思わず撮って投稿しました。社名よりもわかりやすい『誰でも一度は見たことがあるアレ』を全面に貼り付ける広告センスに感服しました」(お星さまさん)

なぜエージレスを列車に? 記者は22日、三菱ガス化学に詳しい話を聞いた。

意外な組み合わせに大反響

取材に応じたのは、。三菱ガス化学水島工場の広報担当者だ。

同社は主に素材としての化学製品を扱うメーカーで、製品が一般の人の目に触れる機会は少ない、と語る。

しかし、その中で唯一「エージレス」は一般の目に触れる機会が多い。そのためか「デザインに親しみを持ってくれている人が多い」。

そこで、工場のある水島地域で操業している水島臨海鉄道と「エージレス」のコラボとしてラッピング列車の運行を企画した。

その意外な組み合わせが話題になり、地域の人々に楽しんで貰えれば、という思いが込められているという。

「『エージレス』自体は実は水島工場の製品ではありませんが、まずは一番知って頂いている製品をきっかけにと思いこのデザインとしました。これをきっかけに地元ならびに全国の皆様に同製品と当社を少しでも知って頂ければ、当社一同嬉しく思います」(同広報担当者)

なお、コラボ先に水島臨海鉄道を選んだ理由については、2023年12月19日発表の三菱ガス化学のニュースリリース内でこう説明されている。

「当社は近年、2050年カーボンニュートラル実現に向け、会社や業種の枠を超えた連携を重視しています。当社水島工場と同じく倉敷市で長く操業されている水島臨海鉄道は、鉄道輸送を通じたCO2の排出削減へ注力されており、当社は、社会の発展とカーボンニュートラルを目指す企業としてともに歩んでいきたいと考えております」

いつも小さい「エージレス」が大きくなって、見覚えはありつつも色んな意味で「新鮮さ」を感じるラッピング列車。X上では10万件以上のいいね(25日)のほか、こんな声が寄せられている。

「めちゃめちゃお世話になってるヤツ!」
「反応的に『取り外さないと!』となるデザインw 乗り込む時にソワソワしちゃいますね」
「乗車しても大丈夫なの?酸欠してない?」
「注意書きが無かったら危うくレンチンしそうでした」
「逆に食べられるのはあるんですかね...?」

大きな反響があったことに対し、同広報担当者は「驚きました」と感想を述べつつ、「社員やOBは勿論、社外の方からも『乗ったよ!』との声をよく頂きます。社内では列車の写真コンテストも実施し、記念グッズも作って盛り上がりました」と振り返った。

「今度は自分が脱酸素剤の中に入ってみたい!」という人は、一度乗車してみては?

「エージレス」ラッピング列車23年12月26日に出発式を行い、24年1月1日から、水嶋本線倉敷市駅~三菱自工前駅間での運行を開始。25年3月31日まで走る予定だ。

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