東海道線が架線と接触、電柱倒れ車内停電 横須賀線、京浜東北・根岸線も影響 復旧の見通しは

　5日午後9時45分ごろ、JR東海道線藤沢─大船間を走行中の上り電車の乗客から「電車が架線と接触したようだ」と110番通報があった。垂れ下がった架線に先頭車両が接触し、電柱が倒れたとみられる。電車は運行を中止し、運転士と乗客2人が軽傷を負った。停電した車内で体調不良を訴える乗客も複数おり、県警などが詳しい状況を調べている。

　JR東日本や県警などによると事故は午後9時25分ごろ、大船駅から南西約800メートルの鎌倉市台1丁目で発生。小田原発横浜行きの臨時列車（15両編成）で、先頭車両の前部ガラスや天井部分が大きく破損した。

　車内は花火大会帰りの乗客らで混雑しており、約1300人が乗車していたとみられる。いずれも事故から1～2時間後に誘導を受けて電車を降り、線路上を歩いて大船駅に避難した。停電した車内で体調不良を訴えるケースもあり、少なくとも4人が救急搬送されたという。

　JR東日本は東海道線の東京─熱海間と、湘南新宿ライン（新宿以南）の運転を5日は終日見合わせると発表した。横須賀線や京浜東北・根岸線も一時運休するなど、広範囲に影響が生じた。東海道線の復旧見通しは未定という。