【夏の甲子園】メンバー入りならず、慶応・森林監督の長男はアルプスで声援 「厳しくする」と言われ奮起
カナロコ by 神奈川新聞 / 2023年8月19日 20時30分
◆慶応7-2沖縄尚学
19日に甲子園球場で行われた全国高校野球選手権記念大会の準々決勝で、神奈川代表の慶応高は沖縄尚学高に7─2で勝利し、103年ぶりに4強入りを果たした。三塁側アルプス席では森林貴彦監督(50)の長男で3年の外野手、賢人が大きな声で仲間の、そして父の背中を後押しした。
小学生の頃、父が監督に就任した。「指揮を執る姿がかっこよかった。監督をやっているから慶応で野球がしたい」。同じユニフォームを着ると決め、中学受験で慶応普通部に入学した。
高校野球部に入部する際に反対されることはなかった。「息子という立場で、他の部員より厳しくなるかも知れない」と言われたが、「やってやろう」と火が付いた。
投手として歩みだしたが、制球が定まらなくなり、2年の5月、外野手に転向した。父からもらった投手用の硬式グラブは今でも自分の部屋に、大事に飾ってある。
家ではテレビ中継を見ながら戦術などに口を出し、「母にあきれられています」という野球が大好きな父。一方で、グラウンドでは厳しい一面も見せる「森林さん」。自分の名字を呼ぶ違和感はあった。だが、やりにくさを感じたことはない。
それは「仲間が気にすることなく接してくれたから」。ボールパーソンとして父と甲子園の土を踏んだ今春の選抜大会。宿舎の地下駐車場でチームメートと練習した時間は、青春そのものだった。
選手と監督をつなぐ役割も担った。「『言いたいことがあれば、俺から伝えることもできる』と言ってくれたんです」。マネジャー大鳥は、賢人の仲間思いな言葉を良く覚えている。
迎えた最後の夏。神奈川大会のメンバー発表で賢人の名前はなく、悔しさで涙がこぼれた。そんなとき、同じ外野手の丸田が「お疲れさま」と声をかけてくれた。「普段はそんなこと口に出さないやつ。俺の分も頼むよ」と思いを託した。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
逃した甲子園…大会直前に主将“剥奪” 意地のサイクル達成、元プロの父追い「上の舞台で」
Full-Count / 2024年7月25日 14時51分
-
超異例、下級生への主将交代で「見返してやる」 サイクル達成も気付かず…横浜・椎木卿五になかった“諦め”
THE ANSWER / 2024年7月25日 6時3分
-
東海大相模・原監督「全ての人に感謝を」 就任3年目で初の甲子園、逆転勝利に涙
Full-Count / 2024年7月24日 16時58分
-
慶応敗退…主将は“謝罪”「申し訳ないです」 涙を浮かべた森林監督「1年分の重みが」
Full-Count / 2024年7月18日 16時58分
-
「邪念が入った自分を後悔」 慶応・森林監督を救った復活エース、今夏初登板の小宅雅己が好救援
THE ANSWER / 2024年7月18日 6時33分
ランキング
-
1東京五輪での不正を否定「ドローン映像は見ていない」 スパイ行為で揺れるカナダ元GK「勘違いしないで」
THE ANSWER / 2024年7月26日 22時35分
-
2柔道・永山竜樹が敗戦判定に憮然 握手拒否で畳を降りず、3分後に礼「『待て』って聞こえた」 ブーイングで会場騒然
THE ANSWER / 2024年7月27日 19時51分
-
3バレー日本戦で珍事 コート上の五輪マークが次々剥がれ…五輪→四輪→2.5輪「面白すぎる」ネット騒然
THE ANSWER / 2024年7月27日 18時8分
-
4男子バレー日本は黒星発進 フルセット激闘で格下ドイツに苦杯、52年ぶりメダルへ厳しい船出
THE ANSWER / 2024年7月27日 18時23分
-
5パリ五輪金メダル第1号は中国ペア 射撃混合エアライフル
スポニチアネックス / 2024年7月27日 18時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください